テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ヘンでイカした珍問答!

2019-02-15 22:08:53 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 えッ? とうきょうゥでェ、ゆきィ~??」
「がるる!ぐるるるがるぅ??」(←訳:虎です!横浜では吹雪ぃ??)

 こんにちは、ネーさです。
 東京や神奈川の南部では雪!
 なのにここ八王子は晴れてる!……って普通は逆だわよね~?
 と苦笑いしてしまった本日の読書タイムは、
 ニヤリとしたり吹き出したり、
 愉快でヘンテコなアート本を御紹介いたしますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  


       
       ―― 怖いへんないきものの絵 ――



 著者は中野京子さんと早川いくをさん、2018年12月に発行されました。
 アート評論《怖い絵》シリーズで人気の中野さんと、
 《へんないきもの》シリーズで人気の早川さんが
 がっちりタッグを組んで世に送り出したのは……

 爆笑アート珍問答本?

「まじめェ、なんだけどォ~!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:笑いの要素も大!)

 そもそもは、早川さんが“変なサメの絵”を見たこと、
 その“変サメ”が気になって仕方ないことが
 この御本が誕生したきっかけでした。

   《怖い絵》の中野先生に
   絵画に出てくる奇妙な生き物についていろいろ聞く、
   そんな本はどうだろう?

 と思いついて編集者さんに話したところ、
 なんと、瓢箪から出た駒、
 中野さんの快諾を得て、
 題名までもちゃっかり、いえ、あっさり決定して。

 めでたくも、
 早川さんを悩ませる“変サメ”問題は
 解き明かされる運びとなったのでした。

「うんうんッ、よかッたでス!」
「がるぐる~!」(←訳:疑問氷解~!)

 この御本には、
 13編の“へんな生きものの絵”問答が収録されています。

 そのうち、1番目と2番目の疑問でテーマになっているのが、
 サメ……いえ、
 サメみたいに見えるんだけど、
 サメって言いきっちゃうのはどうだろう?な“生きもの”です。

   これ……サメなのかなあ?
   サメだとしたら、
   なんでこんなところに?
   どういう状況や背景があってこうなったんだろう?
   何か特別な意味がある……のかな??

「なかのせんせェ~いィ!」
「ぐるる~!」(←訳:助けて~!)

 漫才でいうなら、
 早川さんがボケ役で、
 中野さんがツッコミ役、でしょうか。

 ただね、役どころが時々スイッチしたりして、
 早川さんの疑問や逡巡に共鳴させられたりもして、
 “へんな生きもの”の世界は
 とても奥深いんです。

 私ネーさが貰い涙してしまったのは、
 本文86ページの
 
 『ヘラクレスとルレネーのヒドラと蟹』。

 “強敵に、男一匹立ち向かえ”

 などと雄々しい別題が冠されているこの文章で、
 早川さんが、こいつ変じゃね?と指弾するのは、
 ルレネーの沼に棲む9つの頭を持つ巨大毒蛇ヒドラ!
 ……ではなくて、
 ヘラクレスの足元でじたばたしている
 小っちゃな……蟹?

「えェ~? かにィ??」
「がる??」(←訳:蟹が??)

 超能力や、
 隠しワザを持っているのでもない、
 単なる蟹にどんな物語が?

 読めば誰しも蟹くんに肩入れしたくなるこの一編、
 あ、えーと、そうね、
 『ヴィーナスとクピド』(110ページ)、
 『コショウソウとヒバ』(114ページ)、
 『魚に説教する聖アントニウス』(24ページ)も
 必読の珍問答、いえ、名問答です。

 《怖い絵》好きな御方も
 《へんないきもの》ファンの皆さまも、
 歴史好きな活字マニアさんも、
 ぜひ、一読してニヤリ♪してみてくださいな。

「もッとォ、よみたいィでスよゥ!」
「ぐるrがっるるる~!」(←訳:続巻待ってます~!)
 
 
 
コメント
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