テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 戦乱も日常も、その先も ~

2022-10-03 21:30:40 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わァおッ! まッくろォ~なのでスゥ!」

「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!これが最終形態!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 長烏帽子に、黒い色の直垂……

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第38話での

 北条義時さんの衣装はカッコ良かったですね♪

 本日の読書タイムは、

 今後もガンバるんだよ義時くん!のエールをこめて、

 こちらの御本を、さあ、どうぞ~!

  

 

 

        ―― 軍事の日本史 ――

 

 

 著者は本郷和人(ほんごう・かずと)さん、

 2018年12月に発行されました。

 『鎌倉・南北朝・室町・戦国時代のリアル』

 と副題が付されています。

 

 前回記事では、背景を鎌倉時代に限定しての

 細川重男さん著『執権』を御紹介しましたが、

 こちらの御本は副題にもありますように、

 鎌倉~戦国と、

 数世紀を鳥瞰する歴史ノンフィクションで、

 テーマが《軍事》……!

 

「わりとォ、めずらしィ~でスよゥ!」

「ぐるるがるるぐる!」(←訳:戦争と政治の関係!)

 

 第1章『戦いとは何か』で

 著者・本郷さんはこう述べています。

 

   戦争というものを考えたとき、

   キーワードになるものは3つある――

 

  (1)戦術(タクティクス tactics )

  (2)戦略(ストラテジー strategy )

  (3)兵站(ロジスティクス logistics )

 

 そして、基本中の基本である↑この3つに加え、

 “勝つ”ために重要なのは、

 

  (4)兵力

  (5)装備 

  (6)大義名分

 

 という3つの要素である、と。

 

 うんうん、明解ですね。

 中世も近世も、現代であっても、

 この6つのうちのどれか1つでも欠いたら、

 “勝つ”ことは出来ないでしょう。

 

「へいたんッ、だいじでスゥ!」

「がるるぐるるがる!」(←訳:ごはん無しはNO!)

 

 戦争にはお金が要る。

 ものすごく要る。

 戦国時代のケースで考えてみると、

 1万人規模の兵力を、

 一ヶ月維持して敵国と戦おうとするなら、

 食費、武器代金、馬、移動費用、

 あれこれを合計して(現代のお金で)

 1億円以上はかかる。

 

 いえ、たぶん、1億では足りないわよね……

 2億か、3億か、もっとか……とにかく、

 小国のお殿さまがホイホイ出せる金額じゃありません。

 

「おッ、おそろしィ~でス!」

「ぐるがる~!」(←訳:国が傾く~!)

 

 戦など、誰がしたいと思うか!

 

 と、思いはしても、

 平和など夢のまた夢という時代、

 武士たちはときに苦渋の判断を迫られます。

 

 第2章『長期的視野で見る武将の知略』

 第3章『地政学的要因と戦国大名の実力』

 第4章『武に勝るものなし!』

 第5章『軍勢が激増した室町以降』

 第6章『明治維新と太平洋戦争』

 第7章『《大義名分》の破壊力』

 第8章『日本史の面白ポイントで流れをつかめ!』

 

 の各章で解析される《戦》の原因や経過、

 そして結果は……?

 

「ふゥ~…くたくたァでス!」

「がるるぐるるがるるるる!」(←訳:勝者も敗者もつらいよう!)

 

 過去の出来事、のはずが、

 現代に到っても

 飽かず繰り返されるもの――《戦(いくさ)》。

 

 日本史好きな活字マニアさんに、

 おすすめの新書ノンフィクション作品ですよ。

 映画やドラマ好きな方々も、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♫

 

 

コメント
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