テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ こころが《聖地》を巡る ~

2013-10-21 21:41:56 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪きょうゥもォ~ど~なつゥ~♪」
「がるる!♪ぐるがーるる♪」(←訳:虎です!♪甘い夢ドーナツ♪)

 こんにちは、ネーさです。
 このところドーナツをいただく機会が多いせいでしょうか、
 週末は山下達郎さんの『ドーナツ・ソング』を聴きまくっておりました♪
 ですが、えへん、今日はおやつタイムではなく、
 読書タイムに走りましょう!
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



 
                 ―― 恋の聖地 ――



 著者は収録順に、原田マハさん、大沼紀子さん、千早茜さん、窪美澄さん、
 柴門ふみさん、三浦しをんさん、瀧羽麻子さん、2013年6月に発行されました。
 『そこは、最後の恋に出会う場所。』と副題が付されています。

「ふぁァ~、れんあいィしょうせつゥ~?」
「ぐるるるるーがるる!」(←訳:アンソロジーですね!)

 ええ、恋愛をテーマにしたフィクションのアンソロジー集、ではありますが、
 この御本、ちょっと変わっているんですよ。

 題名にもある『恋の聖地』――
 っていうのはね、
 《恋人の聖地プロジェクト》が選定した、
 “日本全国に100箇所以上あるロマンチックな名所“のことです。

 観覧車のボックスに一緒に乗り込めたなら……
 或る神社さまに参詣すれば……
 展望台の金網にふたりの名を刻んだ南京錠を掛ければ……

「おもいがァ、つうじるゥ~?」
「がるぐるるる~?」(←訳:恋愛成就する~?)

 そんな風にささやかれている場所が、《恋の聖地》。

 そして、この御本で七人の作家さんが作品の舞台にしているのは、
 《恋の聖地》七箇所です。

 原田マハさんは作品『幸福駅 二月一日』で北海道の愛国駅・幸福駅を、

 大沼紀子さんは『たわいもない祈り』で千葉県の石のまち・金谷を、

 千早茜さんは『しらかんば』で長野県の八千穂高原を、

 窪美澄さんは『たゆたうひかり』で長野県の霧ヶ峰八島ヶ原湿原を、

 柴門ふみさんは『テレビ塔の奇跡』で愛知県の名古屋テレビ塔を、

 三浦しをんさんは『聖域の火』で広島県の宮島弥山を、

 瀧羽麻子さんは『トキちゃん』で熊本県の阿蘇山本堂を、

 単なる物語の舞台としてではなく、
 物語に欠かせない、舞台以上の存在として描き込んでいます。

「ふァわわわァ~、
 そんなにたくさんのォ?」
「ぐるるがるるるぐる~!」(←訳:聖地が出てくるんだ~!)

 直球でドスン!と来るものがたり。
 やられた!と唸らされる変化球なものがたり。
 スピードはなくても、後でジワジワと来るものがたり……。

 私ネーさ的には、
 やはり三浦しをんさんの作品が、後でジワジワ、でした♪
 ベタと言いたくば言え!
 これが三浦さん流《聖地》案内書なのだ!と
 開き直りたくなるうようなラブストーリーです!

「てッぱんッ、だよねッ!」
「がるーるるがる!」(←訳:グローバルかも!)

 ええっ、恋愛ものアンソロジー?
 うわぁ~、恋愛の聖地ぃ~…?
 それは……と、腰が引けちゃう活字マニアさんも、
 いやいや、先入観は無用です。
 騙されたと思って、
 ぜひ一読を~!
 
 
コメント
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