テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 寄り道の先の、名言 ~

2015-10-15 21:48:45 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ネーさッ、がんばッてェべんきょうゥちゅうゥ!」
「がるる!ぐるるるがる?」(←訳:虎です!トリセツ熟読?)

 こんにちは、ネーさです。
 新入りDVDレコーダーはお利口さんですので、
 まぁ付き合いやすいんですけどね、
 時折り古いDVDレコーダーが恋しくなります……
 壊れてしまったHDDの中には
 ユヴェントス対バルサのCL決勝戦の録画があったんですよ(涙)!
 皆さま、重要なデータはこまめにディスクに記録しておきましょう(滝涙)!!
 では、よいしょ、と気を取り直して
 本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~!

  



          ―― へそ曲がりのための名言講座 ――



 著者は ひろさちや さん、2015年5月に発行されました。
 『これで、こころは楽になる』と副題が付されています。
 1996年に刊行された『ひろさちやのこころが楽になる言葉』を改題、
 加筆修正、こうして文庫化されました。

「きッとォ、へそまがりィ、ッていうところがァ~…」
「ぐるがる!」(←訳:ミソだね!)

 前々回記事では、
 ロバート・ブルームさんの画集『JAPAN』を、
 色がみどころです!
 と御紹介いたしましたが、
 この御本の読みどころは――

 脱線!

 でしょうかしら♪

「だッ、だッせんッ??」
「がるーる!」(←訳:危なーい!)

 いえ、危険って訳じゃなくて、
 主題がだんだんズレてゆく様子に
 読む側はぷぷっと笑ってしまうのです。
 たとえば――

 ベンジャミン・フランクリンさんの名言
 《人間の幸福は、日常の小さな便宜から生まれる》。

 著者・ひろさん、この言葉を論じ……ているはずが、
 なぜか、フランクリンさんのつくった他の格言、
 《早寝早起きは健康・金持ち・知恵のもと》、
 《今日できる仕事を明日に延ばすな》、
 へと話題が逸れてゆきます。

 それって、言い換えれば
 《明日できる仕事を今日するな》ってことだよな、
 と、ほくそ笑むひろさん。

 そういえば、ローマではこんな言い方もするらしい――

 《明日できることは今日するな、
  他の奴でできることはおまえはやるな》。

「むむゥ! さすがはァ、いたりあんッ!」
「ぐるがるっるるぅ!」(←訳:へそ曲がってるぅ!)

 そうしてさんざん脱線した挙句に、
 むりやり本題へ戻してゆくチカラワザも
 これまた微笑ましいですね。

「ぷぷふふふッ♪」
「がるるぐる!」(←訳:楽しい脱線!)

 沢庵さんの《此世の人、来たとおもへは、苦労もなし》、
 ガリレオ・ガリレイさんの《それでも地球は動く》、
 モンテーニュさんの《わたしは何を知るか?》、
 フランツ・ファノンさんの
 《一人でも反対があれば橋をかけない》などなど。

 ひろさんによる全30の名言の解釈と諧謔、
 いずれも、読んでしばらく経ってから
 ググっと来ます。

 つまり、ふとしたときに
 思い出し笑いしちゃったりして。

「それはァ、やぱりィ!」
「ぐるがぅる!」(←訳:危険じゃん!)

 表面に笑いをまぶしてはいるけれど、
 その実、巧みに智慧と知識を伝授してくれる一冊、
 脱線と寄り道を楽しみつつ、
 ゆっくり、じっくり、味わってみてくださいね。
 オトナな活字マニアさんに、おすすめです♪


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