テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

日本版リンカーン・ライム?

2012-05-18 23:33:03 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ふぅ~花粉症の季節も一段落ね……と思ったら、甘かったようです。
 現在、桐の花が満開!イネ科の花も咲いているのだそうですよ!
 皆さま、お気を付けてー!

「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 ますくするのォ、もういやでスよゥ!」
「がるる!ぐるるぐるがるがるー!」(←訳:虎です!5月にマスクは暑いー!)

 マスクくらいでグタグタ言ってると、
 今日ご紹介する御本の主役さんに
 ぶぁっかもーん!って怒鳴りつけられちゃいますよ。
 では、華々しく登場していただきましょう!
 こちらを、どうぞ~!

  


 
            ―― 要介護探偵の事件簿 ――


 
 著者は中山七里(なかやま・しちり)さん、2011年10月に発行されました。
 まず、申し上げておきたいのですが、
 ちょこっとコミカルな味わいの表紙画や御本の題名に、
 どうか誤解なされませんように!
 この物語には、要介護状態にある方々を揶揄する意図は全くありません。
 むしろ、逆に――

「おじィちゃんッ、すごいィでス!」
「がるぐるるぐるる!」(←訳:冴えてるんだよ!)

 香月玄太郎(こうづき・げんたろう)さん、
 御年七十にしてまだまだ壮健……と周囲に見られていた玄太郎さんは、
 或る日、脳梗塞に倒れてしまいます。
 病院へ救急搬送、
 家族の同意を得て即刻手術が開始され、
 結果、一命は取りとめたものの、
 後遺症のため、
 その生活には車椅子が欠かせなくなりました。

 けれど、玄太郎さんは叫ぶのです。
 車椅子の上から。

   このくそだわけええっ!
   害虫めら、恥を知れ恥を!

「むぱッ!
 こわいィッ!」
「がるぐるるがるっるる!」(←訳:でも何故かカッコいい!)

 一代で富を築きあげ、地元の名士となった玄太郎さん、
 性格穏健な、よく出来た人物なんでしょうか?
 金融の天才さん、なんでしょうか?

「ぜんぜんッ、ちィがァ~うッ!のでス!」
「がるるるぐるがっるるる!」(←訳:わがままおじいちゃんだよ!)

 くそだわけえ!が口癖なほどですから、
 玄太郎さん、社交辞令などに縁はありません。
 言いたいことはスパッと言う!
 喧嘩もする!
 彼の辞書に、適当とか、おざなりといった単語はありません。
 当たって砕けろー!

「ほんとにィ~くだけちゃッたらァ~!」
「ぐるがる!」(←訳:困ります!)

 はい、もちろん砕けはしませんとも。
 周囲の人たちを困らせながら、
 玄太郎さんはリハビリに励みます。
 障害を少しずつ克服してゆく過程で、
 数々の事件に巻き込まれ、いえ、巻き起こしつつ……!

「そこがァ、かッこいィのでス!」
「がるぐるるがるる~!」(←訳:応援したくなるんだ~!)

 この御本には、
 介護士の綴喜みち子さんをワトソン役に、
 安楽椅子探偵ならぬ車椅子探偵・玄太郎さんが活躍する作品5篇が
 収録されています。
 著者・中山さんの他作品でお馴染みのキャラさんも顔を出したりと、
 とても読み応えのある一冊ですよ♪
 未読のミステリ好きさんは、
 さあ! 玄太郎さんに怒られる前に、手に取って下さいね!

「くそだわけえェッ!」
「ぐるがるるるる~!」(←訳:その怒られ方が~!)
「くせにィ、なりそうでスッ!」
 
 
コメント
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