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「いやでスゥ、ネーさ、こわいおはなし、いやでスよゥ!」
そんなに怖がらなくても、テディちゃ。
ミステリーの御紹介が続きましたからね、
本日はちょいと気分を変えて、こちらはどうかしら、と。
―― 図説 江戸東京怪異百物語 ――
著者は湯元豪一さん、’07年7月刊行の新刊です。
浮世絵や絵入新聞が多数掲載されていて、
怪異を眼でも愉しめる御本になっていますね。
「たのしくないでス! こわいでスよッ」
そぉお?
この表紙の黒い怪物くん、なかなかヘンテコで良いじゃない?
本文の第十話に説明がされていますが、それによると
――ビロードの化物。
時代は江戸の或る頃、時は四月。
番町近辺の某お屋敷にて、騒ぎが起きました。
奉公している女中さんが
夜中に厠(かわや)へ行こうとしたところ、異変が!
何とも分からぬ真っ黒なものがやって来るのと同時に、
頭に衝撃を受け、昏倒してしまったのです。
物音を聞きつけて人が集まり、
介抱された女中さんは失神から覚めます。
駆けつけた人々と、ようやく正気に戻った彼女が目にしたのは、
『……その髻(もとどり)は落ちて
二~三間ばかり離れたところにあり、
そこにビロードのように真っ黒な化物がいた』と。
「うぎェッ」
失礼ながら本文より引用させていただきました。
どうぞご容赦下さいませ。
よく考えると、けっこう怖いわね。
絵解きやオチが記されていないところが、いっそう怖い、かも。
元来《百物語》は、
何処で誰が体験した事柄なのか、
ちゃんと記載されていたそうです。
フィクションではなく、
ノンフィクションとして捉えられていたのでしょう。
他に、河童や雷獣の御話もありますが、
なんだいそんなの、と笑い飛ばしてしまうのは……どうかな?
「ききたくないでスぅぅぅゥ~」
あらあ?
日本では怪談は夏のものとされていますけど、
テディベアが生まれた欧米の文化では、
怖い話の旬は冬、だそうじゃない?
つまり、夏が終わったこれからが、怪談の季節。
怖ろしい話を炉辺で聞かされ、
震え上がった子どもたちは身を寄せ合って暖を取り、
そうして夜の寒さをしのぐのだと、
何かの御本で読みました。
それを考え合わせてみれば
『クリスマス・キャロル』でしたっけ、
守銭奴スクルージのあの物語も、
どうやらもっと不穏な裏があるのかもしれません。
単なる人情噺ではないんだわ。
ねえ、テディちゃ?
「きこえませン、なにもきこえない、のでスゥ~」
怖がりさんにも、
怖がりさんでない人にも、
ぜひ!の怪談研究書、でした。
そんなに怖がらなくても、テディちゃ。
ミステリーの御紹介が続きましたからね、
本日はちょいと気分を変えて、こちらはどうかしら、と。
―― 図説 江戸東京怪異百物語 ――
著者は湯元豪一さん、’07年7月刊行の新刊です。
浮世絵や絵入新聞が多数掲載されていて、
怪異を眼でも愉しめる御本になっていますね。
「たのしくないでス! こわいでスよッ」
そぉお?
この表紙の黒い怪物くん、なかなかヘンテコで良いじゃない?
本文の第十話に説明がされていますが、それによると
――ビロードの化物。
時代は江戸の或る頃、時は四月。
番町近辺の某お屋敷にて、騒ぎが起きました。
奉公している女中さんが
夜中に厠(かわや)へ行こうとしたところ、異変が!
何とも分からぬ真っ黒なものがやって来るのと同時に、
頭に衝撃を受け、昏倒してしまったのです。
物音を聞きつけて人が集まり、
介抱された女中さんは失神から覚めます。
駆けつけた人々と、ようやく正気に戻った彼女が目にしたのは、
『……その髻(もとどり)は落ちて
二~三間ばかり離れたところにあり、
そこにビロードのように真っ黒な化物がいた』と。
「うぎェッ」
失礼ながら本文より引用させていただきました。
どうぞご容赦下さいませ。
よく考えると、けっこう怖いわね。
絵解きやオチが記されていないところが、いっそう怖い、かも。
元来《百物語》は、
何処で誰が体験した事柄なのか、
ちゃんと記載されていたそうです。
フィクションではなく、
ノンフィクションとして捉えられていたのでしょう。
他に、河童や雷獣の御話もありますが、
なんだいそんなの、と笑い飛ばしてしまうのは……どうかな?
「ききたくないでスぅぅぅゥ~」
あらあ?
日本では怪談は夏のものとされていますけど、
テディベアが生まれた欧米の文化では、
怖い話の旬は冬、だそうじゃない?
つまり、夏が終わったこれからが、怪談の季節。
怖ろしい話を炉辺で聞かされ、
震え上がった子どもたちは身を寄せ合って暖を取り、
そうして夜の寒さをしのぐのだと、
何かの御本で読みました。
それを考え合わせてみれば
『クリスマス・キャロル』でしたっけ、
守銭奴スクルージのあの物語も、
どうやらもっと不穏な裏があるのかもしれません。
単なる人情噺ではないんだわ。
ねえ、テディちゃ?
「きこえませン、なにもきこえない、のでスゥ~」
怖がりさんにも、
怖がりさんでない人にも、
ぜひ!の怪談研究書、でした。
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