「こんにちわッ、テディちゃでス!
のォーうおォー!」
「がるる!ぐるがるる!」(←訳:虎です!NO WAR!)
こんにちは、ネーさです。
2021年の大河ドラマ『青天を衝け』作品中で
主人公・渋沢栄一さんが強く訴えた《NO WAR!》。
今日こそ栄一さんと同じくNO WAR!と繰り返しながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
―― 魔の山 ――
著者はジェフリー・ディーヴァーさん、
原著は2020年に、
画像の日本語版は2021年9月に発行されました。
英語原題は『THE GOODBYE MAN』、
懸賞金ハンター《コルター・ショウ》シリーズの
第2作です。
「つかまえェまスゥ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:保護もします!)
シリーズ第1作『ネヴァー・ゲーム』で登場した
コルター・ショウさんの職業は、
懸賞金ハンター。
この、懸賞金、というモノがなかなか複雑です。
いわゆる“賞金首”――
逃亡中の犯罪者に懸けられた賞金、
のこともあれば、
失踪したひと・行方不明になったひとを
見つけ出したら支払われるお金も、
やはり懸賞金と呼ばれるんですね。
「こんかいのォ、おしごとはァ?」
「がるぐる~!」(←訳:ひと探し~!)
現在、ショウさんが探しているのは、
教会を襲撃して逃走している
ふたりの青年です。
調査を進めたショウさんは二人を発見し、
所在地を警察に報告して、
これでお仕事は完了!というところで……
事態は、思いもしなかった方向に?
「ううむむゥ! そうていがいィでス!」
「ぐるるるるる!」(←訳:信じられない!)
結果から言えば、
ショウさんは青年たちの身柄の確保に
”失敗”した形になりました。
なぜ、失敗したのか。
思いもしなかった事態は、なぜ、起きたのか。
原因を探るうち、
ショウさんが辿り着いたのは、
或るカルトグループの存在でした。
なぜ、の答えはそこにある――
かくして、
人里から離れたカルトグループの本拠地に、
ショウさんは潜入を試みることに。
「それはァ、きけんでスゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:一般人なのに!)
ええ、そうなんです。
ショウさんは、警察官でも保安官でもなく、
一般市民。
公的機関の支援、なし。
外出や電話も禁止、
24時間監視され、
外部と連絡も出来ず。
武器も持てず。
有利な点など一つもない、
そんな状況下で、
ショウさんはどうやって
カルトグループの実態を突き止められるのか――
「はらはらァしまスゥ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:怖くてドキドキ!)
《リンカーン・ライム》シリーズと異なり、
ひたすらアクティブに、
山も森も踏み越えてゆく賞金ハンター、ショウさん。
彼の行動の根底にあるのは、
《NO WAR!》とも通ずる、
悪を許さない、
看過しない、という決意でしょうか。
映像化の企画も進んでいるという
重厚な作品は、
ミステリ好きな方々に、
アクションものやクライムノヴェル好きな
活字マニアさんにもおすすめですよ。
ぜひ、一読してみてくださいね~!