テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ お星さま、いくつ? ~

2023-07-07 22:08:12 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ささのはァ~しゃららァ~んッ!」

「がるる!ぐるるがるる~?」(←訳:虎です!熱風に揺れる~?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 全国的に、暑い暑~い七夕となりました……

 織姫さんと彦星さんはちゃんとランデヴーできただろうか、

 と夜空を見上げつつ、さあ、読書タイムですよ。

 本日は、7月7日にぴったりなこちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 空をこえて七星のかなた ――

 

 

 著者は加納朋子(かのう・ともこ)さん、

 2022年5月に発行されました。

 『七星』は『ななせ』とお読みくださいな。

 

「おほしさまァでス!」

「ぐるがる!」(←訳:宇宙です!)

 

 収録されているのは、

 

  『南の十字に会いに行く』

  『星は、すばる』

  『箱庭に降る星は』

  『木星荘のヴィーナス』

  『孤舟よ星の海を征け』

  『星の子』

  『リフトオフ』

 

 という《宇宙》をテーマとする連作短編7作品ですが、

 先日『星は、すばる』についてお喋りしましたので、今回は

 『箱庭に降る星は』

 を、ぐいぐい推してゆきましょう。

 

「むむッ? ここはァ~…がッこうゥ??」

「がるるぐるがる~?」(←訳:高校の廊下だね~?)

 

 文芸部の部長・日野(ひの)くんは

 とあるドアの前で身をすくませています。

 

   ……とうとう、きた。生徒会からの呼び出しが。

 

 何を言われるかはわかっています。

 日野くんが率いる文芸部の部員は、

 実質、彼ひとり。

 新しく部員が入部する予定もないし、

 となれば……廃部にされてしまうのも必然なのかも……。

 

「まけないでッ、ひのくんッ!」

「ぐるるるるるる!」(←訳:食らいつくんだ!)

 

 ところが。

 頭脳明晰、成績優秀、スポーツ万能と評判の

 生徒会副会長との話し合いは、

 奇妙な方向に進んでゆきました。

 

 文芸部は、なくなる。

 ただし。

 廃部ではなく、形を変えて存続?

 

「ふァ?」

「がるっ?」

 

 いやそれ高校生の青春ドラマじゃん?

 《宇宙》なんて出てこないじゃん?

 と慌ててツッコミするなかれ。

 

 文芸部から生まれ変わった

 スペースミステリー部ことスぺミス部の活動は、

 日野くんもアッと驚く急展開をもたらします。

 物語のオチも……なるほど、これは紛れもなく

 《宇宙》ですね!

 

「そッ、そうかァ~!」

「ぐるがるるぅ!」(←訳:そう来たかぁ!)

 

 重力をふり切って、星の世界へ。

 

 SFも、ミステリも、青春ものも、

 ちょっぴり笑いとスリルとサスペンスも、

 軽快かつ壮麗にシェイクした連作集は、

 全活字マニアさんにおすすめですよ。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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