「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうはァ~まんげつゥ!」
「がるる!ぐるるるがるぐる!」(←訳:虎です!鹿さんの満月だよ!)
こんにちは、ネーさです。
7月3日の満月は、英語圏では《Buck Moon(バックムーン)》、
若い鹿の満月、を意味するそうですが、
これが南半球へゆくと《Wolf Moon(ウルフムーン)=狼の月》に。
夜空って動物園か!とツッコミながら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― ぼくは古典を読み続ける ――
著者は出口治明(でぐち・はるあき)さん、
2023年2月に発行されました。
『珠玉の5冊を堪能する』と副題が付されています。
著者・出口さんが2018~2019年にかけて
光文社で行った講義をベースとするこの御本では、
《古典》とされる5作品を題材に、
作品自体の魅力と、
《古典》が持つ魅力を論じてゆきますよ。
「ゆうめいなァ~さくひんッ」
「ぐるるるるーがる!」(←訳:ロングセラーです!)
ダーウィンさん著『種の起源』。
プラトンさん著『ソクラテスの弁明』。
ジュール・ヴェルヌさん著『地底旅行』。
ジョン・ロックさん著『市民政府論』。
唯円さん著、親鸞さん述『歎異抄(たんにしょう)』。
と、微妙にハードルが高い……かもしれない5冊の中で、
私たちがいちばん親近感を覚えるのは、
そうね、やっぱりヴェルヌさんの作品でしょうか。
「ちていでェ、だいぼうけんッ!」
「がるるるるぐるるる!」(←訳:単純にしてパワフル!)
『地底旅行』が刊行されたのは、1864年のことでした。
地のはるか底を旅する――
書き方によっては、法螺話かデタラメか、
となってしまう作品を、
ヴェルヌさんはアイディアあふれるストーリーで
読者を地底世界へ引き込み、
これからどうなる?と、手に汗を握らせて、ハラハラドキドキ。
この”面白さ”こそが《古典》のキモであると、
著者・出口さんは指摘します。
現在も世界中で読まれている『地底旅行』。
その理由は、面白いから。
そして、
《古典》がなぜ面白いかというと、
そもそも面白いものしか残っていないから。
「うふふゥ!」
「ぐるる!」(←訳:名言だ!)
また、上記の5作品以外の、
出口さんおすすめの《古典》ブックリストや、
コラムなども収録されていて、
このコラム『読書の愉しみ』がまた傑作です。
本を読もうとして挫折したことは、
子どもの頃からいっぱいあります。
人間には好みがありますから、
100冊のうち、2、3冊読めれば十分です。
自分に合うものを読めばいいのです。
だなんて!(本文133ページから引用いたしました)
「おおおッ! ふとッぱらッ!」
「がるるぐるるる……!」(←訳:それでいいんだ……!)
本を読む――
何千何万何億もの書物の中から、
とある作品と出会って、
一心に読みふける。
その幸福と幸運があらためて身に沁みる一冊です。
《古典》マニアさんも、
新作好きな方々も、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪