テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 偉大なる魔王の魔術 ―

2012-05-27 23:16:55 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 2012年の『ツアー・オブ・ジャパン』個人総合優勝を遂げたのは、
 フォルッナート・バリアーニさん(イタリア/チームNIPPO所属)!
 バリアーニさん、おめでとうございますー!

「こんにちわッ、テディちゃでス! ゆうしょうッ、おめでとうッ!」
「がるる!ぐるっる!」(←訳:虎です!やったね!)

 選手さん&スタッフの皆さん、お疲れさまでした!
 さあ、体育会系には程遠いインドア活字マニアの私たちも、
 ガンガン飛ばす、んじゃなくて、読みまくりますよ~♪
 本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~!

  



                ―― パラダイス・ロスト ――


 著者は柳広司(やなぎ・こうじ)さん、2012年3月に発行されました。
 『PARADISE LOST』と英題名が付されています。
 御本の装丁と表紙画のタッチで、
 ファンの方々にはもうお分かりですね!
 恐るべきあの御方が、還ってまいりましたよ~♪

「わほォ♪
 まおうッ、とうじょうッ!」
「がるるぐるる!」(←訳:D機関みたび!)

 そうです、魔王さんです。
 日本のスパイ小説ここにあり!と
 著者・柳さんのお名前を超全国区に押し上げた人気シリーズ第三作!
 日本陸軍の諜報組織《D機関》を率いる結城(ゆうき)中佐と、
 選び抜かれた優秀なスパイさんたちが、
 またまた世界を相手に闘います。
 ……その“世界”には、
 どうやら“自国”も含まれているらしいのが皮肉ではありますが。

「てきはァ、そこらじゅうにィ、いるのでス!」
「ぐるがるる!」(←訳:壁に耳あり!)
「しょうじにィ、あなぼこッ!」

 大戦勃発前夜の、疑念に満ちた世界。
 D機関の面々は各地で諜報活動を行っています。
 ドイツ軍が我物顔に振る舞うフランスで、
 或いは太平洋を渡る客船の上で。
 そして、
 他国のスパイさんたちも
 日本政府と軍部の動静を探るべく、
 本国で、植民地で、また日本で、
 緊張に肩をいからせ、
 鵜の目鷹の目になっているのでした――

 シリーズ3作目となるこの御本では、
 D機関が展開する作戦ばかりではなく、
 連合国側の作戦行動も描かれています。

 彼らの標的は、なんと!
 この人物なしにD機関は存在し得ないという、
 “スパイ・マスター”
 つまり結城中佐!

   結城中佐の『履歴』を暴け。
   中佐の出自は?
   その素顔は?
   学業の成績は、性癖は?
   彼に弱点はあるのか――

「きつねとォ、たぬきのォ、ばかしあいィッ!」
「ぐるがるるぐるがるる~!」(←訳:怖ろしい化かし合いだ~!)

 諜報活動に巻き込まれる者と、巻き込む者。
 一瞬の光芒に浮かび上がる彼らの《顔》は、
 いったいどこまでが本物で、
 どこからが偽りなんでしょう?

「うむむゥ!みわけェられないやッ!」
「がるぐるる~っぐるる……?」(←訳:でも、じ~っと見詰めれば……?)
 
 スパイストーリー大好きな御方にはもちろん、
 ミステリ好きさんをも充分に満足させる魔王の魔術の数々を、
 どうぞ読み逃しなきよう!
 
 
コメント
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