テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 風が吹き、雨が呼び、潮が招くは ~

2022-10-12 21:08:05 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うううッ! めがァ、かゆいィ~!」

「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!ゴロゴロするし!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ヒリヒリ、ゴロゴロ、かゆかゆ……ええ、覚悟はしておりました。

 秋の花粉症ってヤツですね。

 アレルギー対策用の目薬をしっかり点眼したら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は↓こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  

 

 

    ―― 気象で見直す日本史の合戦 ――

 

 

 著者は松嶋憲昭(まつしま・のりあき)さん、

 2018年3月に発行されました。

 

 日本史と、気象――

 このところ大河ドラマ『鎌倉殿の13人』視聴者として

 歴史ノンフィクション作品を漁っている私ネーさ、

 今回は気象関連の御本に目を向けてみましたよ。

 

「おおあめにィ、とッぷうゥにィ~」

「ぐるがる!」(←訳:霧に台風!)

 

 重要な戦の勝敗が、

 天候という不確定要素によって左右される――

 

 ええ、なんだか心当たりがありますね。

 皇帝ナポレオンを敗走させたロシアの雪……

 スペイン無敵艦隊の出足を挫いた荒天……

 そして、ここ日本では。

 

「あめのォ、おけはざまッ!」

「がるるぐるる!」(←訳:濃霧の関ヶ原!)

 

 この御本では、

 

 第1章『信長は雨を予想していたか?――桶狭間の戦い』

 第2章『秀吉伝説の真相――本能寺の変と中国大返し』

 第3章『霧は勝敗を左右したのか――関ヶ原の戦い』

 第4章『神風は吹かなかった?――文永・弘安の役』

 第5章『稲村ヶ崎の伝説――鎌倉幕府滅亡戦』

 

 と、日本史上に名高い合戦と

 天候の関わりがテーマになっています。

 

 この中で、どうしても

 気になってしまうのが――

 

「かまくらァ、でスかッ?」

「ぐるるるがるぐる!」(←訳:新田義貞さん登場!)

 

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』内で、

 菅田将暉さん演じる義経さんは

 “私が鎌倉を攻めるとしたら“案をブチ上げました。

 

 内陸から攻めると見せかけ、

 海から攻め入って鎌倉市街を押さえる。

 その際、鍵となるのは三浦の勢力。

 彼らを味方につけた方が……勝つ!

 

 時は降って、元弘3年(1333年)。

 北条氏を倒すべく北関東で挙兵したのは、

 新田義貞さん。

 

「どうゥせめまスかッ?」

「がるるぐーる?」(←訳:やはり海ルート?)

 

 既に、三浦の一族は滅び、

 鎌倉近辺の勢力図は

 義経さんの時代とは変わっているものの、

 ええ、そうです、

 新田さんは海ルートを選びました。

 

 ただし、船団を組むのではなく。

 

 黄金造りの太刀を義貞さんが海に投じ、

 竜神さまに祈願すれば、

 おお、潮が引いて、

 高浪打ち寄せる稲村ヶ崎は砂浜に……!

 

「これならァ、あるいてゆけるゥ!」

「ぐるるがる!」(←訳:徒歩で進軍!)

 

 いや、そんなのフツーじゃん?

 浜辺を歩くぐらい

 いつでも誰でも出来るじゃん?

 とは思わないでください。

 

 湘南エリアの海って、

 現在では観光地として広く知られていますが、

 実はけっこう怖いんですよ。

 西湘バイパスなんて

 台風が来ると半壊しちゃいますからね。

 分厚いアスファルトの舗装がごっそり、

 波に持っていかれてしまうんです。

 

 そんな天然の要衝――稲村ヶ崎も、

 潮位が非常に低くなったら……?

 

「ゆくしかァ、ないィ?」

「がるぐる!」(←訳:伝説爆誕!)

 

 海から敵地へ――鎌倉へ。

 ドラマの中で義経さんが夢見た攻略戦が、

 やや形を変えながらも

 現実のものになる。

 そうして、

 ひとつの時代が終わり、新たな時代へ。

 

 その瞬間、

 そこにはどんな風が吹いたのか。

 

 歴史好きな方々に、

 映画&ドラマ好きな方々にも

 おすすめの一冊です。

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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