「こんにちわッ、テディちゃでス!
くううゥ~、にげちゃッたでス!」
「がるる!ぐるるるるー!」(←訳:虎です!行かないでー!)
こんにちは、ネーさです。
ようやく来てくれた春の使者・ウグイスくん……なのですが、
近所でドカーンバコーンと解体工事をしているせいでしょうか、
早々に逃げちゃったみたいです。
野鳥ってセンシティヴなんだわ~と工事現場をちょっと恨みつつ、
本日の読書タイムは、
こちらも充分にセンシティヴ?な一冊を、どうぞ~!
―― あなたの本 ――
著者は誉田哲也(ほんだ・てつや)さん、単行本は2012年に、
画像の文庫版は2014年12月ひ発行されました。
誉田さんの代表作っていったら、
映画・ドラマ化された『ストロベリーナイト』の《姫川玲子》シリーズを筆頭に、
《武士道》シリーズの『武士道シックスティーン』などの――
「けいじものォ、でスッ!」
「ぐるぅるるがる!」(←訳:アクションもの!)
が多い、と思っていたのですけれど、
あららららら、
この御本を読んでビックリいたしました。
こういう作風&作品も、巧い!!
7編の短編作品が収録されているのですが、
表題作品の『あなたの本』は、
もう見事なSFです!
「えすえふゥ~??」
「がるぐるがる?」(←訳:空想科学小説?)
物語の舞台や設定には、一見、
SF的な気配は微塵もありません。
昭和から平成にかけての現代日本に生きる、
主人公の“私”は、
簡単に、淡い初恋の夢は破れ、
高校受験ではミスをするし、
大学受験でも二浪してしまう青年です。
「うゥ~むゥ? ふつうゥ、でスねェ?」
「ぐるがるるるぅ?」(←訳:ごく平凡だよぅ?)
ごく平凡そうに見える“私”――吉川(よしかわ)さん、
実は、或る秘密を抱え持っています。
一冊の、本。
『あなたの本』と題された、
父の書斎で見つけた本。
そこには、
彼の人生が記述されている……
誕生から、幼時の振舞いやケガ、
小学生、中学生の時代の出来事。
吉川さん本人が忘れてしまったことまでも、
きっちりと書いてある、本。
「ふァ? なにかのォ、じょうだんでスかッ?」
「がるるぐる?」(←訳:ただの偶然?)
冗談や偶然にしては、
当たりすぎている、その内容。
これは、私の人生を書いた本なのか?
そうと気付いた吉川さんは怖ろしくなります。
過去の人生を再認識するだけならまだしも、
ここにはどうやら将来のことも書いてある……?
明日の私、
明後日の私、
その先の、何十年後の、私……。
「ぎょえええッ!」
「ぐるっ!」(←訳:うそっ!)
『あなたの本』の頁をめくる
吉川さんの手が止まります。
未来を、知りたいか?
これから私の人生に何が起こるか、
知りたいのか?
「えッとォ、えええェ~とォ?」
「がるるるる??」(←訳:どうしよう??)
未来を知りたいか、知りたくないか。
そこには幸福、だけでなく不幸も記されているのだろうか。
良いことも悪いことも、
ああ知らなければよかったのに、と
永遠に後悔するようなことも?
慄然とする吉川さんが、はたして、
『あなたの本』に対し
取った行動とは……?
「そそッ、それはァ、きゅうきょくのォ?」
「ぐる!!」(←訳:選択!!)
読むか、読まぬか。
未来を、
自分の世界を変えてしまう選択。
その恐怖。
ええ、これってSF精神ですよね。
それも、H・G・ウェルズさんが主題としたような、
王道古典路線の傑作SFです。
「できればァ、ほんやくしてェ~」
「がるるるるぐるぐるがるる~」(←訳:世界中の活字好きさんに~)
「よんでいただきたいィでス!」
ぜひ、皆さま、
最後の一行まで気を抜かず、
読み切ってくださいね~♪
くううゥ~、にげちゃッたでス!」
「がるる!ぐるるるるー!」(←訳:虎です!行かないでー!)
こんにちは、ネーさです。
ようやく来てくれた春の使者・ウグイスくん……なのですが、
近所でドカーンバコーンと解体工事をしているせいでしょうか、
早々に逃げちゃったみたいです。
野鳥ってセンシティヴなんだわ~と工事現場をちょっと恨みつつ、
本日の読書タイムは、
こちらも充分にセンシティヴ?な一冊を、どうぞ~!
―― あなたの本 ――
著者は誉田哲也(ほんだ・てつや)さん、単行本は2012年に、
画像の文庫版は2014年12月ひ発行されました。
誉田さんの代表作っていったら、
映画・ドラマ化された『ストロベリーナイト』の《姫川玲子》シリーズを筆頭に、
《武士道》シリーズの『武士道シックスティーン』などの――
「けいじものォ、でスッ!」
「ぐるぅるるがる!」(←訳:アクションもの!)
が多い、と思っていたのですけれど、
あららららら、
この御本を読んでビックリいたしました。
こういう作風&作品も、巧い!!
7編の短編作品が収録されているのですが、
表題作品の『あなたの本』は、
もう見事なSFです!
「えすえふゥ~??」
「がるぐるがる?」(←訳:空想科学小説?)
物語の舞台や設定には、一見、
SF的な気配は微塵もありません。
昭和から平成にかけての現代日本に生きる、
主人公の“私”は、
簡単に、淡い初恋の夢は破れ、
高校受験ではミスをするし、
大学受験でも二浪してしまう青年です。
「うゥ~むゥ? ふつうゥ、でスねェ?」
「ぐるがるるるぅ?」(←訳:ごく平凡だよぅ?)
ごく平凡そうに見える“私”――吉川(よしかわ)さん、
実は、或る秘密を抱え持っています。
一冊の、本。
『あなたの本』と題された、
父の書斎で見つけた本。
そこには、
彼の人生が記述されている……
誕生から、幼時の振舞いやケガ、
小学生、中学生の時代の出来事。
吉川さん本人が忘れてしまったことまでも、
きっちりと書いてある、本。
「ふァ? なにかのォ、じょうだんでスかッ?」
「がるるぐる?」(←訳:ただの偶然?)
冗談や偶然にしては、
当たりすぎている、その内容。
これは、私の人生を書いた本なのか?
そうと気付いた吉川さんは怖ろしくなります。
過去の人生を再認識するだけならまだしも、
ここにはどうやら将来のことも書いてある……?
明日の私、
明後日の私、
その先の、何十年後の、私……。
「ぎょえええッ!」
「ぐるっ!」(←訳:うそっ!)
『あなたの本』の頁をめくる
吉川さんの手が止まります。
未来を、知りたいか?
これから私の人生に何が起こるか、
知りたいのか?
「えッとォ、えええェ~とォ?」
「がるるるる??」(←訳:どうしよう??)
未来を知りたいか、知りたくないか。
そこには幸福、だけでなく不幸も記されているのだろうか。
良いことも悪いことも、
ああ知らなければよかったのに、と
永遠に後悔するようなことも?
慄然とする吉川さんが、はたして、
『あなたの本』に対し
取った行動とは……?
「そそッ、それはァ、きゅうきょくのォ?」
「ぐる!!」(←訳:選択!!)
読むか、読まぬか。
未来を、
自分の世界を変えてしまう選択。
その恐怖。
ええ、これってSF精神ですよね。
それも、H・G・ウェルズさんが主題としたような、
王道古典路線の傑作SFです。
「できればァ、ほんやくしてェ~」
「がるるるるぐるぐるがるる~」(←訳:世界中の活字好きさんに~)
「よんでいただきたいィでス!」
ぜひ、皆さま、
最後の一行まで気を抜かず、
読み切ってくださいね~♪