「こんにちわッ、テディちゃでス!
かッこいいィ~でスゥ、やすけんさァ~んッ!」
「がるる!ぐるるがるっる!」(←訳:虎です!風景も良かった!)
こんにちは、ネーさです。
新たに始まった吉沢亮さん主演の
『PICU 小児集中治療室』をリアタイし、
録画した『LIFE!秋』ではジオン公国パロに大笑いし、
他に新番組は?と忙しい秋の夜ですが、
ちょっぴり時間が空いたら、さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫
―― ワンダーランドに卒業はない ――
著者は中島京子(なかじま・きょうこ)さん、
2022年8月に発行されました。
『こどものみらい叢書』シリーズの⑥であるこの御本には、
著者・中島さんが愛読した、いえ、
愛読する児童文学作品をテーマとする
18篇のエッセイが収録されています。
「はじまりのォ、ものがたりィ~…!」
「ぐるるがる!」(←訳:産湯の一冊!)
子どもの頃、どんな本を読んだだろうか……
著者・中島さんは『まえがき』で回想します。
わたしと三歳年上の姉が
手にしたはじめての詩の本は、
『からたちの花が咲いたよ――北原白秋童謡選』。
気に入った詩を画用紙に書き写し、
絵をつけて、本を作った。
表紙は色画用紙で、
開けた穴にリボンを通して。
「わわわッ、すごいィ!」
「がるるるる!」」(←訳:ミニ出版だ!)
本とともにあった子ども時代。
―― わたしの幸福体験が、
みなさんに伝わりますように ――
と前置きして、中島さんが紹介してゆくのは、
A・A・ミルンさん著『クマのプーさん』『プー横丁にたった家』。
宮沢賢治さん著『銀河鉄道の夜』。
エーリヒ・ケストナーさん著『点子ちゃんとアントン』。
スティーヴンソンさん著『宝島』など、
初版から長い時を経た現在でも容易に入手できる、
《名作》と呼ばれる作品たちです。
この御本の題名『ワンダーランド』のもととなった
ルイス・キャロルさんの作品も、
7番目に登場しますよ。
「むむゥ! めずらしィのはァ~…」
「ぐる!」(←訳:これ!)
18篇の締めくくりは、
アーシュラ・K・ル=グィンさんの
《ゲド戦記》第1~6巻。
このエッセイ企画がスタートしたときから、
最終章を『ゲド戦記』に、と決めていた。
と語る中島さんは、
人気の高い第1~3巻よりも、
第4~6巻に共感を覚えているようです。
第3巻で完結したものとばかり思われていた
《ゲド戦記》シリーズ……
世界中のファンが驚いたことに、
突然、続巻が発表されて、
内容もまたいっそうの驚きで。
驚きのあまり、拒否反応を起こす人も
いちゃったりして。
しかし、
物語の中の大きな”変化”を
中島さんは肯定します。
ここにはわたしたちの《いま》が描かれている、と。
「すべてはァ、よみかたァしだいィ?」
「がるるぐる!」(←訳:世界が一変!)
中島さんの礎となった、
18の『わたしを育てた本たち』。
筋金入りの活字マニアさんに、
中島さんの著作『小さいおうち』や
『夢見る帝国図書館』が大好き~!な方々に、
おすすめのエッセイ集です。
児童文学ファンさんも、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪