テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 黄金時代の刻印 ~

2022-10-27 21:36:19 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 こうようゥ、はじまッてまァ~スゥ!」

「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!読書週間もね!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 10月27日から11月9日は《読書週間》、

 そして今日27日は《読書の日》!

 紅葉を愛でつつ、

 本屋さんへも行きたくなる秋の日の読書タイムは、

 さあ、こちらのアート評論作品を、どうぞ~♪

  

 

 

 ―― 中野京子と読み解く フェルメールとオランダ黄金時代 ――

 

 

 著者は中野京子(なかの・きょうこ)さん、

 2022年5月に発行されました。

 『Vermeer and the Dutch Golden Age』

 と英語題名が付されています。

 

「こんかいもォ、だいにんきィ~でしたでス!」

「ぐるがるる~!」(←訳:只今巡回中~!)

 

 世界中で人気の画家、

 ヨハネス・フェルメールさん(1632~1675)。

 

 日本では今年2022年、

 『フェルメールと17世紀オランダ絵画展』が

 東京展、大阪展を経て、

 現在は宮城県美術館にて

 11月27日まで開催中されていますね。

 

 展覧会に出展されているのは、

 ドレスデン国立古典絵画館が所蔵する

 17世紀オランダ絵画の名品ですが、

 中野京子さんによるこの御本、

 『フェルメールとオランダ黄金時代』に登場するのは、

 

   ベルリン美術館(ドイツ)所蔵の、

   フェルメールさん作『真珠の首飾り』

 

   プラド美術館(スペイン)所蔵の

   ディエゴ・ベラスケスさん作『ブレダ開城』

 

   メトロポリタン美術館(米国)所蔵の

   フェルメールさん作『信仰の寓意』

 

   マウリッツハイス美術館(オランダ)所蔵の

   レンブラント・ファン・レインさん作

   『テュルプ博士の解剖学講義』

 

 といった具合で、

 収蔵館・画家さん・作品のテーマに

 制約を設けてはいません。

 

 ただひとつ、”こだわり“があるとすれば……

 

「おうごんじだいィ~!」

「がるるるるぐるる!」(←訳:オランダの最強期!)

 

 フェルメールさんが生まれ暮らした

 17世紀のオランダ。

 

 そこは、一種の“自由区域“だった、と言えましょうか。

 

 当時のフランス、オーストリア帝国、

 イタリアの諸都市国家、英国などでは、

 “芸術”は王侯貴族や教会のものでした。

 

 注文を受けて製作し、

 お城や館、教会へと納入される絵画は、

 お金持ち専用の贅沢品。

 一般市民には到底手が届かぬものですけれど。

 

 17世紀のオランダでは、

 庶民の家の壁に、絵画が……!

 

「わふふッ♫」

「ぐるる!」(←訳:いいね!)

 

 それは、

 17世紀のオランダが

 貧富の差が比較的少なく、

 豊かで安全な暮らしを実現させていたため、と

 著者・中野さんは分析しています。

 

 暮らしが落ち着いてれば、

 知的好奇心は高まって識字率が上がる、

 文化が――絵画が、

 身近なものになってくる。

 

 フェルメールさんも、

 そんな“時代の空気“の中で

 傑作を生み出していったんですね。

 

「やぱりィ、だいじィ~なのはァ」

「がるぐる!」(←訳:平和です!)

 

 東京展や大阪展は観れなかったけど、

 旅行シーズンでもあるし、

 宮城県美術館の

 『フェルメールと17世紀オランダ絵画展』に

 これから行くぞ~!

 という御方に。

 

 展覧会には行ったわ!楽しかったわよ!

 という方々にも

 おすすめの一冊です。

 

 もちろん、

 フェルメールさんの作品を熱愛する方々も、

 ぜひ~♪

 

 

コメント
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