「こんにちわッ、テディちゃでス!
ささのはァ~しゃららァ~んッ!」
「がるる!ぐるるがるる~?」(←訳:虎です!熱風に揺れる~?)
こんにちは、ネーさです。
全国的に、暑い暑~い七夕となりました……
織姫さんと彦星さんはちゃんとランデヴーできただろうか、
と夜空を見上げつつ、さあ、読書タイムですよ。
本日は、7月7日にぴったりなこちらの御本を、どうぞ~♪
―― 空をこえて七星のかなた ――
著者は加納朋子(かのう・ともこ)さん、
2022年5月に発行されました。
『七星』は『ななせ』とお読みくださいな。
「おほしさまァでス!」
「ぐるがる!」(←訳:宇宙です!)
収録されているのは、
『南の十字に会いに行く』
『星は、すばる』
『箱庭に降る星は』
『木星荘のヴィーナス』
『孤舟よ星の海を征け』
『星の子』
『リフトオフ』
という《宇宙》をテーマとする連作短編7作品ですが、
先日『星は、すばる』についてお喋りしましたので、今回は
『箱庭に降る星は』
を、ぐいぐい推してゆきましょう。
「むむッ? ここはァ~…がッこうゥ??」
「がるるぐるがる~?」(←訳:高校の廊下だね~?)
文芸部の部長・日野(ひの)くんは
とあるドアの前で身をすくませています。
……とうとう、きた。生徒会からの呼び出しが。
何を言われるかはわかっています。
日野くんが率いる文芸部の部員は、
実質、彼ひとり。
新しく部員が入部する予定もないし、
となれば……廃部にされてしまうのも必然なのかも……。
「まけないでッ、ひのくんッ!」
「ぐるるるるるる!」(←訳:食らいつくんだ!)
ところが。
頭脳明晰、成績優秀、スポーツ万能と評判の
生徒会副会長との話し合いは、
奇妙な方向に進んでゆきました。
文芸部は、なくなる。
ただし。
廃部ではなく、形を変えて存続?
「ふァ?」
「がるっ?」
いやそれ高校生の青春ドラマじゃん?
《宇宙》なんて出てこないじゃん?
と慌ててツッコミするなかれ。
文芸部から生まれ変わった
スペースミステリー部ことスぺミス部の活動は、
日野くんもアッと驚く急展開をもたらします。
物語のオチも……なるほど、これは紛れもなく
《宇宙》ですね!
「そッ、そうかァ~!」
「ぐるがるるぅ!」(←訳:そう来たかぁ!)
重力をふり切って、星の世界へ。
SFも、ミステリも、青春ものも、
ちょっぴり笑いとスリルとサスペンスも、
軽快かつ壮麗にシェイクした連作集は、
全活字マニアさんにおすすめですよ。
ぜひ、一読してみてくださいね~♪