「こんにちわッ、テディちゃでス!
ほわわふゥ! はなやかァ~でスねッ!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!ほぼお祭り~!)
こんにちは、ネーさです。
第56回スーパーボウルはラムズが勝利!
ハーフタイムショーもCMも豪華絢爛でしたね♪
大健闘したベンガルズの選手さんにも拍手を送りながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの文庫オリジナル作品を、どうぞ~!
―― 異形の山 ――
著者は樋口明雄(ひぐち・あきお)さん、
2021年9月に発行されました。
《南アルプス山岳救助隊K‐9》シリーズの最新刊です。
物語の季節は、ちょうど今ごろ――
山々が雪に埋もれる2月あたりのこと。
場所は、北岳。
「ひいいィッ! さァむゥいィ~ッ!」
「ぐるるる~!」(←訳:歩けない~!)
北岳の、白根御池(しらねおいけ)小屋へと、
雪の急坂を歩いてゆく人影が、ふたつ。
なんだかワケありで怪しげ……に見えなくもありませんが、
いえいえ、ちっとも怪しくないんです。
ふたりは、
白根御池小屋のオーナーさんと、従業員さん。
小屋開けは6月なので
まだ4ヶ月も先とはいえ、
冬仕舞い中の小屋の様子を見るために
こうして登ってきたのです。
「ふううゥ! やッとォ~」
「がるぐるぅ~!」(←訳:到着したぁ~!)
半ば雪に埋もれた小屋に着くなり、
異変が明らかになりました。
冬季避難小屋として
鍵を掛けずに解放してあるエリアを通り抜け、
一階フロアの、厨房を覗いてみると……?
「わわッ! ひどいィ~!」
「ぐるぅるるぅる!」(←訳:メチャクチャだ!)
テーブルは倒れ、
調味料の壜や容器が散乱し、
お箸など食器類も壊れているし、
サラダオイルや醤油のプラ容器は
細かく引き裂かれて、投げ捨てられています。
床は、ぶち撒けられた小麦粉で真っ白……。
あまりの狼藉に呆然としつつも、
ふたりは、割れたガラス窓に目を留めます。
犯人は、ここから侵入したのでしょうか。
ならば、
ガラスの破片に引っかかっている
白い毛のようなものは……?
「しろいィ~しんにゅうしゃッ?」
「がるぐるるるる?」(←訳:毛がフサフサの?)
冬の北岳に出現した、
白い毛を持つ“何か“。
その正体は?
目的は?
やがて、“何か“の処遇をめぐって、
山岳救助隊に異例の出動命令が……!
「もッ、もしかしてェ~??」
「ぐるるぅ?」(←訳:イエティ?)
「ぐるっ?」(←訳:雪男っ?)
未知なる“何か“を探して、
北岳周辺の捜査に臨む
救助犬たちと救助隊員さんたち。
その探索行は、
山岳小説でありながら、
伝奇ロマンの要素を秘めた
正統派サスペンスといえましょうか。
冬山の厳しさがひしひしと感じられる、
ミステリ好きな方々に、
愛犬家さんにもおすすめの
エンターテインメント作品です。
ぜひ、一読してみてくださいね~♫