テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

森と、鳥獣と、人間と。

2015-03-31 21:37:38 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぎゃああッ?? すぷらッたァ??」
「がるる!ぐるる~る!」(←訳:虎です!うええ~ん!)

 こんにちは、ネーさです。
 そうね、本日の読書タイムは、
 野生のクマくんやイノシシくんたちにとってはキツいかもしれないわ。
 何故かというと……はい、こちらを、どうぞ~!

  



          ―― 料理家 ハンターガール 奮戦記 ――



 著者は井口和泉(いぐち・いずみ)さん、2015年2月に発行されました。
 『ジビエの美味しさを知らないあなたへ』と副題が付されています。

 ジビエ――フランス語でいう、
 狩猟で得る鳥や獣の総称ですね。

「にほんでもォ、さいきんはァ~…」
「ぐるるがっるぅっる!」(←訳:有名になっちゃった!)

 イノシシ、シカ。
 それに、日本ではまだメジャーではありませんが、
 キジ、ヤマシギ、アナグマなども
 狩猟で捕え、お料理にしてしまう。

 著者・井口さんは、
 もともと、料理人さんなのです。
 代官山イル・プルー・シュル・ラ・セーヌで学び、
 ル・コルドン・ブルー東京校、
 フランス国立製菓学校イッサンジョー校で
 ディプロムを取得なさったそうですから、

「ほんかくはァのォ、ふらんすりょうりィ!」
「がっるるる!」(←訳:まっしぐら!)

 フランス料理を学び始めた頃の、
 “上達する喜び”を
 井口さんは本文中で語っています。

  《チャレンジすることが楽しくて、夢中になりました》

 オムレツ、サラダ、シチュー……
 でも。

 手に入らない食材が、ありました。

「もッもしやッ、それがッ??」
「ぐるるっ??」(←訳:ジビエっ??)

 そうなんです。
 野生の鳥獣料理の材料って、
 そんじょそこらには売ってはいない、んです。
 ではどうしよう、と考えて。

 井口さん、
 試験を受けて、狩猟免許を取得しました!

「あわわわわッ!」
「がるるーぐるる!」(←訳:ハンター誕生だ!)

 狩猟免許って、どうやって取るものなのか?
 狩猟者登録とは?
 そもそも狩りって、どうやって行うの?
 日本ではどんな獲物が?
 タヌキはメチャクチャ不味いというのは都市伝説?
 アナグマが美味しいというのは……ホントなの?

 そして、実際に獲物と相対し、
 自分の手で解体をする――

「おッ、おそろしィようなッ」
「ぐるがるるるるっ」(←訳:感動するようなっ)

 生きものの命を奪う=いただく覚悟、
 害獣に立ち向かう心構え、
 お肉を一片たちと無駄にしない、
 料理を口にする時の感謝。

 銃を持つハンターであること、
 ごく当たり前の料理人であること、
 それは両立できるのか?

「はんてぃんぐはァ~」
「がるるぐる!」(←訳:重労働だよ!)

 都会育ち&街暮らしの、
 大方の活字マニアさんにとっては、
 まったく無縁のノンフィクション《ハンターライフ》。

 殺生なんて!とアタマから毛嫌いはしないでくださいね。
 日本の森は、里山はいま、どうなっているのか?
 と思い馳せつつ、
 ぜひ、一読を!



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