テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

こうして、《俺》は。

2019-10-22 23:27:16 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うわあッ! にじィでスゥ~!!」
「がるる!ぐるるがるる?」(←訳:虎です!しかも皇居に?)

 こんにちは、ネーさです。
 即位の礼の儀式直前に大雨が止み、
 美しい虹が皇居の上空にかかったとニュースで聞いて、
 ありがたくも嬉しい気持ちになりました。
 これからの令和の時代が、
 幸福の萌(きざ)す日々でありますようにと願いながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの新書を、どうぞ~♪

  


 
      ―― 俺たちはどう生きるか ――



 著者は大竹まことさん、2019年7月に発行されました。
 新書、というと、難しい理系ノンフィクションや
 哲学、文学評論などのテーマが主流なんですけれど、
 この御本の内容は、
 ほぼエッセイ……と言えましょうか。

「おしごとォのォ、あれこれッ!」
「ぐるるがるぐるるる!」(←訳:毎日の思いあれこれ!)

 著者・大竹さん、
 御自分を《ジジィ》と自嘲気味に自称します。
 古希、70歳。
 
 第一章『昔みたいに』では、
 若く、無名だった時代の思い出が
 訥々(とつとつ)と語られます。

 仕事もなく、麻雀ばかりしていたっけ。
 安アパートで仲間と一緒に暮らして、
 炊いたご飯にマヨネーズと
 少しの醤油をたらして食った。
 うまかった。
 あれから50年以上が過ぎて――

「あわわッ、おおたけさァんッ!」
「がるぐるるる~!」(←訳:炎上してるよ~!)

 ちょっぴりしんみり……な第一章から、
 第二章『私たちがそれを選んだ』以降は、
 大竹さんが得意とする
 “キレ芸”が文章に忍び込んできます。

 TVでの軽口が
 スポーツ新聞で報じられたら、
 ツイッターが炎上した?

 大竹さん、
 ネットが悪いとは思っていない、
 と言うのです。
 
 けれど、首を傾げずにはいられません。

 なぜみんな、
 こぞってSNSにはまるのか。

 いいね!を一番に欲しているのは、
 自分の評価を人の手にゆだねているのは
 誰だ――?

「じつはァ、みィ~んなァ~」
「ぐるがっるるるる?」(←訳:そう思ってるかも?)

 インフルエンザにかかったり、
 腰痛の手術の痛みや、
 お薬の副作用に苦しんだり、
 しんどいことが多くても、
 大竹さん、吠えます。
 力強く宣言します。

  私はどこにもくみする者ではない。
  自由に発言できる場所、
  好きな音楽を楽しみ、
  本を読み、
  演劇を鑑賞する。
  そして、差別を嫌う。

「ふァいッ! そうしてェくださいィ!」
「がるるるるぐるるる!」(←訳:それでこそ大竹さん!)

 《僕》ではなく、
 《俺》の生き方。

 元気と弱気と、
 過去と未来と、
 演劇への熱い愛が同居するこの御本には、
 TVでは決して見せない大竹さんの一面が
 気負いなく綴られています。

 大竹さんのファンの方々、
 エッセイ好きな活字マニアさんは、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪ 
 

 
 
コメント
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