テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 創作とLOSTの旅路 ~

2019-10-25 23:45:55 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おひさまァ、かむばァ~ッくゥ!」
「がるる!ぐるるがるる~!」(←訳:虎です!晴天が恋しい~!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日も今日とて雨また雨……
 自宅周辺を3本の河川に囲まれている私たちは
 水害の恐怖でクタクタになりましたが、
 読書タイムだけは、せめて元気に!
 ということで、
 本日はこちらの御本を、さあ、どうぞ~!

  


 
     ―― 失われたアートの謎を解く ――



 監修は 青い日記帳 さん、2019年9月に発行されました。
 webでアート情報をチェックしておられる方々には
 お馴染みの“美術ブロガー”青い日記帳さんが
 この御本で追及するテーマを
 単語ひとつで表現するなら――

  《LOST》

 でしょうか。

「なくなッちゃッたりィ~…」
「ぐるるるぅっるる~…」(←訳:盗まれちゃったり~…)

 モノがなくなることは必然なのだ、
 永遠に在り続けるモノなんてひとつもない、
 と言われればそれまでですが、
 それでも、私たちは、
 残したい、
 失くしたくない、
 後代に伝えたい、
 と願わざるを得ません。

 それは例えば、
 身の回りの他愛もない日用品であっても、
 途轍もないお値段の美術品であっても、
 同じです。

「できるゥならァ、このままァずッとォ!」
「がるるるる!」(←訳:変わらずに!)

 この御本の本文は
 4つの章から構成されています。
 各章の題名を見てみると、

 第一章『美術品盗難事件簿』
 第二章『戦争で消された名画』
 第三章『捨てられて上書きされて』
 第四章『失われた人類の遺産、再生の物語』……

 うう~む、
 アートの世界で起こった様々な《LOST》に接すると、
 胸が痛みます……。
 
「ゆうめいィなァじけんッ!」
「ぐるるがるるるるるるぐるる!」(←訳:あまり知られていない事件も!)

 そうね、
 ボストンの美術館で発生した大規模な盗難、
 ナチスドイツによって略奪された何万点もの美術品、
 バーミヤンの石仏群が破壊された悲劇、
 いずれも世界的に知れ渡っている重大な事件ですが、
 円満解決には程遠い現状です。

「でもォ、なかにはァ~」
「がっるるるぐるるがるる!」(←訳:戻ってきた作品もあるよ!)

 二度も盗まれてしまったけれど
 とにもかくにも戻ってきたムンクさんの『叫び』、
 地震で被害を受けたアッシジの
 サン・フランチェスコ聖堂の修復、
 精密な複製を公開する一方で
 本物は見学禁止にするラスコーの壁画……

 アート作品を《LOST》から守り抜くのは
 至難の極みですね。

「もうゥひとりィ~!」
「ぐっるるるるがるるぐるる!」(←訳:守って欲しい御方がいます!)

 現地時間で10月24日から、
 パリのルーブル美術館で始まったのは
 レオナルド・ダ・ヴィンチさんの特別展。
 
 9点の絵画、
 素描や彫刻など、
 100展以上の作品が集結するのは
 前代未聞!空前の規模!
 と評判になっていますけれど、
 同時にまた、
 レオナルドさんの作品は《LOST》の只中にあります。

 散逸してしまった数多くの論文、手稿の行方は……?
 アラブの富豪が落札したという
 『サルバトール・ムンディ』は無事なのか……?

「ふあんがァ、つのりィまス!」
「がるるぐるる!」(←訳:無事でいてね!)

 豊富な図版資料をもとに
 青い日記帳さんが考察する人間とアート、
 アートと《LOST》の歴史を、
 皆さまも、ぜひ。


 
 
 
 
  

 
 
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