テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

剣も魔法も、大盤振舞い♪

2012-05-29 23:33:26 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ここ東京・多摩地域はいま大雨が降っておりますよ~!
 
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 さッきはァ、かみなりさまもォごろごろッ!」
「がるる!ぐるがるっがるるっ!」(←訳:虎です!お天気ぃ不安定過ぎっ!)

 梅雨のハシリって、こんな感じでしょうか?
 では、せめて心は落ち着かせて、読書タ~イム!
 本日は、近頃ちょっと珍しいかも?なファンタジー物件を、どうぞ~!

  


 
                ―― 王都の二人組 ――



 著者はマイケル・J・サリヴァンさん、原著は2007年に、日本語版は2012年3月に発行されました。
 英原題は『THE CROWN CONSPIRACY』、
 『盗賊ロイス&ハドリアン』と日本語副題が付されています。

「と~う~ぞ~く~ゥ??」
「がるるるぐるるっ!」(←訳:泥棒さんですかっ!)

 ええ、盗賊です。泥棒です。
 んまあ!ドロボーですって?!?
 前科何犯なの?指名手配中なの?
 なぁんてパニックしちゃいそうになりますが、
 その必要はないみたいですよ。
 だって、ここは――この物語は、
 いずことも知れぬ別世界での出来事なんですから。

「あはッ♪
 ふぁんたじィーでスかッ♪」
「がるぐるるがるーぐるー!」(←訳:剣と魔法のストーリー!)

 著者・サリヴァンさんが描くのは、
 《エランの世界》。
 大陸があり、
 海があり、
 群島があって、
 大河が流れ、
 いくつもの王国が反目しあったり、
 宗教戦争やら陰謀やら……
 つまりは、私たちが生きているこの世界と大差はない世界、ってことですね。

 大男のハドリアンさんは、
 背中に大剣ひとふり、
 腰にもふたふりの剣を携える剣術派さんで、
 元は軍人さんであるようです。
 相棒のロイスさんは、
 やや小柄で、
 髪と眼は黒、服装も黒一色。

 彼らが、《リィリアの盗賊》と呼ばれる二人組です。

「ぬすんじゃうのでスねッ!」
「がるぐる~??」(←訳:でも何を~??)

 お金? 宝石?
 いえいえ、そんな分かりやすいモノじゃありません。
 例えば、或る人物から受けた今回の依頼内容は。

 王宮の礼拝堂に隠した剣を、
 秘密裡に、盗み出してもらいたい。
 
「ふァ?? いみィふめいィでスッ!」
「がるぐるるる?」(←訳:どういうこと?)

 その剣を処分してしまわないと、
 剣の持ち主と決闘する羽目になるのだと聞かされて、
 ハドリアンさんの心が動きます。

 難しい仕事とは思われないし、
 何より報酬は莫大だ!と
 相棒のロイスさんを説得して、
 盗賊二人組は王宮に忍び込みます。
 鍵をちょちょいっと開けた彼らが
 礼拝堂で発見したのは――

「むむゥ!
 あやしィ~!」
「がるるぐるるがるぐるがる!」(←訳:怪しい依頼に怪しい王宮!)

 凄腕の盗賊二人組が飛び込んじゃった冒険とは、はたして――?

 本国アメリカでは大人気で、
 既にシリーズ6作目が発表されているという《ロイス&ハドリアン》の物語は、
 ヘヴィでダークな異世界ファンタジーとは異なる、
 ライトでコメディ映画のような掛け合いもあって、
 深刻になり過ぎないファンタジー作品です。
 昔むかしのハリウッド製剣劇シネマをも想わせる冒険譚、でもありますね。
 クラシック映画好きさんには
 気に入っていただけるかも~♪

「ゆけゆけッ、ちゃんばらッ!」
「がるるぐるがるる!」(←訳:魔法も大盤振舞いで!)

 ファンタジー好きさんは、ぜひ一読を!

 
コメント
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