テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

高く、高く、見仰ぐほどに。

2015-03-17 21:33:15 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きぶんはァ、あいすくりーむゥ!」
「がるる!ぐるるるーる!」(←訳:虎です!フラペチーノ!)

 こんにちは、ネーさです。
 春?春よね?春だわ!って浮かれてしまう陽気の今日は、
 読書タイムも上へ上へと登ってゆく御本を、
 さあ、どうぞ~♪

  



            ―― 高層建築物の世界史 ――



 著者は大澤昭彦(おおさわ・あきひこ)さん、2015年2月に発行されました。
 前回記事で御紹介しましたのは、
 幽霊が出る/出そうな物件集?でしたが、
 今回は、高層物件案内集です!

「こうそうびるゥ~でスかッ??」
「ぐるがるるぅる?」(←訳:高層マンション?)

 高層建築、という言葉からは、
 NYやシカゴの摩天楼、
 ドバイや上海の超高層タワーマンションなどを
 連想してしまいます。

 けれど、この御本の目次を目にした時点で、
 そんなカンチガイは霧消しますよ。

 第一章で取り上げられているのは、
 古代メソポタミアのジッグラト、
 古代エジプトのピラミッドやオベリスク、
 ローマやアレクサンドリアの高層建築――

「あはァ! そうかァ!」
「がるるっるる!」(←訳:ピラミッドも!)
「こうそうゥけんちくゥ!」

 紀元前5000年頃、
 メソポタミアで始まった“定住”と、
 それに伴う“都市文明”の発展が
 高層建築物を生み出しました。

 エジプト観光のハイライトである、
 クフ王のピラミッドは、
 底辺230メートル、
 高さは146.6メートル!
 (現在の高さは138.75メートル)

 軽く百m超となれば、もう立派な超々高層物件でしょう♪

「ふァ~、たかいィ~…!」
「ぐるるるぅる!」(←訳:見上げちゃう!)

 見仰げば、首が悲鳴をあげそうな高層建築。

 紀元前の昔から、なんでまた、
 人間は高層建築を造ってきたのでしょう?

 流行も発想も
 実際に建ててしまう熱意も、
 ずっとずっと続いています。

「ちゅうせいィもォ、きんだいィもォ~」
「がるる!」(←訳:現代も!)

 日本だって例外じゃありません。
 出雲大社は、かつて、
 十六丈(約48.5メートル)高の威容を誇りました。
 奈良の大官大寺には九重塔がありました
 (高さ約91メートル!と推定されています)。

 洋の東西、今昔を問わず、
 なぜ、高層建築(タワー)なのか。
 なぜ、人間はひたすらに高い場所を目指すのか……?

「ほんのうゥ、かなァ?」
「ぐるがる?」(←訳:煩悩かな?)

 ヒトの想像力は
 さまざまな《不思議》を実現させます。

 幽霊が忍び歩く、石の館。
 あるいは、
 ガラスと鋼鉄の、バベルの塔。

 どちらも、ヒトの手になる建築物。
 今後、何百年経とうと、
 なくなりそうもないもの。

「このよにィ、にんげんがァ~」
「がるるるぐる!」(←訳:生きてる限り!)

 非常に真面目な学術的な御本と
 幽霊屋敷の御本を同列に論じるなんてあんまりだ!と、
 お叱りを受けるかもしれません。
 けれど、対比すれば、
 より深く考えさせられます。

    ひとは、何をつくってきたのか――

 活字マニアの皆さま、
 二作品併せて、ぜひ一読を!



コメント
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