テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ たいせつな一冊は、いつも。 ~

2022-10-11 21:23:21 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 かッこいいィ~でスゥ、やすけんさァ~んッ!」

「がるる!ぐるるがるっる!」(←訳:虎です!風景も良かった!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 新たに始まった吉沢亮さん主演の

 『PICU 小児集中治療室』をリアタイし、

 録画した『LIFE!秋』ではジオン公国パロに大笑いし、

 他に新番組は?と忙しい秋の夜ですが、

 ちょっぴり時間が空いたら、さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  

 

 

    ―― ワンダーランドに卒業はない ――

 

 

 著者は中島京子(なかじま・きょうこ)さん、

 2022年8月に発行されました。

 『こどものみらい叢書』シリーズの⑥であるこの御本には、

 著者・中島さんが愛読した、いえ、

 愛読する児童文学作品をテーマとする

 18篇のエッセイが収録されています。

 

「はじまりのォ、ものがたりィ~…!」

「ぐるるがる!」(←訳:産湯の一冊!)

 

 子どもの頃、どんな本を読んだだろうか……

 

 著者・中島さんは『まえがき』で回想します。

 わたしと三歳年上の姉が

 手にしたはじめての詩の本は、

 『からたちの花が咲いたよ――北原白秋童謡選』。

 気に入った詩を画用紙に書き写し、

 絵をつけて、本を作った。

 表紙は色画用紙で、

 開けた穴にリボンを通して。

 

「わわわッ、すごいィ!」

「がるるるる!」」(←訳:ミニ出版だ!)

 

 本とともにあった子ども時代。

 

   ―― わたしの幸福体験が、

      みなさんに伝わりますように ――

 

 と前置きして、中島さんが紹介してゆくのは、

 

 A・A・ミルンさん著『クマのプーさん』『プー横丁にたった家』。

 

 宮沢賢治さん著『銀河鉄道の夜』。

 

 エーリヒ・ケストナーさん著『点子ちゃんとアントン』。

 

 スティーヴンソンさん著『宝島』など、

 初版から長い時を経た現在でも容易に入手できる、

 《名作》と呼ばれる作品たちです。

 

 この御本の題名『ワンダーランド』のもととなった

 ルイス・キャロルさんの作品も、

 7番目に登場しますよ。

 

「むむゥ! めずらしィのはァ~…」

「ぐる!」(←訳:これ!)

 

 18篇の締めくくりは、

 

 アーシュラ・K・ル=グィンさんの

 《ゲド戦記》第1~6巻。

 

   このエッセイ企画がスタートしたときから、

   最終章を『ゲド戦記』に、と決めていた。

 

 と語る中島さんは、

 人気の高い第1~3巻よりも、

 第4~6巻に共感を覚えているようです。

 

 第3巻で完結したものとばかり思われていた

 《ゲド戦記》シリーズ……

 世界中のファンが驚いたことに、

 突然、続巻が発表されて、

 内容もまたいっそうの驚きで。

 驚きのあまり、拒否反応を起こす人も

 いちゃったりして。

 

 しかし、

 物語の中の大きな”変化”を

 中島さんは肯定します。

 ここにはわたしたちの《いま》が描かれている、と。

 

「すべてはァ、よみかたァしだいィ?」

「がるるぐる!」(←訳:世界が一変!)

 

 中島さんの礎となった、

 18の『わたしを育てた本たち』。

 

 筋金入りの活字マニアさんに、

 中島さんの著作『小さいおうち』や

 『夢見る帝国図書館』が大好き~!な方々に、

 おすすめのエッセイ集です。

 児童文学ファンさんも、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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