テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

拍手?それともブーイング?

2015-10-16 21:54:08 | ブックス
 こんにちは、ネーさです!
 せーのっ!

 祝!2015ジャパンカップサイクルロードレース開幕!!

 ……っていうのに、何なの、この雨はーっ!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いちりゅうれーさーさんたちィ、さんせんッ!」
「がるる!ぐるがるるぐるる!」(←訳:虎です!あの王様が来ます!)

 明日17日には宇都宮市の市街地でクリテリウムが、
 18日には宇都宮市森林公園を中心とするコースで
 ロードレースが開催されます。
 今年は幾度もTT世界チャンプの座に輝いたファビアン・カンチェラーラさんが来日!
 宇都宮市へ行く機会がある御方は、ぜひ観戦してくださいね♪
 (どうか雨がやみますように!)
 えーと、では、ここからはアタマを切り替え、
 読書タイムの始まり始まり~♪♪ 

  



           ―― ミステリー・アリーナ ――



 著者は深水黎一郎(ふかみ・れいいちろう)さん、2015年6月に発行されました。
 はい、御本の題名からもお分かりのように、
 ミステリ小説、なんですが……。

「これはァ、なかなかッ!」
「ぐっるるる!」(←訳:凝ってます!)

 御本の出だしは、
 ミステリ小説に詳しい活字マニアさんならば、
 ああ、あれね、
 と頷かれるであろう設定です。

 都会からずいぶん離れていて不便な、
 しかし風光明媚な土地に立つお屋敷。
 そこへ、ワケあり風な訪問者たちがあり、
 “事件”が起こる。
 けれど、折からの悪天候で
 お屋敷は孤立してしまう……。

「たすけがァ、こないィのはァ、こわいィでスゥ!」
「がるるぐるがるる!」(←訳:犯人と一緒なのも!)

 お屋敷に閉じ込められた者たちのうち、
 誰が犯人なのか、
 分からぬままに救援を待つ。

 という《クローズド・サークル》と称される類のミステリ作品、
 かと見えたんですが、
 そこで唐突な場面展開!

「あれれれッ??」
「ぐるがる?」(←訳:ここどこ?)

 ここは……テレビ局のスタジオ?
 大人気番組《推理闘技場(ミステリー・アリーナ)》の
 生放送現場ですって?

「ふァ? てれびィ~??」
「がるるぐるるるる?」(←訳:事件はどうしたの?)

 ここで、私たち読者は知ることになります。

 孤立したお屋敷での事件と、
 TVスタジオでの推理合戦――

 二つが同時進行してゆく形で
 この作品は構成されているのだと。

「えッとォ~、つまりィ~…」
「ぐるるるがる?」(←訳:謎解きの大会?)

 お屋敷で何が起きたのか。

 少しずつ語られてゆくストーリーの
 先の先まで推理して
 犯人を当てた人には多額の賞金を進呈しよう!
 
 と、番組司会者さんは得意げに胸を張りますが……?

「むぎゅゥ! それはァ、あやしィ!」
「がるるるるぐるるる!」(←訳:落とし穴がありそう!)

 解答者から繰り出される推理の嵐と、
 それを打ち崩す事件の展開。
 
 正解はいったいどこにあるの?と読み手は
 大いに戸惑います。
 読み着いた果ての、結末は――

「むむむむゥ! これはッ?」
「ぐるるるるがる!」(←訳:凝りまくりです!)

 凝りに凝った《推理闘技場》の知恵くらべ。
 この結末に、
 怒るか、ニヤリとするか。
 著者さんの仕掛けに、ブーイングするか、拍手するか。
 
 シャレが分かる活字マニアさんと
 ミステリマニアさんにおすすめです。
 一読してみてくださいね~♪
 
 
コメント
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