テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 雪山伝奇紀行 ~

2022-02-14 23:29:57 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ほわわふゥ! はなやかァ~でスねッ!」

「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!ほぼお祭り~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 第56回スーパーボウルはラムズが勝利!

 ハーフタイムショーもCMも豪華絢爛でしたね♪

 大健闘したベンガルズの選手さんにも拍手を送りながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの文庫オリジナル作品を、どうぞ~!

  

 

 

       ―― 異形の山 ――

 

 

 著者は樋口明雄(ひぐち・あきお)さん、

 2021年9月に発行されました。

 《南アルプス山岳救助隊K‐9》シリーズの最新刊です。

 

 物語の季節は、ちょうど今ごろ――

 山々が雪に埋もれる2月あたりのこと。

 場所は、北岳。

 

「ひいいィッ! さァむゥいィ~ッ!」

「ぐるるる~!」(←訳:歩けない~!)

 

 北岳の、白根御池(しらねおいけ)小屋へと、

 雪の急坂を歩いてゆく人影が、ふたつ。

 

 なんだかワケありで怪しげ……に見えなくもありませんが、

 いえいえ、ちっとも怪しくないんです。

 ふたりは、

 白根御池小屋のオーナーさんと、従業員さん。

 

 小屋開けは6月なので

 まだ4ヶ月も先とはいえ、

 冬仕舞い中の小屋の様子を見るために

 こうして登ってきたのです。

 

「ふううゥ! やッとォ~」

「がるぐるぅ~!」(←訳:到着したぁ~!)

 

 半ば雪に埋もれた小屋に着くなり、

 異変が明らかになりました。

 

 冬季避難小屋として

 鍵を掛けずに解放してあるエリアを通り抜け、

 一階フロアの、厨房を覗いてみると……?

 

「わわッ! ひどいィ~!」

「ぐるぅるるぅる!」(←訳:メチャクチャだ!)

 

 テーブルは倒れ、

 調味料の壜や容器が散乱し、

 お箸など食器類も壊れているし、

 サラダオイルや醤油のプラ容器は

 細かく引き裂かれて、投げ捨てられています。

 床は、ぶち撒けられた小麦粉で真っ白……。

 

 あまりの狼藉に呆然としつつも、

 ふたりは、割れたガラス窓に目を留めます。

 

 犯人は、ここから侵入したのでしょうか。

 ならば、

 ガラスの破片に引っかかっている

 白い毛のようなものは……?

 

「しろいィ~しんにゅうしゃッ?」

「がるぐるるるる?」(←訳:毛がフサフサの?)

 

 冬の北岳に出現した、

 白い毛を持つ“何か“。

 

 その正体は?

 目的は?

 やがて、“何か“の処遇をめぐって、

 山岳救助隊に異例の出動命令が……!

 

「もッ、もしかしてェ~??」

「ぐるるぅ?」(←訳:イエティ?)

「ぐるっ?」(←訳:雪男っ?)

 

 未知なる“何か“を探して、

 北岳周辺の捜査に臨む

 救助犬たちと救助隊員さんたち。

 

 その探索行は、

 山岳小説でありながら、

 伝奇ロマンの要素を秘めた

 正統派サスペンスといえましょうか。

 

 冬山の厳しさがひしひしと感じられる、

 ミステリ好きな方々に、

 愛犬家さんにもおすすめの

 エンターテインメント作品です。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♫

 

 

コメント
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