テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ドクターを乗せて、はるばると。

2015-10-12 21:50:47 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あいるらんどォ、つよしィ!」
「がるる!ぐるるっる?」(←訳:虎です!全勝だって?)

 こんにちは、ネーさです。
 ブレイブブロッサムのおにいさんたち、
 明日の帰国時には空港で大歓迎を受けることでしょう♪
 同じように、自国民から英雄視されているのが、
 アイルランド共和国と北アイルランドの合同チームから成る
 アイルランドのラグビー代表チーム!
 全勝で8強入りした彼らの闘いぶりは如何に?
 ……あー、うっかりスポーツネタに走っちゃいましたけど、
 はい、読書タイムもいつものように。
 本日は、こちらの小説作品を、どうぞ~♪
 
  



             ―― 天空の救命室 ――



 著者は福田和代(ふくだ・かずよ)さん、2015年6月に発行されました。
 『航空自衛隊航空機動衛生隊』と副題が付されています。

「えいせいたいィ、ッてェ、えーとォ??」
「ぐるるるるがるる?」(←訳:お医者さんですか?)

 ええ、国籍や時代を問わず、
 軍事用語で“衛生”とつけば、
 大抵が医学・医療関係にヒトやモノに『結びつきます。

 この御本に登場する機動衛生隊さんというのは、
 《空飛ぶ病院》部隊の面々――

 お医者さん、救急救命士さん、
 専属のパイロットさんによる
 少人数の部隊です。

「へりこぷたーでェ、しゅつどうゥ?」
「がるぐるる!」(←訳:なら速いね!)

 速さを重視するなら、
 ヘリコプターが有利なのですが、
 ご覧ください、
 あちらに見える丸っこく、
 ずんぐりとした大きな飛行機を。

「ふァ~、おおきいィ~!」
「ぐるるる!」(←訳:輸送機だ!)

 C-130H――ハーキュリーズとも呼ばれる、
 ロッキード社製の大型輸送機に
 搭載されているのは、
 ICUで使われているような医療器具の数々を詰め込んだ
 機動衛生ユニット。

 これさえあれば!
 
 ドクターヘリの搬送距離がおよそ400キロメートルであるのに対して、
 輸送機なら最大で4千キロメートル飛べますから、
 より遠くまで、患者さんを運べますよね。

「にほんじゅうゥ、どこにでもォ~」
「がるる!」(←訳:行ける!)

 医療機器とお医者さんを乗せた飛行機、
 そして滑走路さえあれば。

 たとえば、今しているように、
 緊急に臓器移殖が必要な重症患者さんを、
 北海道の病院から、
 岡山の病院まで
 ひとっ飛びで連れてゆくこともできる!

 のですが……

「どッどうしたのでスかッ??」
「ぐるるるがるるっ」(←訳:トラブルですかっ)

 飛行機が時間通りに離陸し、
 ユニットの医療機器も正常に作動し、
 お医者さんの手当も万全、
 ではあっても。

 人間のこころは
 予定表のようには進まないものです。

 医官の内村彰吾(うちむら・しょうご)さんは、
 快調に飛行するC-130Hの機内で動揺していました。

 患者さんが突然、
 移植手術を止める!
 と言い出したのです。

「ええッ? そんなァ~!」
「がるるる?」(←訳:いきなり?)

 患者さんの心境を一変させたものとは?

 空港へ飛行機を戻してください!
 いやダメだ!
 患者さんの説得を!
 戻るなら戻る行くなら行くで早く決めろー!

 と大騒ぎの中、内村医官はどう出るか――

「ふァ、そらのォうえもォ~」
「ぐるるるる~…!」(←訳:たいへんだ~…!)

 ノンフィクションではありません、
 エンタなフィクション作品です。
 けれど、資料に基づき、説得力のある背景を持った物語は
 ノンフィクション好きさんにも
 おすすめですよ。
 一読してみてくださいね~♪
 

  
コメント
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