「こんにちわッ、テディちゃでッスゥ!
うえるかむゥ~れんきゅうゥッ!」
「がるる!ぐるるる~♪」(←訳:虎です!お休みだ~♪)
こんにちは、ネーさです。
サッカーW杯予選でグループ首位に立った日本代表に
ホッとしてたら、あら、連休ですね♪
楽しい休日は、体育の秋に走るのか、
はたまた食欲の秋を選ぶのか。
ワタシはアートの秋を選ぶわ!という方々は、
はい、こちらの御本を、どうぞ~!
―― 《絶筆》で人間を読む ――
著者は中野京子(なかの・きょうこ)さん、2015年9月に発行されました。
『画家は最後に何を描いたか』と副題が付されています。
《怖い絵》シリーズで美術評論界のトップランナーとなった
著者・中野さんの最新刊は……
題名が、まさに内容そのもの、ですね。
画家さんの、最後の作品――《絶筆》作品を追いかけます。
「さいしょではなくゥ、さいごッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:到達点だね!)
それは確かに到達点であった、
と言い切れる画家さんもいれば、
行き止まりの袋小路だった、とも見える画家さんもいます。
第1部『画家と神 宗教・神話を描く』、
その筆頭に登場するボッティチェリさんは、
アート好きさんならばよく御存知でしょう、
あの神々しくも輝かしい『ヴィーナスの誕生』『春』を描いた頃と
晩年の作品とでは、まるで……
「べつじんッ、みたいィでス!」
「がるるぐるるる!」(←訳:違いがありすぎ!)
一方で、イマ風にいうなら
“ブレなかった”御方もいます。
第2部『画家と王 宮廷を描く』で
先ず取り上げられているのは、
ベラスケスさん。
宮廷官吏の激務をこなしながらの制作にも
手を抜くことを知らぬベラスケスさんの、誠実さ。
そして第3部『画家と民』では
ブリューゲルさん、フェルメールさん、ホガースさん、
ミレーさん、ゴッホさん、と
王侯よりも市井の人々に寄り添って生きた画家さんの
《絶筆》作品が論じられます。
「どれもォ、ゆうめいィなァ、さくひんッ!」
「ぐるるがるるぐるるる……」(←訳:どれもどこか不安そう……)
これが絶筆だよ、と説明されて、
読み手の私たちは先入観を抱いてしまうのでしょうか。
どうしても考えざるを得ませんね。
画家さんは、知っていたのだろうか?
これが自分の最後の作品になることを?
知っていて、こう描いた?
知っていて、この主題に決めた?
そこに、どんな想いが籠められていたのか……。
「ちょッとォ、しんみりィ……」
「がっるるぐるるる……」(←訳:けっこうじんわり……)
15人の画家さんの中で、
ゴッホさんだけがやや異彩を放っています。
ラファエロさん、ティツィアーノさん、ルーベンスさんたちと違い、
彼だけは、生前、
世間から高い評価を受けることなど全く無く、
暗黒に吸い込まれるようにして
この世から消えてゆく。
そして現在、ゴッホさんの作品は
世界中の美術館でどんな扱いをされているか――
「これもォ、かなしいィ!」
「ぐるるるぅ!」(←訳:悔しいよぅ!)
画家さんと、画家さんを取り囲む世相をも炙り出す、
評論であり、
評伝集でもある充実の一冊、
全活字マニアさんにおすすめです。
美術館巡りのお供にも、ぜひ♪
うえるかむゥ~れんきゅうゥッ!」
「がるる!ぐるるる~♪」(←訳:虎です!お休みだ~♪)
こんにちは、ネーさです。
サッカーW杯予選でグループ首位に立った日本代表に
ホッとしてたら、あら、連休ですね♪
楽しい休日は、体育の秋に走るのか、
はたまた食欲の秋を選ぶのか。
ワタシはアートの秋を選ぶわ!という方々は、
はい、こちらの御本を、どうぞ~!
―― 《絶筆》で人間を読む ――
著者は中野京子(なかの・きょうこ)さん、2015年9月に発行されました。
『画家は最後に何を描いたか』と副題が付されています。
《怖い絵》シリーズで美術評論界のトップランナーとなった
著者・中野さんの最新刊は……
題名が、まさに内容そのもの、ですね。
画家さんの、最後の作品――《絶筆》作品を追いかけます。
「さいしょではなくゥ、さいごッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:到達点だね!)
それは確かに到達点であった、
と言い切れる画家さんもいれば、
行き止まりの袋小路だった、とも見える画家さんもいます。
第1部『画家と神 宗教・神話を描く』、
その筆頭に登場するボッティチェリさんは、
アート好きさんならばよく御存知でしょう、
あの神々しくも輝かしい『ヴィーナスの誕生』『春』を描いた頃と
晩年の作品とでは、まるで……
「べつじんッ、みたいィでス!」
「がるるぐるるる!」(←訳:違いがありすぎ!)
一方で、イマ風にいうなら
“ブレなかった”御方もいます。
第2部『画家と王 宮廷を描く』で
先ず取り上げられているのは、
ベラスケスさん。
宮廷官吏の激務をこなしながらの制作にも
手を抜くことを知らぬベラスケスさんの、誠実さ。
そして第3部『画家と民』では
ブリューゲルさん、フェルメールさん、ホガースさん、
ミレーさん、ゴッホさん、と
王侯よりも市井の人々に寄り添って生きた画家さんの
《絶筆》作品が論じられます。
「どれもォ、ゆうめいィなァ、さくひんッ!」
「ぐるるがるるぐるるる……」(←訳:どれもどこか不安そう……)
これが絶筆だよ、と説明されて、
読み手の私たちは先入観を抱いてしまうのでしょうか。
どうしても考えざるを得ませんね。
画家さんは、知っていたのだろうか?
これが自分の最後の作品になることを?
知っていて、こう描いた?
知っていて、この主題に決めた?
そこに、どんな想いが籠められていたのか……。
「ちょッとォ、しんみりィ……」
「がっるるぐるるる……」(←訳:けっこうじんわり……)
15人の画家さんの中で、
ゴッホさんだけがやや異彩を放っています。
ラファエロさん、ティツィアーノさん、ルーベンスさんたちと違い、
彼だけは、生前、
世間から高い評価を受けることなど全く無く、
暗黒に吸い込まれるようにして
この世から消えてゆく。
そして現在、ゴッホさんの作品は
世界中の美術館でどんな扱いをされているか――
「これもォ、かなしいィ!」
「ぐるるるぅ!」(←訳:悔しいよぅ!)
画家さんと、画家さんを取り囲む世相をも炙り出す、
評論であり、
評伝集でもある充実の一冊、
全活字マニアさんにおすすめです。
美術館巡りのお供にも、ぜひ♪