テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

王さまに、なりたいですか?

2008-11-02 14:00:05 | ブックス
「……なんだかァきょうもォ、こわそォなァ、おはなしィでスゥ……」

 そうでもありませんよ、テディちゃ。
 登場する人物さんたちは、
 皆さま《過去》の、いえ、《歴史》の中の住人です。
 では、御紹介いたしましょう!
 本日の一冊は、こちらで~す♪


      
              ―― 危険な世界史 ――


 
 著者は中野京子さん、’08年7月に発行されました。
 朝日新聞ブログ『ベルばらKidsぷらざ』に連載された
 『世界史レッスン』を加筆・修正し、書籍化した作品です。
 以前に、中野さんの著作『怖い絵』と、その続巻も
 御紹介いたしましたが――テディちゃ、憶えていますか?

「ふァいッ!
 おもいィだしたでスゥ!
 こわァ~いィ、かいがのォ、おはな――ひィッ!(←よみがえる記憶!)
 ネーさのうそつきィ!
 やッぱりィ、これもォ、こわいィごほんッ、なのでスよッ!」

 でもね、王さまや王妃さまの御話なんですよ。

「おうさまッ??」

 正史の間から中野さんが掘り起こし、埃を払い、
 輝かせてみせるのは、
 遠い昔のスキャンダル。
 
 ここで、
 なーんだ、ただのスキャンダルゥ~?
 なんて侮ってはいけません。
 王家のスキャンダルは、国の歴史をも変え得るのです
 
    某国のお姫さまが隣国にお嫁入り!
    しかし、その道中では不吉な出来事が!
    一方、南方の大国では、どうも王さまが病気らしい?
    跡継ぎはどうなる?財産は?領土は?!
    ヨーロッパ中が固唾を呑んで見守ります。
    えっ、あの国では王妃さまが愛人を作っちゃった?
    んまー、王さまがボンクラなために革命が!

「むむゥッ!
 それはァたしかにィ、すきゃんだるゥでスッ!」

 もちろん、人に噂されるのは王族さんに留まらず。
 芸術家さんも、
 名高い美女さん、銀行家さんも、
 文豪さんだって。
 ひそひそ話の標的です。
 おかげでこうして、ン百年後まで名は残りましたが。
 
「それはァ、ちょこッとォ、かわいそゥ……」

 可哀想だってえのは惚れたってことさ!
 おっと、いえいえ、
 名が残ったのは、彼ら彼女らの持つ魅力、
 またはその劇的な運命ゆえのこと。
 いったい、彼らの行く末は……?
 ついつい、時間を忘れて読みふけってしまいますよ!
 
 《歴史》を創ってきたスキャンダルメーカーさんたちの、
 良くも悪くも活き活きとした大騒動が満載されています。
 歴史好きさん、
 ミステリアスな御話が好き!という御方にも、お奨めです!

「ふゥ~」

 はい? どうしましたか、テディちゃ?

「テディちゃ、おうさまにィ、うまれなくてェ、よかッたでスゥ~」

 言えてますね。
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