テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ルルの足跡 ~

2023-07-02 23:04:08 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 かいまくゥ~しましたでスゥ!」

「がるる!ぐるるがーる!」(←訳:虎です!今年もツール!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 《2023 ツール・ド・フランス》が開幕!

 今夏はスペインのビルバオから始まり、数多の山岳ステージを経て

 ゴール地パリを目指しますよ。

 毎日の結果を楽しみにしつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― ハリウッドのルル ――

 

 

 著者はルイズ・ブルックスさん、

 原著は1982年に、日本語版は2023年3月に発行されました。

 英語原題は『Lulu in Hollywood』、

 映画俳優ルイズ・ブルックスさんの“自伝的エッセイ”作品です。

 

 ルイズ・ブルックスさん(1906~1985)の名を知らなくても、

 御本の表紙写真を見れば、お分かりでしょうか。

 

「ぼぶゥすたいるゥ!」

「ぐるる!」(←訳:黒い髪!)

 

 ええ、ボブスタイルの短い黒髪、

 ダンスで鍛えたすらりとした手足と、

 強烈な目ヂカラ――

 傑作『パンドラの箱』のルル役によって、

 現在でもルイズさんの功績は語り継がれています。

 

 そしてルイズさん、

 

 ハリウッドの黄金時代を飾った

 押しも押されぬスターでありながら、

 日本語でいう『おきゃん』な女優さんだったようで。

 

「はにィきぬゥきせぬッ!」

「がるぐる!」(←訳:遠慮なし!)

 

 誰かに媚びるため、にっこり笑う。

 

 はっ、まさか!そんなの冗談じゃない!

 というのが、ルイズさんの信条で、

 映画デビューした直後のルイズさんを取材した記者さんは

 ↓こう描写しています。

 

   《洗練された冷徹ぶり》

 

「ぷふふッ!」

「ぐるる!」

 

 この御本でルイズさんが発揮するのは、

 まさにその《洗練された冷徹》と、

 冷徹さの奥に隠した優しい心、という

 二つの眼差しです。

 

 ニューヨークでダンサーとし

 エンターテインメントの世界に乗り出し、

 大手の映画会社と契約して、

 映画の都――ハリウッドへ。

 

 ルイズさんは、デビュー前の少女時代や、

 俳優になって以降の出来事を、

 時系列に従うことなく、

 テーマごとに書き進めてゆきます。

 

 実家のあるカンザスからニューヨークへ。

 スター女優マリオン・デイヴィスさんの姪の思い出。

 “ボギー“になる前の、ハンフリー・ボガードさん。

 そうして、『パンドラの箱』に出演したこと……。

 

「ねッけゥでス!」

「がるぐるるるがる!」(←訳:筆もこころも熱い!)

 

 冷徹な表情の陰に脈打つ、

 ルイズさんのクリエイティビティ。

 

 映画好きな活字マニアさんに、

 『パンドラの箱』ファンの方々にも激おすすめの、

 というよりも、まさに

 “読むべき一冊“です。

 本屋さんで、図書館で、ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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