フランス、豪華な旅の指南書。

　先日ご紹介した伊集院静さんの『美の旅人　フランスへ』は
　忘れ難い御本でございました。
　そのせいか、フランス情報が何かと目に入ってしまうネーさです。
　本日ご紹介する御本も、フランス絡み。


　　　――　フランスを旅する１０の物語　――
　　　　　　　（極上ホテルからの招待状）

　地球の歩き方ＧＥＭ　ＳＴＯＮＥシリーズの００４号、
　’０７年２月に刊行されました。
　北、南、アルプス山麓等々フランス各地の美しい町、
　《映画に出てくるような》とびきりのホテル多数を掲載。
　どのページも絵になります。いえ、なってます。

「だいみょりょこ、でス！」

　大名旅行、でしょう、テディちゃ。
　でもね、お高いホテルというなら、
　パリやモナコにはもっと高級、高料金のホテルがあるでしょう。
　この御本に登場するのは、シャトーホテルも含めて、
　もう少し親しみのある感じのホテルさんですね。
　
　例えば？
　そうですね。日本に置き換え、考えてみると……
　
　スパやエステの施設は、さしずめ客室専用の露天風呂、で。

「かしきり、でスね」

　素敵なディナーは、懐石料理や薬膳料理。

「うみのさち、やまのさち、でスよ」

　もちろん、景観よし。
　お酒も美味。

「おふらんすは、わいん、でスけどォ」

　近くには、観光地や、由緒ある寺院、美術館も。

「いっしょ、いっしょでス！」

　そうね。
　洋の東西問わず、旅行に求めることって、同じなのかも。
　重点こそ、人それぞれですけれどね。
　或る人は身体をいたわりたくて温泉へ、
　或る人は画家の家を訪ねて涙し、
　また或る人は酒蔵で夢の買物三昧。

　楽しい休暇の予定を、
　ああしようか、こうしようか、と
　計画したり、参考にしたりするにはうってつけの御本でした。
　目的地がフランスじゃなくても、
　充分、眼の保養になります。

　ジヴェルニーの、緑あふれるモネの庭がネーさの憧れです。
　そのモネさんが滞在したこともあるという、
　ホテルのキーホルダーがまた可愛らしく、笑えちゃいました。
　
　絵具がのったパレットの形……！

　こういったセンスを、日本のお宿にも、ぜひ。

「みなさま、よいなつのたびを！でスゥ」