こんにちは、ネーさです。
前回記事では、ジャスミンのお花がきれいね~♪と書きましたが、
いまいちばん美しいのは、バラのお花!でしょうか。
「こんにちわッ、テディちゃでス!
ばらはァ、やぱりィ、あかッ!でスねッ♪」
「がるる!ぐるぐるるるる!」(←訳:虎です!ピンクもいいです!)
バラと聞いて想い起される物語は、ウンベルト・エーコさん著『薔薇の名前』!
本日は、山奥の修道院こそ出て来ませんけれど、
バラの代わりにサクラが登場する、
時代がかったミステリ作品を御紹介いたしましょう。
こちらを、どうぞ~!

―― よろず御探し請負い候 ――
著者は浅野里沙子さん、2012年1月に発行されました。
浅野さんは、以前に御紹介いたしました『邪馬台 蓮丈那智フィールドファイルⅣ』を
故・北森鴻さんとの連名で刊行なさった作家さんです。
御本の装幀は丸尾靖子さん、
装画は中川学さんが担当しておられます。
「これはァ、きゃわゆいィ~♪」
「がるっるるがるがる!」(←訳:オシャレな表紙だね!)
ええ、そうなのよね!
私ネーさも、本屋さんで思わず見惚れちゃいましたよ!
表紙画、可愛いわ!
時代小説モノの表紙って、
大体が武将さんの決めポーズ・お侍さんの斬り合い・走る十手持ちさん、
でなければ町娘さん&芸者さんがそれっぽく……
というのが多いのですけれど、
この御本の表紙画は、なんとも鮮烈かつ清冽です!
「ひんかくをォ、かんじさせまスゥ!」
「がるぐるがるる!」(←訳:色合いもきれい!)
美しい意匠の御本の、
その内側にはどんなお話が隠されているのでしょう?
時代は、そう、お江戸の中期、と申せましょうか。
由井正雪の乱から数十年後、
異常気象で世相にきりきりと、
焦燥と不安の気配が漂う冬のこと――
藤井文平(ふじい・ぶんぺい)さんは、
探し物に一生懸命になっておりました。
しかし、なかなか上手くゆきません……。
まだ元服していない、十六歳の文平さん、
背が低く、身体も細く、
女性のような顔立ちをしているので、
度々子ども扱いされてしまうのです。
武家の生まれではありますが、
文平さんの父上は、手習い指南所の先生。
文平さんもまた、仕官のあてなどない、浪人の身――
「ろうにんさんッ、でスかァ~…」
「がるぐる~…」(←訳:切ないね~…)
浪々の身ならば、武士は食わねど高楊枝、なぁんて言っている余裕はありません。
『探し物請負』の看板を掲げ、
今日も文平さん、
足を棒にして古道具屋さん巡りに精を出します。
いつ失せたのか、
盗る機会があったのは誰なのか、
判らぬままに探さなくてはなりません。
蒔絵の、桔梗紋が描かれた文箱を……。
「でもッ! すけッとォ、さんじょうゥッ!」
「がるるるぐるっがるるる!」(←訳:押しかけ助っ人だけどね!)
偶然に知り合った、
すらりとした男前の森川哲也(もりかわ・てつや)さん。
岩のような大男の本田岩五郎(ほんだ・いわごろう)さん。
ふたりとも、お武家さんではありますが、
長男ではないため、
家では肩身の狭い思いをしています。
くっついて来る二人を振り払いたくても、
小柄で非力な文平さん、
逆に、腕を摑まれ、引っ張られ、
いつのまにやら成り行きで、
でこぼこぼこの探し物請負三人組となってしまいました。
「ううむゥッ! だいじょうぶかなァ、このさんにんでッ?」
「がるるぐるがる?」(←訳:文箱は見つかるの?)
『蒔絵の重ね(まきえのかさね)』、
『花篝(はなかがり)』、
『綴れ刺せ(つづれさせ)』の3編が納められた
ちょこっとミステリな連作集、
あんまり時代小説は得意じゃないんだけど~という御方も
きっと楽しく読めますよ~♪
「おさがしものならァ~」
「がるぐるぐるがるるる!」(←訳:でこぼこぼこ三人衆へ!)
前回記事では、ジャスミンのお花がきれいね~♪と書きましたが、
いまいちばん美しいのは、バラのお花!でしょうか。
「こんにちわッ、テディちゃでス!
ばらはァ、やぱりィ、あかッ!でスねッ♪」
「がるる!ぐるぐるるるる!」(←訳:虎です!ピンクもいいです!)
バラと聞いて想い起される物語は、ウンベルト・エーコさん著『薔薇の名前』!
本日は、山奥の修道院こそ出て来ませんけれど、
バラの代わりにサクラが登場する、
時代がかったミステリ作品を御紹介いたしましょう。
こちらを、どうぞ~!

―― よろず御探し請負い候 ――
著者は浅野里沙子さん、2012年1月に発行されました。
浅野さんは、以前に御紹介いたしました『邪馬台 蓮丈那智フィールドファイルⅣ』を
故・北森鴻さんとの連名で刊行なさった作家さんです。
御本の装幀は丸尾靖子さん、
装画は中川学さんが担当しておられます。
「これはァ、きゃわゆいィ~♪」
「がるっるるがるがる!」(←訳:オシャレな表紙だね!)
ええ、そうなのよね!
私ネーさも、本屋さんで思わず見惚れちゃいましたよ!
表紙画、可愛いわ!
時代小説モノの表紙って、
大体が武将さんの決めポーズ・お侍さんの斬り合い・走る十手持ちさん、
でなければ町娘さん&芸者さんがそれっぽく……
というのが多いのですけれど、
この御本の表紙画は、なんとも鮮烈かつ清冽です!
「ひんかくをォ、かんじさせまスゥ!」
「がるぐるがるる!」(←訳:色合いもきれい!)
美しい意匠の御本の、
その内側にはどんなお話が隠されているのでしょう?
時代は、そう、お江戸の中期、と申せましょうか。
由井正雪の乱から数十年後、
異常気象で世相にきりきりと、
焦燥と不安の気配が漂う冬のこと――
藤井文平(ふじい・ぶんぺい)さんは、
探し物に一生懸命になっておりました。
しかし、なかなか上手くゆきません……。
まだ元服していない、十六歳の文平さん、
背が低く、身体も細く、
女性のような顔立ちをしているので、
度々子ども扱いされてしまうのです。
武家の生まれではありますが、
文平さんの父上は、手習い指南所の先生。
文平さんもまた、仕官のあてなどない、浪人の身――
「ろうにんさんッ、でスかァ~…」
「がるぐる~…」(←訳:切ないね~…)
浪々の身ならば、武士は食わねど高楊枝、なぁんて言っている余裕はありません。
『探し物請負』の看板を掲げ、
今日も文平さん、
足を棒にして古道具屋さん巡りに精を出します。
いつ失せたのか、
盗る機会があったのは誰なのか、
判らぬままに探さなくてはなりません。
蒔絵の、桔梗紋が描かれた文箱を……。
「でもッ! すけッとォ、さんじょうゥッ!」
「がるるるぐるっがるるる!」(←訳:押しかけ助っ人だけどね!)
偶然に知り合った、
すらりとした男前の森川哲也(もりかわ・てつや)さん。
岩のような大男の本田岩五郎(ほんだ・いわごろう)さん。
ふたりとも、お武家さんではありますが、
長男ではないため、
家では肩身の狭い思いをしています。
くっついて来る二人を振り払いたくても、
小柄で非力な文平さん、
逆に、腕を摑まれ、引っ張られ、
いつのまにやら成り行きで、
でこぼこぼこの探し物請負三人組となってしまいました。
「ううむゥッ! だいじょうぶかなァ、このさんにんでッ?」
「がるるぐるがる?」(←訳:文箱は見つかるの?)
『蒔絵の重ね(まきえのかさね)』、
『花篝(はなかがり)』、
『綴れ刺せ(つづれさせ)』の3編が納められた
ちょこっとミステリな連作集、
あんまり時代小説は得意じゃないんだけど~という御方も
きっと楽しく読めますよ~♪
「おさがしものならァ~」
「がるぐるぐるがるるる!」(←訳:でこぼこぼこ三人衆へ!)