テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

古典は強し&息長し・・・!

2010-03-09 23:01:10 | ブックス
 ひゃー! 雪でーす!
 積雪の東京・多摩地方から、こんにちは、ネーさです。

「ゆきィはァ、ふるゥ~♪
 こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!」
「がるるっ、ぐるぐるっ!」(←訳:虎ですっ、寒いの苦手っ!)

 ちらほら降ることはあるとしても、積もるとは……予想できませんでした。
 今ごろ高尾のお山は真っ白でしょうか?
 では、暖かくて安全な家の中から、本日は、こちらを、どうぞ~!



                  ―― 古時計の秘密 ――



 著者はキャロリン・キーンさん、原著は1930年に、
 画像の日本語文庫版は’07年11月に発行されました。
 『ナンシー・ドルー・ミステリ』とシリーズ名が付されていますが……
 おや?どこかで聞いたような?と思い当たる御方は
 おそらく相当なミステリファンさんですね!

「むむッ? ゆうめいィなのでスかァ、このおはなしィはッ?」
「がるーる?」(←訳:ミステリなの?)

 訳者の渡辺庸子さんが『訳者あとがき』に詳述しておられますように、
 この御本の主人公であるナンシー・ドルーさんがデビューしたのは、
 江戸川乱歩さんの名作《少年探偵団》シリーズよりも早い
 1930年の出来事でした。

「ふァ~、はちじゅうねんもォ、むかしィでスかッ?」
「ぐるぐるが~る?」(←訳:ロングセラーなんだ?)

 ホームズさんの手足として活躍したベイカーストリートイレギュラーズよりは
 後発になりますが、
 第二次世界大戦前ののどかな時代を背景に、
 未成年の女の子の身ながら、
 ナンシーさんは猟犬のごとき嗅覚で『事件!』を嗅ぎつけ、
 猫にも勝る好奇心で青い瞳をキラキラ輝かせ、
 弁護士のお父さんを援軍に
 脇目もふらず猛進いたします。
 時には、何もそこまで……と言いたくなっちゃう勢いで。

 記念すべきシリーズ第一作であるこの『古時計の秘密』は
 《宝探し》ならぬ《遺言書探し》が
 ナンシーさんの探偵魂に火をつける筋書きです。

 或るお金持ちの老人が亡くなりました。
 しかし、その遺言書の内容は、
 生前、故人が口にしていたものとは
 全く違っていて……?
 もしかしたら、にせもの……?

「むぽッ!
 それはァ、いけませんッでスゥ!」
「がるーるる、がるるっ!」(←訳:本物を見つけ出せ、だねっ!)

 天真爛漫で、楽天家で、
 エネルギッシュで、ちょこっとお節介屋さんと言えなくもないけれど、
 多くの人々に愛される少女探偵ナンシ・ドルーさん。
 
 永遠に18歳!な彼女の探偵物語、
 現在も書き継がれているといいますから驚いちゃいますが、
 一度ならず
 映画化、TVドラマ化もされている《ナンシー・ドルー・ミステリ》は
 ミステリ初心者さん&ライトノベル好きな御方に、
 さらには敢えてミステリ上級者さんにも
 おすすめしたい一冊、いえ、シリーズです。
 ふふん、そんなのお子ちゃま向けだろ~?と油断していると……
 意外にハマっちゃう可能性も大!
 
「はちじゅうねんのォ、
 ながいきィみすてりィ、でスものねッ!」
「がるぐるがるる~……」(←訳:永遠の18歳ってスゴイけどね~……)

 牧歌的ミステリを堪能しつつも、
 皆さま、雪や雨で怪我をしないよう、どうか御注意を!
 
「あしもとにィ、ごようじんッ、くださいィ!」
「がる~るがるっ!」(←訳:風邪と花粉にもっ!)
 
コメント
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