「こんにちわッ、テディちゃでス!
わァおッ! まッくろォ~なのでスゥ!」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!これが最終形態!)
こんにちは、ネーさです。
長烏帽子に、黒い色の直垂……
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第38話での
北条義時さんの衣装はカッコ良かったですね♪
本日の読書タイムは、
今後もガンバるんだよ義時くん!のエールをこめて、
こちらの御本を、さあ、どうぞ~!
―― 軍事の日本史 ――
著者は本郷和人(ほんごう・かずと)さん、
2018年12月に発行されました。
『鎌倉・南北朝・室町・戦国時代のリアル』
と副題が付されています。
前回記事では、背景を鎌倉時代に限定しての
細川重男さん著『執権』を御紹介しましたが、
こちらの御本は副題にもありますように、
鎌倉~戦国と、
数世紀を鳥瞰する歴史ノンフィクションで、
テーマが《軍事》……!
「わりとォ、めずらしィ~でスよゥ!」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:戦争と政治の関係!)
第1章『戦いとは何か』で
著者・本郷さんはこう述べています。
戦争というものを考えたとき、
キーワードになるものは3つある――
(1)戦術(タクティクス tactics )
(2)戦略(ストラテジー strategy )
(3)兵站(ロジスティクス logistics )
そして、基本中の基本である↑この3つに加え、
“勝つ”ために重要なのは、
(4)兵力
(5)装備
(6)大義名分
という3つの要素である、と。
うんうん、明解ですね。
中世も近世も、現代であっても、
この6つのうちのどれか1つでも欠いたら、
“勝つ”ことは出来ないでしょう。
「へいたんッ、だいじでスゥ!」
「がるるぐるるがる!」(←訳:ごはん無しはNO!)
戦争にはお金が要る。
ものすごく要る。
戦国時代のケースで考えてみると、
1万人規模の兵力を、
一ヶ月維持して敵国と戦おうとするなら、
食費、武器代金、馬、移動費用、
あれこれを合計して(現代のお金で)
1億円以上はかかる。
いえ、たぶん、1億では足りないわよね……
2億か、3億か、もっとか……とにかく、
小国のお殿さまがホイホイ出せる金額じゃありません。
「おッ、おそろしィ~でス!」
「ぐるがる~!」(←訳:国が傾く~!)
戦など、誰がしたいと思うか!
と、思いはしても、
平和など夢のまた夢という時代、
武士たちはときに苦渋の判断を迫られます。
第2章『長期的視野で見る武将の知略』
第3章『地政学的要因と戦国大名の実力』
第4章『武に勝るものなし!』
第5章『軍勢が激増した室町以降』
第6章『明治維新と太平洋戦争』
第7章『《大義名分》の破壊力』
第8章『日本史の面白ポイントで流れをつかめ!』
の各章で解析される《戦》の原因や経過、
そして結果は……?
「ふゥ~…くたくたァでス!」
「がるるぐるるがるるるる!」(←訳:勝者も敗者もつらいよう!)
過去の出来事、のはずが、
現代に到っても
飽かず繰り返されるもの――《戦(いくさ)》。
日本史好きな活字マニアさんに、
おすすめの新書ノンフィクション作品ですよ。
映画やドラマ好きな方々も、
ぜひ、一読してみてくださいね~♫