テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

対決!の相手は……?

2019-02-19 22:12:01 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 またァ、みえないィのでス!」
「がるる!ぐるるるがる~??」(←訳:虎です!お月さまどこ~??)

 こんにちは、ネーさです。
 今日2月19日のお月さまはスーパームーン!
 なのに、何故なんでしょう、雨模様って……
 ガッカリしちゃいましたが、
 そのガッカリを、さあ、読書でリカバリーです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
     ―― 竜のグリオールに絵を描いた男 ――



 著者はルーシャス・シェパードさん、原著は2012年に、
 画像の日本語版は2018年9月に発行されました。
 英語題名は『THE MAN WHO PAINTED THE DRAGON GRIAULE AND OTHER STORIES』、
 著者シェパードさん(1943~2014)の代表作
 《竜のグリオール》シリーズ全7作品のうち、
 この御本には前半の4作品が収録されています。

「でッきゃいィ~どらごんッ!」
「ぐるるぅるるがるるる!」(←訳:スペシャルなLサイズ!)

 竜って、まあ私ネーさも会ったことはないんですけど、
 どうやらチビっコから特大級まで、
 いろんなサイズがいるらしいのよね。

 この物語の“主役”たる竜のグリオールは、
 特大の中の特大サイズ。
 
 背中までの高さが750フィート(約230メートル)、
 鼻から尻尾の先までが6000フィート(約1830メートル)……って、
 フィートなんていう単位に縁のない私たち日本人には『へ?』、
 フィートを常用している欧米の方々にも『はぁ?』な、
 超特大サイズです。

 何月何年どころか、
 何世紀もかけて
 それほどの大きさにまで育ち上がった巨竜グリオールは、
 これはもう宿命と申しましょうか、
 或いは運命と呼ぶべきでしょうか、
 対決の日を迎えました。

「あいてはァ、まほうゥつかいィ!!」
「がるるぅ!」(←訳:激突だぁ!)

 ドラゴン対魔法使い。

 御伽噺の、ファンタジーの、
 いえ、あらゆる物語の“こうあるべき筋立て”です。
 でも……

 世紀の対決は、
 中途半端な形で終わってしまいました。

 魔法使いは行方知れずに。

 グリオールはといえば、
 心臓は止まり、
 呼吸も途絶えたのですが、
 精神の動きはおさまらず、
 暗い霊気をなおも周囲に送り出し続ける……。

「そッ、それはァ~…」
「ぐるるるがるぅ!」(←訳:災厄の源だよぅ!)

 動けなくても、竜は竜。
 人間の手には余る存在です。

 それを、なんとかしよう!と立ちあがったのが、
 表題作品
 『竜のグリオールに絵を描いた男』に登場する
 メリック・キャタネイさん。

 槍ではなく、
 銃でもなく、
 絵筆と絵の具で
 竜を“退治”してみませんか?

 と、竜の害に悩む国人たちを説き伏せます。

「えふでとォ、えのぐゥでェ??」
「がるるるぐるる?」(←訳:出来るのかなあ?)

 いまや草木に覆われ、
 大地に同化しかかっている巨竜と、
 ひとりの美術家。

 彼らの“対決”、
 いえ、“対峙”の結末は――

「ゆだんッしちゃだめェでスよゥ!」
「ぐるるがるるるる!」(←訳:竜は竜なんだから!)

 1985年度のヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞他、
 数々の文学賞を受賞した『竜のグリオールに絵を描いた男』、
 その連作となる3作品と、
 著者シェパードさんによる『作品に関する覚え書き』、
 おおしまゆたかさんの解説文も含め、
 SF好き&ファンタジー好きな活字マニアさんに
 ぜひのおすすめです♪
 本屋さんで、図書館で、
 探してみてくださいね~!


コメント
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