テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 石は語る ~

2022-02-16 23:30:12 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わほわゥ! ぞくぞくゥ~はッぴょうッ!」

「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!面白そう~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』新キャストの発表が

 ニュースになっていますね♪

 “俺たちの菅波〟こと坂口健太郎さんが

 三谷幸喜さんの脚本にどうハマるのか、

 期待を募らせつつ、さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~!

  

 

 

   ―― 図説 ダイヤモンドの文化史 ――

 

 

 著者はマーシャ・ポイントンさん、

 原著は2017年に、

 画像の日本語版は2022年1月に発行されました。

 英語原題は『ROCKS,ICE AND DIRTY STONES: Diamond Histories』、

 『伝説、通貨、象徴、犯罪まで』と日本語副題が付されています。

 

 先日は、国立科学博物館で開催される

 『特別展 宝石』の展覧会情報をお知らせしましたが、

 書籍の世界でも追いかけてみましょう、

 宝石たちの《王》たるダイヤモンドの歴史と文化を!

 

「そのォほんしつゥはァ~…」

「ぐるがる!」(←訳:ほぼ石炭!)

 

 ダイヤモンドと石炭――

 同じ原子で出来てはいても、

 扱われ方は大いに違っていますよね。

 

 特別な美しさ、輝き。

 

 この御本では、

 ダイヤモンドがその価値を獲得してゆく歴史、

 ビジネスとしてのダイヤモンド、

 ダイヤモンドの形状・模様・象徴など文化的側面、

 女性たちにダイヤモンドを“売り込む“戦略、

 ダイヤモンドをめぐる犯罪、

 といった《人類と宝石》の歴史が綴られています。

 

「きれいィ~だけどォ?」

「がるるるぐるる……!」(←訳:そこには呪いが……!)

 

 世界で最も有名なダイヤモンドのひとつとされるのが、

 『ホープ・ダイヤモンド』。

 

 サファイヤのような、

 濃い青色をした珍しいダイヤモンドの履歴は

 大河ドラマ並みに劇的です。

 

 革命前夜、

 フランス王家の所有であった112カラットのダイヤモンドは、

 革命政府に差し置されられてのち、

 テュイルリー宮殿の倉庫から略奪され、

 行方不明に……。

 時と経て、1839年、

 ヘンリー・ホープ氏の所有品となって

 世に現れましたが、

 所有者が次々に事故死する不幸に見舞われ、

 ついにはハリー・ウィンストン社から

 スミソニアン博物館に寄贈、

 現在は合衆国自然史博物館で展示されている――

 

「くわばらッくわばらッ!」

「ぐるるるるがるぅ!」(←訳:欲しくないですぅ!)

 

 ダイヤモンドにまつわる伝説や

 名石の由来を読むのは楽しいものですが、

 原石を採石する過程、

 掘り当てた原石を盗ませぬための手段、

 搾取の実態などを知ってしまうのは

 悲しいですね……

 美しい、と表現するのを

 躊躇するほどです。

 

「ひかりにはァ、やみィ!」

「がるるるぐるるぅ~…」(←訳:つきものだよねぇ~…)

 

 古代、中世、そして現代と、

 人間を魅了し続ける石・ダイヤモンド。

 

 豊富な図版とともに語られる

 ダイヤモンドの歴史は、

 科博の『特別展 宝石』へ

 お出掛け予定の方々に、

 歴史好きな活字マニアさんにも

 おすすめです。

 なぜ、この小さな石が?と問いかけつつ、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♫

 

 

コメント
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