テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

海の冒険、買います!

2015-03-26 21:44:21 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うむむゥ、にげなくちゃァ!」
「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!敵は海賊!)

 こんにちは、ネーさです。
 押し寄せ来る快速船の帆には巨大なドクロマーク!
 なんてことになったら、
 う~ん、どうしたらいいんでしょう?
 本日の読書タイムは、
 剣戟も騒々しい海洋ロマンの世界へ、どうぞ~!

  



             ―― 北半球の南十字星 ――



 著者は沢村浩輔(さわむら・こうすけ)さん、2015年1月に発行されました。
 ええ、海賊ですよ!
 『パイレーツ・オブ・カリビアン』に登場するような、あの海賊!

「わんぴーすのォ、るふぃ~くんみたいなァ?」
「ぐるがるるる?」(←訳:黒髭みたいな?)

 まさにそんな、《海賊の強盗団》たちを思い浮かべてくださいな。
 首元や耳には強奪品や盗品のアクセサリーがジャラジャラ、
 ポケットにはラム酒の瓶、
 いつも酔っぱらっていて、
 マナーは最低で、
 お友達になるのはちょっとどうもね……というワルいヤツら。

 とある王国では今、
 海賊討伐が大問題になっています。

 かつて、
 国の周辺を荒らしまわった海賊たちを退治した功績から、
 人気が高く人望もある、
 バロウズ提督。

 その提督が、こともあろうに――

「さらわれちゃッたッ!」
「がるる!」(←訳:海賊に!)

 じわじわと、再び海を荒らし始めた新興海賊勢力が、
 白昼堂々と海軍の船を襲撃し、
 バロウズ提督を奪い去る暴挙に出ました。

 犯人は、
 海賊連合《南十字星》の首魁、
 アルバート・リスターなる人物。

 と、分かってはいるのですが。

「てだしィ、できないィでスゥ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:居場所も不明だし!)

 提督を誘拐したのは
 何を狙ってのことか?

 王国の海軍は一計を案じ、
 剣の名手アラン・クリフォード大尉に
 任務を命じます。

 海賊団に潜入せよ!ってね。

「おおッ! すぱいィでスかッ!」
「がるぐるる!」(←訳:潜入捜査だ!)

 “海賊バート・ウイリアムズ”に化け、
 いかにも海賊らしく、
 剣を振りかざして商船を襲うクリフォード大尉。

 少し、いえ、だいぶ予想外だったのは、
 宝島探しを余儀なくされた、という事態でした。

   幻影島なる荒れはてた孤島に
   大海賊の遺した宝が眠っている……!

 これを知って宝探しに向かわなかったら、
 オトコじゃ、いえ、海賊じないわよね?

 かくて、成り行きで、
 宝探しに乗り出さざるを得なくなった大尉は
 さらなる予想外の展開に
 振り回されることとなります。

「あらくれものもォ、びッくりィのォ!」
「ぐるがるる!」(←訳:異常事態だ!)

 海賊!
 孤島で宝探し!
 と、いわゆる冒険ロマンの流れから、
 後半は一変して方向転換?
 これは……本格ミステリ、ですか?

「いそがしィ!」
「がるる!」(←訳:大混乱!)

 日本ではあまり馴染みがないけれども、
 欧米の読書シーンでは、
 《海洋冒険ロマン》というジャンルが確立しているそうです。
 この御本もそんなノリかなぁ?と思っていると
 良い意味で期待を裏切られますよ。

 スティーブンソンさんの『宝島』、
 ディズニーの映画を想わせる海賊たちの物語と、
 “いちばんワルい奴は誰だ?”な犯人探し、
 そして、宝の行方――

 冒険もの大好きだ~♪な活字マニアさんは、
 必ずや楽しめる海洋フィクション作品です。
 ぜひ、一読を!

「もッちろんッ、わんぴーすふぁんのォ、かたがたもォ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:本屋さんへ出航です!!)
 


 
コメント
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