「こんにちわッ、テディちゃでス!
あらためてェ、けッていィ~したのでスゥ!」
「がるる!ぐるるがるぐる!」(←訳:虎です!10日からです!)
こんにちは、ネーさです。
新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、
開幕が延期されていた『フェルメールと17世紀オランダ絵画展』は
2月10日~4月3日での開催が決定されました。
お出掛け予定の方々は、展覧会公式HPで詳細をご確認くださいね。
さあ、では、ここからは読書タイムですよ。
本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪
―― 歩くひと ――
著者は谷口ジローさん、
画像の『完全版』は2020年8月に発行されました。
ええ、大人気のため、品切れになっていた谷口さんの代表作が、
ようやく本屋さんに入荷し始めましたよ♫
「まッてましたでス!」
「ぐるるっる!」(←訳:ようやっと!)
ええ、私ネーさも待ちかねていたこの御本、
手に取ってみた瞬間、
わーお!と驚きました。
製本がステキに凝っていて、
一般的な上製本ではなく、
製本の途中段階でそのまま本にしてしまったような、
コデックス装という方法で製作されています。
そして、このコデックス装の特徴は、
”開きがいい”こと!
「おおきくゥ、どォ~んッ!」
「がーるるぐるるるるる!」(←訳:ページを開けられます!)
コデックス装が採用された理由は、
表紙を捲ってみれば、分かります。
著者・谷口さん渾身の、
細密に描き込んだ画は、
ページを大きく開けた状態で、
ひとコマひとコマずつ、
急がず、慌てず、ゆっくりと鑑賞してゆかねば、
もったいな~い!
「すこしずつゥ~!」
「ぐるがる!」(←訳:大切にね!)
収録されているのは、
『歩くひと』全17話と、
是枝裕和さんによる解説『カタクリの花』、
ルイ・ヴィトン社がフランスで刊行した東京のガイドブック
『TOKYO LOUIS VUITTON CITY GUIDE2011』に掲載された
『歩く…井の頭公園で』、
欧州の出版社が刊行していたコミック誌『BANG!』に
描き下ろされた『川を遡る』。
どの作品もそれぞれに素晴らしく、
ただただ溜め息しながら、
このお話はいいなぁ、こっちのお話もいいなぁ、と
眺め入っているのですけれども。
世田谷文学館で原画を拝見した私ネーさとしては、
第4話の『木のぼり』が
もう大好きで大好きで♪
「みじかいィのにィ~!」
「がるぐるがるるるる!」(←訳:長編にも負けないよ!)
わずか、8ページ。
その8ページの中に、
谷口さんは広大な物語を織り込みます。
空を見上げ、
枝を仰ぎ、
木に登り、
手を伸ばす。
たったそれだけのことが、
世界全体を見晴るかすような、
”無限”へとつながってゆく清々しさ。
「えいがァみたいィ!」
「ぐるるがるるるるるる!」(←訳:音楽が聞こえてきそう!)
郊外の町の、
路地を、小径を、公園を、
ときには壁と壁の隙間や軒先を、
歩く、歩く。
ちょっと酔っていたり、
暑さにバテかけたり、
犬と一緒に、歩いて。歩いて。
もし谷口ジローさんの作品に触れたいとお考えならば、
谷口さん御自身が
とても気に入っていらしたという
『歩くひと』、その完全版を、
全活字マニアの皆さま、
ぜひ手に取ってみてくださいね~♪