「こんにちわッ、テディちゃでス!
まさにィ、おうごんじだいィ~!」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!皆がキラキラ!)
こんにちは、ネーさです。
現在、スティーヴン・スピルバーグ監督によるリメイク版
『ウエスト・サイド・ストーリー』が公開中ですね。
そこで、本日の読書タイムは”本家”である1961年版の映画
『ウエストサイド物語』を語るこちらの御本を、
さあ、どうぞ~♪
―― わたしのウエストサイド物語 ――
著者はジョージ・チャキリスさん、
原著は2021年に、
画像の日本語版は2021年12月に発行されました。
英語原題は『MY WEST SIDE STORY: A Memoir』、
ロバート・ワイズさん&ジェローム・ロビンスさん監督による
『ウエストサイド物語(1961)』で
ベルナルドを演じてアカデミー助演男優賞を獲得した
ジョージ・チャキリスさんの自伝作品です。
「ぱちぱちぱちィ~!」
「ぐるがる~!」(←訳:千両役者~!)
ミュージカル映画の金字塔『ウエストサイド物語』。
有名な上にも有名な、
今もブロードウェイで舞台版が上演されている
ミュージカル映画映画ですが、
御本の『プロローグ』でチャキリスさんは
こう著しています。
映画『ウエストサイド物語』がどのようにして生まれ、
企画がどのように展開し、
一時期、制作が放棄される危機も
あったことなどを記した本がないか、
ネット上を探し回りました。
しかし、そのような本は
見つかりませんでした。
「ええッ? そうなのォ?」
「がるぐるる?」(←訳:名作なのに?)
『スターウォーズ』『2001年宇宙の旅』
『ブレードランナー』といった作品には、
舞台裏を綴ったもの、ファン諸氏による研究論が
刊行されていますけれど、
『ウエストサイド物語』の
制作背景を描いた書籍はない……
おそらく、この事実がチャキリスさんの
背中を押したのでしょう。
舞台の、映画の、
『ウエストサイド物語』が創られてゆく過程を
自身の生涯と絡めて、
チャキリスさんは回想してゆきます。
わたしが生まれたのは、1932年。
3歳までオハイオ州ノーウッドで育ち、
それからアリゾナへ、フロリダへ、またアリゾナへ、
と住まいが変わった少年時代、
大好きだったのは、踊ること!
「あはァ! やぱりィ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:ダンスダンス!)
そうして、映画の世界で生きることを
夢見るようになった19歳のチャキリスさん、
働きながらダンスの教室に通います。
「きついィ~けどォ!」
「がるるる!」(←訳:頑張るぞ!)
少しずつ、しかし確実に
映画の世界へ歩を進めてゆく様子は、
第二章と第三章に詳述されていて、
これがまた、なんというキラキラしさ!
ベティ・グレイブルさん!
マリリン・モンローさん!
オードリー・ヘップバーンさんに
フレッド・アステアさん!
マレーネ・ディートリッヒさん!
黄金時代のハリウッドの、
なんという目映さ!
端役から始まって、
徐々に認められるようになり、
映画会社と契約を交わして、
将来はバラ色……に見えました、が。
チャキリスさんは気付いてしまうのです。
ミュージカル映画の制作と興行に、
かげりが見えてきている事実に。
「むむむゥ~…!」
「ぐるるぅ!」(←訳:そんなぁ!)
会社との契約が切れたのを機に、
チャキリスさんは決意しました。
西海岸を発って
東海岸へ行こう。
ニューヨークで、新たな挑戦を!
それは、1958年の夏。
チャキリスさんは、
”ニューヨークで最もホットなミュージカル”
『ウエストサイド物語』に圧倒されます。
そして、
『ウエストサイド物語』ロンドン公演のために
オーディションが行われると聞いて……
「やるしかァないィでス!」
「がぅるるるぐる!」(←訳:チャンスを掴め!)
この先のチャキリスさんの大躍進ぶりは、
どうか皆さま、
ご自分の目で、読んで、知ってくださいね。
また、ミュージカル好きな方々、
映画好きさんは必読!なこの御本には
貴重な写真も多数掲載されています。
特に、
『紳士は金髪がお好き』のワンシーン(40ページ)、
ジェローム・ロビンスさんが
振付を監修する場面の写真(116ページ)に注目しながら、
ぜひ、一読を~♪