2月は完全に日照不足な東京・多摩地方から、
こんにちは、ネーさです。
寒くて、どんより……お日さまは何処ですか~?
「こんにちわッ、テディちゃでスッ!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)
「ネーさッ! たぶんッ、おひさまはァ、あッちにィいまスッ!」
見上げれど、目に映るのはダークな空ばかり……
そして、本日ご紹介いたしますのも、とびきりダークな物語……
さあ、ホラーファンの皆さま、こちらを、どうぞ~!
―― 私の家では何も起こらない ――
著者は恩田陸さん、’10年1月に発行されました。
ダ・ヴィンチ増刊誌『幽』に連載された作品をもとに出来上がったのが
この御本です。
……おや? どうしましたか、テディちゃ? 震えてますね?
「あわあわあわうゥ~……ほらァー!
ネーさッ、ほらーッてェ、いッたでスゥ!」
「がるがる!」(←訳:うん、言った言った!)
「こわいィ~!」
ええ、そうです。
これは、怖~い御本です。
だって、舞台となっているのが、
『幽霊屋敷』とか、
『バケモノ屋敷』などと呼ばれている
丘の上の古いお家なんですから。
その家でかつてどんな悲惨な事件が起こったのか、
或いは思い出すのも怖ろしいような出来事があったのかを、
いまも人々はひそかに囁き合います。
怪異は現在も止んでいないのだ、とも……。
「あうううゥゥゥ~ぶるるッ」
「がる~ぐる!」(←訳:怖いかも~!)
怖くて怖くて、ダーク一辺倒なホラー譚――な筈が、
……読んでいるうちに、印象がずれてゆきます。
怖いことは怖いんですけど、
これは本当に《怖い》だけの物語なのでしょうか?
まるで……落語を聞いているうような?
「ふァ? らくごォ??」
「がるーるっ?」(←訳:笑えちゃうのっ?)
笑いや、面白おかしい御話が落語のすべてではありません。
落語には、歴史や、怪奇を主題にしたものもあるのです。
丘の上の幽霊屋敷のおはなしは
著者・恩田さんが語る恩田さん流の落語なのでは……とも思われるのです。
「それでもォ、こわいィ~ッ!」
「がるぐるー!」(←訳:ホラーだもんね!)
ミステリアスな御話の名手・恩田さんが描く
ホラーともファンタジーとも捉え得る
ダークサイド版『胡蝶の夢』は、
後半、小さな丘の世界から
広大な現実世界へ拡散してゆくかのようです。
ふと御本から顔を上げれば、
ほぉら、あなたのお家の隣にも、
丘の上のあのお家が……?
「ひゃうゥひィィ~ッ! やぱりィこわわわいィィ~ッ!」
「がるーがるる!」(←訳:うん、怖い!)
恐怖もユーモアもアイロニーも哲学も扉の陰に隠し持つ、
とある古いお家のものがたり、
活字マニアの皆みなさまに、おすすめです!
「あううわうゥ~……!」(←とうとうバッタリ?)
「がるーるるがる!」(←訳:怖がりさんは要注意!)
こんにちは、ネーさです。
寒くて、どんより……お日さまは何処ですか~?
「こんにちわッ、テディちゃでスッ!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)
「ネーさッ! たぶんッ、おひさまはァ、あッちにィいまスッ!」
見上げれど、目に映るのはダークな空ばかり……
そして、本日ご紹介いたしますのも、とびきりダークな物語……
さあ、ホラーファンの皆さま、こちらを、どうぞ~!
―― 私の家では何も起こらない ――
著者は恩田陸さん、’10年1月に発行されました。
ダ・ヴィンチ増刊誌『幽』に連載された作品をもとに出来上がったのが
この御本です。
……おや? どうしましたか、テディちゃ? 震えてますね?
「あわあわあわうゥ~……ほらァー!
ネーさッ、ほらーッてェ、いッたでスゥ!」
「がるがる!」(←訳:うん、言った言った!)
「こわいィ~!」
ええ、そうです。
これは、怖~い御本です。
だって、舞台となっているのが、
『幽霊屋敷』とか、
『バケモノ屋敷』などと呼ばれている
丘の上の古いお家なんですから。
その家でかつてどんな悲惨な事件が起こったのか、
或いは思い出すのも怖ろしいような出来事があったのかを、
いまも人々はひそかに囁き合います。
怪異は現在も止んでいないのだ、とも……。
「あうううゥゥゥ~ぶるるッ」
「がる~ぐる!」(←訳:怖いかも~!)
怖くて怖くて、ダーク一辺倒なホラー譚――な筈が、
……読んでいるうちに、印象がずれてゆきます。
怖いことは怖いんですけど、
これは本当に《怖い》だけの物語なのでしょうか?
まるで……落語を聞いているうような?
「ふァ? らくごォ??」
「がるーるっ?」(←訳:笑えちゃうのっ?)
笑いや、面白おかしい御話が落語のすべてではありません。
落語には、歴史や、怪奇を主題にしたものもあるのです。
丘の上の幽霊屋敷のおはなしは
著者・恩田さんが語る恩田さん流の落語なのでは……とも思われるのです。
「それでもォ、こわいィ~ッ!」
「がるぐるー!」(←訳:ホラーだもんね!)
ミステリアスな御話の名手・恩田さんが描く
ホラーともファンタジーとも捉え得る
ダークサイド版『胡蝶の夢』は、
後半、小さな丘の世界から
広大な現実世界へ拡散してゆくかのようです。
ふと御本から顔を上げれば、
ほぉら、あなたのお家の隣にも、
丘の上のあのお家が……?
「ひゃうゥひィィ~ッ! やぱりィこわわわいィィ~ッ!」
「がるーがるる!」(←訳:うん、怖い!)
恐怖もユーモアもアイロニーも哲学も扉の陰に隠し持つ、
とある古いお家のものがたり、
活字マニアの皆みなさまに、おすすめです!
「あううわうゥ~……!」(←とうとうバッタリ?)
「がるーるるがる!」(←訳:怖がりさんは要注意!)