テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

コトバのひととき。

2015-10-23 21:53:03 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 ことしもォ、やッてきましたでス!」
「がるる!ぐーるるがるる!」(←訳:虎です!ツールが埼玉に!)

 こんにちは、ネーさです。
 祝!ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム2015開催!
 今年のツール・ド・フランス覇者クリス・フルームさん(英国)、
 ツールで活躍したジョン・デゲンコルブさん(ドイツ)、
 ホアキン・ロドリゲスさん(スペイン)たちが来日し、
 明日24日にさいたまスーパーアリーナを中心とするコースで
 クリテリウムレースが行われます。
 近隣地区にお住まいの方々は観戦にお出掛けしてくださいね♪
 では、さいたま市民の皆さまを羨みながら、
 本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~!

  



            ―― にほんご歳時記 ――



 著者は山口謠司(やまぐち・ようじ)さん、2015年7月に発行されました。
 『歳時記』……っていうと、
 俳句とかに必要な――

「ふァいッ! きせつごとのォ、ことばァ、でス!」
「ぐるるがるぐるぐる!」(←訳:四季に季語それぞれ!)

 季節の移ろいを
 情緒豊かに表現する『歳時記』の言の葉たち。

 著者・山口さんは、
 教科書に載っているような四角張った『歳時記』ではなく、
 日本という国に普通に暮らすわたしたちが
 ごく普通に接している日常の中に息づく
 《季節のことば》、
 その由来や出典、
 ことばにまつわるエピソードなどを
 この御本で紹介してくださっています。

「はじまりィはァ、はるッ♪」
「がるるぐるるる!」(←訳:旧暦の新春です!)

 元旦、七草粥、小豆粥……といった春の部には、
 バレンタイン、宮沢賢治、などの言葉(単語)も登場します。
 
 夏の部では、
 荻原朔太郎さんとタケノコのお話、
 浴衣は季語ではなかった!というお話も。

「えッ? そうなのォでスかッ?」
「ぐっるるがるぐる?」(←訳:てっきり季語だと?)

 現在、浴衣は盛夏の季語、ということになっていますが、
 それは明治37年(1904年)に発行された
 寒川鼠骨(さむかわ・そこつ)さん著『俳句新歳時記』以後のこと。

 江戸時代、滝沢馬琴さんは
 浴衣は六月(現在の7月)の季語だー!とアピールしたのですけど、
 なかなか定着しなかったんですって。

 もともとは、浴衣って下着に近い衣服でしたから、
 通年性のモノと捉えられていて、
 夏ならではのモノ、という意識がなかった、のでしょうね。

「なつのォつぎはァ、あきィ!」
「がるるるるがるる……るっ??」(←訳:秋の季語といえば……虹っ??)

 虹は7月(旧暦8月)の、すなわち秋の季語である、
 と歳時記に掲載されたのは
 昭和9年(1934年)。
 それ以前は、無季、とされていました。
 
 なんだか論争が起きそうな分類だわねー?
 虹がいちばん出るのは初夏か?晩夏か?
 台風シーズンの秋か?

「ふゆもォ、はてなッ?」
「ぐるるるがっるる!』(←訳:不思議がいっぱい!)

 柘榴(ザクロ)は冬の果実?
 海鼠(なまこ)も、冬の季語?

「なッなまこッ??」
「がるぅっ!」(←訳:うぎゃっ!)

 春夏秋冬、25ずつ、
 計100の、季節の言葉。

 通勤通学の電車で、バスで、
 ちょこっと読書にひたりたい活字マニアさんに
 おすすめの一冊です。
 ひとつずつ、1ページずつ、
 “ことば”の雑学を味わって
 朝夕のひとときをお過ごしくださいな~♪



 
 
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