テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― まぼろしの名画座 ―

2012-06-19 23:21:49 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ううゥッ! すごいィかぜとォ、あめェでス!」
「がるる!ぐるるー!」(←訳:虎です!怖いよー!)

 こんにちは、ネーさです。
 6月だというのに、台風に直撃された日本列島……
 どうか、どこにも、誰にも、被害がなく台風が通り過ぎてくれますように!
 では、暴風雨にもメゲず、というか、
 暴風雨に対抗すべく!
 本日も読書タイム敢行ですよ!
 こちらを、どうぞ~!

  


 
              ―― トラウマ映画館 ――


 
 著者は町山智浩(まちやま・ともひろ)さん、2011年3月に発行されました。
 『MY TRAUMATIC MOVIE THEATRE』と英題名が付されています。
 現在は米国カリフォルニア州に在住の映画評論家・町山さんによる、
 映画評論集、なのですが……

「なんだかァ、ふしぎィなッ!」
「がるぐるっるるぐる!」(←訳:普通じゃないような!)

 ええ、そうなんですね、
 この御本で紹介されている映画について、
 町山さん御自身が『あとがき』で、こう書いておられます。
 
   《観ている間、グサグサと胸を突き刺され、観終った後も痛みが残った》――

 それは、
 たとえば深夜のTV映画で、
 いまはもうすっかり消えてしまった名画座で、
 少年時代の町山さんが見入り、
 観て楽しいとは思えなかったのに、
 どうしてか、
 忘れられがたく、
 心のすみに残った映画作品たち。

 そしてまた、
 いまでは観ることが難しくなってしまった、
 『忘れられた映画』たち。

「えェッ?? みられないィのでスかッ?」
「がるるぐるぐる?」(←訳:DVDはないの?)

 DVD化されている作品もありますけれど、
 そうでない作品が多い、と町山さんは述べています。
 
 でもね、映画マニアさんならば、
 これは観てみたいかも!
 と思える作品の監督さんの名、出演者さん、ストーリーを
 おぼえておいて損はありません!
 私ネーさも、発見しましたよ。
 ほら、テディちゃ、虎くん、見て見て!
 第8章で紹介されている、
 『恐怖の足跡』を! 

「……きょうふゥ??」
「……がるる~!」(←訳:……まさか~!)

 1961年に制作された作品で、
 監督・製作はハーク・ハーヴェイさん、
 出演はキャンディス・ヒルゴスさん、シドニー・バーガーさん他、
 あのジョージ・A・ロメロさんに影響を与え、
 ゾンビ造形の基礎ともなったという、
 《恐怖映画》の先駆的作品!

「うぎゃァわァ~ッ!」
「ががががるっ!」(←訳:こここ怖いっ!)

 怖い!怖そう!
 なんですけれど、
 町山さんの筆は、怖さのその向こう、に言及します。
 怖さの背後、
 怖さと隣り合わせにあるもの、
 ひとが見出す影と光の境界と……結末を。

 怖くてもいい!
 トラウマになっちゃってもいい!
 だって映画好きなんです!と
 映画/映像ファン&マニアを自認する方々は、
 ぜひとも一読を!
 きっと《なにか》を得られるはずですよ!

「こわさにもォ、まけずゥッ!」
「がるぐるるる!」(←訳:覗いてみてね!)
「でもォ、やぱりィ……こわいィッ!」
 
  
コメント
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