テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

千年にひとり!

2015-10-05 21:48:05 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ~、きおんもォ、ひくくてェ~」
「がるる!ぐるる!」(←訳:虎です!秋だね!)

 こんにちは、ネーさです。
 秋のロードレースとして自転車競技愛好家に知られる
 《イル・ロンバルディア2015》を制覇したのは
 開催国イタリアのヴィンチェンツォ・ニーバリさん!
 そして!ユヴェントスもボローニャに勝ちました~♪♪
 さあ、読書タイムでも爽快な秋を満喫いたしましょう!
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



          ―― もっと知りたい本阿弥光悦 ――



 著者は玉蟲敏子(たまむし・さとこ)さん、内田篤呉(うちだ・とくご)さん、
 赤沼多佳(あかぬま・たか)さん、2015年9月に発行されました。
 『生涯と作品』と副題が付されています、が……

 本阿弥光悦(ほんあみ・こうえつ)さん、
 って……たぶん、おそらく、
 めちゃくちゃ有名ではない、のでしょうねえ。

「びみょうゥ~なァ、ところォでスゥ!」
「ぐるがるる~…」(←訳:有名なのは~…)

 ええ、尾形光琳(おがた・こうりん)さんの名の方が、
 光悦さんより有名であるのはほぼ確実でしょうか。

 しかし、日本美術の流れの中で、
 どちらがより重要であるかといえば、
 答えは明白です。

 光悦さん、
 そして光悦さんの盟友・俵屋宗達(たわらや・そうたつ)さん。

 このふたりが現代に通じる《日本の美》を完成させた、
 と言えましょう。

「いだいなるゥあーてィすとッ、でス!」
「がるるるぐる!」(←訳:マルチな天才!)

 1558年(永禄元年)に生まれ、
 1637年(寛永14年)に没した光悦さんは
 足利・織田・豊臣・徳川と
 覇権が移り変わる真っ只中に生きた御方でした。

 また、光悦さんは
 戦国の時代に相応しい“生業”を背負っていました。

 家業は、刀剣の鑑定。

 刀を研いで(形や刃を整える)、拭って(ぴかぴかに輝かせる)、
 目利きする(作者や制作年代を鑑定する)のが、
 本阿弥家の本業なのです。

「でもォ、はみだしちゃッたッ!」
「ぐるるる!」(←訳:他分野へ!)

 時代が、家業にだけ専念することを許さなかったのでしょうか。

 光悦さんは、貴族や大名たちとの交わりに中で
 書、絵画、作陶をも手掛けることになります。

「それはァ~まるでェ~」
「がるるるるるぐるる!」(←訳:レオナルドのように!)

 レオナルド・ダ・ヴィンチのように、
 軽々とジャンルを超越する才人・光悦さん。

 この御本では、
 特に宗達さんと組んで制作した和歌巻についての解説と
 図版資料が素晴らしくてウットリさせられます。

 古典であり、斬新!
 典雅でありつつ、前衛!

「かッこいいィでスゥ!」
「ぐるるる!」(←訳:モダンだ!)

 光琳・乾山の尾形兄弟が束になっても敵わない、
 日本美術の巨人・光悦さん。

 この秋は、
 光悦さん関連の展覧会が予定されていることもあり、
 書店さんには
 光悦さんを特集した雑誌、
 専門書籍なども並びそうです。
 
「わだいにィ、なりまスねッ!」
「がるるぐるるる!」(←訳:人気が出るかも!)

 アート好きな御方に、
 《もっと知りたい》シリーズのこの御本、おすすめです。
 ぜひ、一読を~♪
 
 
コメント
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