テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

休日は、この一冊を?

2019-02-08 22:13:17 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 ちぇッ! れんきゅうゥ~なのにィ!」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!雪だなんて~!)

 こんにちは、ネーさです。
 この連休はバレンタインのお買い物を予定してるんですけど、
 雪ですって? 積もりそう、ですって?
 ちょっぴりの不安を抱えつつ、
 さあ、本日も読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  


 
       ―― 昨日がなければ明日もない ――



 著者は宮部みゆきさん、2018年11月に発行されました。
 《探偵・杉本三郎》シリーズの最新刊は
 ……いつものことながら、
 なかなかにブラックな御話が揃ってます。

「すぎもとォさんッ、かわいィそうゥ~…」
「ぐるがるるる~…」(←訳:受難だよねえ~…)

 短編、いえ、中編とすべきボリュームの3作品は、収録順に、

  『絶対零度』

  『華燭』

  『昨日がなければ明日もない』

 という、いずれも――

「くせものォ、ばかりィ!」
「がるぐるがるるるる!」(←訳:裏も表もありまくり!)

 そうなのよね、なぜか杉村さんが引き当てるのは、
 パッと分かりやすい離婚調査とかじゃなくて、
 杉村さん自身も思わず、

  『いろいろ事情がおありのようですね』

 と口にしてしまうような事件が多くて。

「きょうもォ、だいこんらんッ、なのでス!」
「がるるるぐるがるる!」(←訳:予想外の展開なんだ!)

 『華燭』の“依頼人”は、
 杉本探偵時事務所の、大家さんです。

   結婚式にお出掛けするんだけど、
   運転手さん兼荷物持ちをやってもらえないかしら?

 というような頼まれ事だったのですが。

 大家さんの口調は、次第に、重く、怪しくなってゆきます。

   いざというとき。
   何かあったら。
   あたし一人じゃ心許ない――

 結婚式には不似合いな言葉が次から次へと。

「うむゥ~…いやなァよかんッてやつゥはァ~…」
「ぐるがるるるるる~」(←訳:的中するんだよね~)

 大家さんが杉村さんに望んだ本当の役どころは、
 ボディガード、でした。

  誰を、何から守るのか?

 緊張し、警戒アンテナを張りめぐらせ、
 式の当日、式場があるビルに赴いた杉村さんたちは、
 乗り込んだエレベーターの扉が開くやいなや。

「わわッ! もうゥでスかッ?」
「がるるるるぅ!」(←訳:トラブルだぁ!)

 おめでたい筈の《華燭》の日の、結末は?

 喜劇と悲劇が絡み合って交差する『華燭』、
 サスペンス色が濃い『絶対零度』と、
 重厚な表題作品『昨日がなければ明日もない』――
 3つの《宮部ワールド》を踏破した活字マニアさんは、
 ↓こちらの、

  


         ―― 宮部みゆき 全一冊 ――


 も、ぜひ、手に取ってみてくださいね。
 単行本未収録作品、インタビュー、
 『この世の春』挿絵ギャラリーなど、
 宮部さんのファンさんは必読!のスペシャルな一冊です。
 連休の読書タイムに、ぜひ♪



 
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いつまでも、遠くへ。

2019-02-07 22:08:20 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 これはァ、ていせいィしないとォ~!」
「がるる!ぐるがるる!」(←訳:虎です!いますぐに!)

 こんにちは、ネーさです。
 本日の読書タイムは、
 この御本を《2018年 BEST BOOK》に加えておくべきだったわ!
 ああ、なんたること……!
 と私ネーさを打ちのめしたエッセイ作品に登場していただきますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~! 

  


 
          ―― 銀河を渡る ――



 著者は沢木耕太郎(さわき・こうたろう)さん、2018年9月に発行されました。
 『全エッセイ』と副題が付されています。

「にじゅうゥごねんぶんッ!」
「ぐるるるるる!」(←訳:まとめました!)

 著作活動25年分のエッセイを
 《歩く》《見る》《書く》《暮らす》《別れる》
 の5つのテーマごとに構成したこの御本の、
 表紙を飾っているのは、
 レオナール藤田(藤田嗣治)さんの画『VAGABOND』。

 『ヴァガボンド』――
 放浪者、漂浪者、さすらいびと、という意味を持つこの言葉が、
 御本の性格をも表わしている、と申せましょうか。
 
 収録されているエッセイはどれにも、
 いえ、あとがきにまでも、
 《旅》の記憶が刻印されています。

「いろいろなァ、すぽーつゥ!」
「がるぐるるるる!」(←訳:活写されてます!)

 シンクロナイズドスイミング、
 クライミング(登山)、柔道、水泳、陸上競技……
 様々なジャンルのスポーツについて
 沢木さんは語りますが、
 やはり、ボクシングに懸ける情熱は特別のようです。

 第一部《鏡としての旅人》の中の
 『ロサンゼルスのミッキー・ローク』(本文72ページ)では、
 世界的に有名なボクシングジム『ワイルドカード』での、
 ボコサーさんたち、
 トレーナーさんたちとの邂逅が描かれています。

 第二部《過ぎた季節》の、
 『拳の記憶』(本文139ページ)で言及されるのは、
 ボクシングの技術論と、
 ボクシング・ファンとしての“夢”……。

「さわやかァなのにィ~」
「ぐるるがるるるるる!」(←訳:熱々に燃え上がる夢!)

 そして、スポーツ選手さんがたびたび口にする、
 心が折れる、という言葉遣いについても
 沢木さんは思いを巡らせます。

 或る人によれば、“心が折れる”は流行り言葉。
 ……けれど、そうだろうか……?
 “心が折れる”なる表現は、
 どこに、だれに始まるものなのだろう……?

 その答えは
 本文76ページの『心は折れるか』をお読みくださいね。

「それからァ、これッ!」
「がるるぐるるがるるるるるる!」(←訳:絶対に読んでもらいたいのは!)

 第五部《深い海の底に》の、
 『深い海の底に』(本文425ページ)は
 俳優・高倉健さんを追慕する作品です。
 沢木さんと高倉さん、
 ふたりを結ぶ糸とは――

「かなしくてェ~… 」
「ぐるるるるるる……」(←訳:やりきれなくて……)

 旅へ、旅へ、さすらい、さらに遠くへ。

 星を追って銀河を渡り、
 なおも続く沢木さんの旅の記録を、
 全活字マニアの皆さま、ぜひ!!


 
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― 日本画で、春招き ―

2019-02-06 21:53:58 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おみせはァ、もうゥ、はるいろォ~♪」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!春物入荷だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 週末は雪かも?の予報が出ているのに、
 お洋服の世界はすっかり春モード……
 私ネーさも春物のボーダーTシャツを買ってしまいました♪
 ならば読書をサボっての展覧会情報も、
 ちょこっと春っぽく!ということで、
 さあ、こちらを、どうぞ~♫ 

  


 
        ―― 絵本にみる日本画 ――



 東京・新宿区の佐藤美術館にて、
 会期は2019年1月8日~3月3日(月曜休館)、
 う~ん、ミモザ色のチラシ(フライヤー)が可愛いらしいこと♪

「なのはなァイいろォ~♫」
「ぐるるるるがるぐるる!」(←訳:タンポポ色でもあるよ!)
 
  

 この展覧会は、題名の通り、
 “日本画家さんによる絵本の仕事”
 をテーマとしているのですが、私ネーさ、驚きました。

 出品作家さんは、
 秋野不矩(あきの・ふく)さん、
 朝倉摂(あさくら・せつ)さん、
 岡村桂三郎(おかむら・けいざぶろう)さん、
 福井江太郎(ふくい・こうたろう)さん、
 と記されていて……

 えっ?
 秋野不矩さんが絵本を制作していた??
 初めて聞いたわー!!!

「むふふゥ! これェでスねッ!」
「がるるる!」(←訳:御伽噺だ!)

 ↑いちばん上の画像の、
 チラシ表面上部の画が、
 秋野不矩さんの『きんいろのしか』、
 その下の画像は、
 これも秋野不矩さんの『いっすんぼうし』(1965年)。

「それェだけじゃァありませんッ!」
「ぐっるるがるるる!」(←訳:こっちも見てみて!)

  

 展覧会場には、

 朝倉摂さん画『たつのこたろう』(1969年)

 岡村桂三郎さん画『海女の珠とり』(2002年)

 福井江太郎さん画『駝鳥』(2015年)

 といった絵本の原画作品約100点を中心に、
 まだあまり知られていない《日本画家さんの絵本》が
 出展されています。

 また、イベントも予定されていて、
 2月24日には福井江太郎さんによるアーティストトークが
 開催されますよ。

「たのしィ~えほんとォ~」
「がるるるぐる!」(←訳:美々しい原画!)

 絵本好きさん&日本画好きな御方、
 特に秋野不矩さんのファンの方々におすすめの企画展、
 美術館HPからは入場割引のサービスも取得できます。
 ぜひ、アート散歩にお出掛けを♪
 
 


    では、オマケ画像も春っぽく!
   
    『カルディコーヒーファーム』さんで見つけたのは、
    《豆乳ビスケット さくら》と、
   
    《ほろり くちどけ くっきー桜》!
    「さくらァづくしィ~♪」
    「ぐるるるがるる!」(←訳:色合いもサクラ!)
    ……これに桜餅があれば、完璧?




   
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~ クラゲに問う、不老不死の不思議 ~

2019-02-05 22:15:16 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 さくらァさくゥはるゥはァ~…」
「がるる!ぐるるがるぐる!」(←訳:虎です!再生の季節です!)

 こんにちは、ネーさです。
 冬眠していた生きものたちが目覚め、
 木々が芽吹き、花が咲く春……
 本日の読書タイムは
 “春”にぴったりなノンフィクション作品をご紹介いたしますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  


 
       ―― 不老不死のクラゲの秘密 ――



 著者は久保田信(くぼた・しん)さん、2018年12月に発行されました。
 え? 《不老不死》なんてSFネタでしょ、ですって?
 いえ、SFじゃないんです!

「……ほんとにィ、ふろうゥふしィ??」
「ぐるるがる?」(←訳:永遠の生命?)

 御本の本文は、こんな文章から始まります。

   《『不老不死』の動物が存在する。
    SFの話ではない。》

 そして、海洋生物学者の著者・久保田さんは
 その動物の名を劇的に、高らかに告げます。

   《その名は『ベニクラゲ』。》

「くらげッてェ、あのォくらげッ??」
「がるぐるるるる?」(←訳:海をプカプカな?)

 最大でも直径1センチ程度の、
 観察には虫メガネや顕微鏡が必要な、
 小さなクラゲ――ベニクラゲ。

 体の中心部が紅色であることから
 『ベニクラゲ』と名付けられたこのクラゲは、
 “ありふれた”クラゲです。

 日本では、沖縄から北海道まで、
 瀬戸内海や小笠原諸島など、いたるところに生息。
 滅多に会えない、のではなく、
 そこらへんの海をウロチョロしているちびクラゲ。

 太平洋に限らず、
 大西洋にだっていろんな種類のベニクラゲがいるんです。

「それがァ、みんなァ~…」
「ぐるがる?!?」(←訳:不老不死?!?)

 ベニクラゲというクラゲの存在は昔から知られていました。

 けれど、
 こいつはどうやら死なない……?
 若返りの能力がある……! 
 という研究報告が為されたのは、
 1991年、スペインのプラナスで開催された
 ヒドロ虫学会でのことでした。

 ドイツ人大学生ゾマーさんは、
 死に瀕したクラゲが海水に溶け……るどころか、
 “若返る”さまを目撃した、と発表したのです。

 著者・久保田さんはまさにその、
 発表の場に居合わせたのですが。

「びッくりィ、でしたでスねッ!」
「がるぐるぅ!」(←訳:仰天だよぅ!)

 それがね、特に驚きはなかった、と
 久保田さんはいうのです。
 何故なら。

   もともと、“若返る”クラゲがいると信じていたから。

   “若返り”動物が存在すると推測していたから。

 とはいえ、報告を聞いた久保田さんの
 学者としての意欲は燃え上がらずにおれません。

 日本産のベニクラゲは、どうなんだろう?
 やっぱり“若返る”のか?

「むむゥ~んッ! それはァ~」
「ぐるがるるるぅ!」(←訳:実験しなくちゃ!)

 ベニクラゲの捕獲と研究、幾多の実験の結果、
 少しずつ分かって来る“若返り”の実態。

   ストレスやダメージを受けたベニクラゲは、
   退化し、老衰して、
   組織が崩れると、肉団子のような姿になる。

   が、そののちに、いうなれば
   《蝶が芋虫になる》
   ような、生活史の逆転が起きる?!?

「むむむむゥ!」
「がるぐるる……!」(←訳:本当なんだ……!)

 どうして、こんなことが可能なのか。

 研究重ねても、まだまだ不明なことだらけです。

 すべてのベニクラゲが自在に“若返る”訳ではない。
 死んでしまう(溶けてしまう)ベニクラゲもいる。
 他のクラゲに食べられてしまうこともある。
 天敵もいるし、
 餌をやりすぎると消化不良を起こすし。

 でも、近年の研究報告によると、
 ベニクラゲ以外にも
 “若返る”クラゲがいるらしい?

「こんらんッ、してきたのでスゥ~…!」
「ぐるるっるがるるる??」(←訳:クラゲって何なんだ??)

 いのちとは、何なのか。

 終章『人間は不老不死になれるのか』を読みながら
 考えざるを得ません。

 生死とは何なのか。
 生まれてきた以上、死ぬのは当然、
 と思ってきましたけれど、
 そうではない?
 ベニクラゲたちにとって《死のない生》こそ当然なのか?

「いつかァ、にんげんもォ~…?」
「がっるるぐるる……?」(←訳:そっちの方向へ……?)

 我々は何処から来たのか、
 我々は何者なのか、何処へ行くのか――という
 ゴーギャンさんの言葉を思い起こさせる
 《生命の不思議》を質すノンフィクション作品は、
 全活字マニアさんにおすすめです。
 皆さま、ぜひぜひ、一読を♪

 
 
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― ことばの地平へ ―

2019-02-04 22:18:24 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 ちょッぴりィ~あッたかいィ!」
「がるる!ぐるる!」(→訳:虎です!祝立春!)

 こんにちは、ネーさです。
 立春を迎えて、陽光はあたたかいし、
 いまのことろ花粉の気配はまだないし♫と、
 リラックス気分の本日の読書タイムは、
 バイブルと呼びたくなる奇跡の一冊に御登場いただきますよ。
 さあ、、こちらを、どうぞ~♪

  


 
       ―― 秋山晶の仕事と周辺 ――



 著者は秋山晶(あきやま・しょう)さん、2000年4月に発行されました。
 《 Artist,Designer and Director SCAN 》シリーズの第5巻です。

 先日ご紹介しました『名作コピーの時間』で
 秋山晶さんの名作コピーに、
 私ネーさ、すっかり一目惚れしてしまいました♫

「さッそくゥ、さがしィましたでス!」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:秋山さんの御本を!)

 そうして発見したこの『仕事と周辺』の
 本文7ページ目に、ええ、載っていますよ。
 日本広告史上のマイルストーンとすべき秋山さんの傑作が、こちら!



   ただ一瞬のものが、僕は好きだ。


   陽が昇り、陽が沈むように、
   青春は訪れ、通り過ぎてゆく。
   きょうという日は、ただ一日。
   いまという時は、ただ一瞬。
   ただ一度のものに夏の甲子園がある。
   勝者は一チームだけ。
   『敗れ去る者たちのドラマ』と言った人がいる。
   出場する彼らにも、レンズで追うあなたにも、
   セカンド・チャンスは、まず、無いと言っていい。
   だから、胸をしめつけるのだ。


 
 CANONの新聞広告です。

「あらためてェ……ふゥ~!」
「がるるぐる!」(→訳:溜め息です!)

 そして、↓こちらも
 『名作コピーの時間』に掲載されていた作品です。



   荒野にいたときより
   シカゴにいたときの方が寂しかった。

 
   ウインディ・シティは、その名のとおり風の街だった。
   緑の匂いのない風に吹かれ、
   僕の心は大陸が年齢を重ね
   グレート・プレーンズになったように死んでいった。
   真上から見ると、
   巨大な四つ葉のクローバーのように見えるインタチェンジをすぎると、
   定規で引いたように
   インタステートは地平に向かう。
   風の荒野。ロンサム・カーボーイ。



 PIONEERの雑誌広告(1980年)は、
 広告のモデルを務めた俳優ウォーレン・オーツさんの
 カッコよさも印象的なんです♪

「うんッ、かッこいいィ~!」
「ぐっるがるるる!」(←訳:かっこ良過ぎる!)

 他にも、


   男は黙ってサッポロビール(1970年)

   時代なんか、パッと変わる。(サントリー・1984年)

   時は流れない。
   それは積み重なる。(サントリー・1992年)


 などなど、秋山さんが制作に係わった広告作品は、
 金字塔そのもの……
 何度見ても惚れ惚れさせられます。
 
「それにィ、もゥひとつゥ!」
「がるぐるるる!」(←訳:特筆すべきは!)

 この御本を手に取ったら、
 どうか、
 写真にも注目してください。

 1970年代、80年代の写真たちは、
 当たり前ですけれど
 デジタル写真ではありません。

 フィルムの写真の、
 奥行き感ある青。
 深い黒。
 いまはもう滅びゆこうとしている色と線。

 美しい写真と、
 小説をも凌ぐ熾烈なコピー――“ことば”の極北の世界へ
 皆さま、ぜひ!
 
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~ 華麗なるレンガの《赤》 ~

2019-02-03 22:11:26 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふくはァ~うちィ~ッ♪」
「がるる!ぐるるぅ!」(←訳:虎です!福は内ぃ!)

 こんにちは、ネーさです。
 冬至の頃に比べれば、日の出が早く日の入りが遅くなって
 もうすぐ春なんだわ~♫と
 実感させられるのが節分ですね。
 たくさんの福が来てくれるよう祈りながら、
 さあ、本日の読書タイムは
 こちらの建築写真集を、どうぞ~!
 
  


 
     ―― 日本の最も美しい赤レンガの名建築 ――



 著者は歴史的建築研究会の皆さん、2018年10月に発行されました。
 『75 Most Beautiful Brick Archtectures in Japan』と
 英語題名が付されています。

「ひょうしィはァ、もッちろんッ!」
「ぐるる~!」(←訳:東京駅~!)

 レンガの建築物を知っていますか?と質問されたら、
 さて、なんと答えましょう。
 
 私ネーさとしては、
 東京都民さんは、
 いえ、東日本にお住まいの方々からは、
 そりゃ東京駅でしょ!
 って答えが返ってくるのじゃないかと思ったんですけど。

 甘かった……!

 日本にこれほど赤レンガ建築が現存しているとは、
 思ってもみませんでした。

「むむゥ! とうきょうゥえきィいがいィにもォ!」
「がるるるぐる!」(←訳:美麗建築多し!)

 この御本では、冒頭部分に

 《煉瓦の世界史・日本史》
 《煉瓦建築・人物伝》
 《5分で分かる煉瓦建築物の見方》

 といったレンガ建築の基礎知識を掲載した後、
 『関東』
 『北海道・東北』
 『中部』
 『近畿』
 『四国・中国・九州』のパートに分けて
 赤レンガの名建築が紹介されています。

「まるでェ、よーろッぱのォまちかどォ!」
「ぐるがぅるるぐるる!」(←訳:日本じゃないみたい!)

 確かに、どのレンガ建築も欧風な外観ですが、
 《煉瓦の世界史》によれば、
 レンガの起源は古代メソポタミア文明の時代――
 およそ6000年の昔。

 煉瓦技術は、
 メソポタミア→エジプト→地中海沿岸→インドや中国
 という具合に伝わり、
 ヨーロッパにおける煉瓦の生産技術は
 ローマから拡大して現在に到っているのだとか。

 日本では、というと、
 幕末に造られた『韮山(にらやま)反射炉』が
 最初期の煉瓦建築物でした。

「せかいィいさんッ、でスねッ♪」
「がるるるぐるがるる!」(←訳:産業遺産でもあるし!)

 この御本で取り上げられている日本のレンガ建築は、
 “美しい”と評されているだけあって、
 殆どが文化施設、商業施設の類です。

 法務省旧本館(東京・千代田区)、
 立教大学の本館・礼拝堂ほか(東京・豊島区)、
 ガスミュージアム(東京・小平市)……
 あら?
 牛久シャトー旧醸造場施設(茨城県・牛久)は
 日本初の本格的ワイン醸造場ですって♪

「ほほォ♫ おにあいィでス~♪」
「ぐるるるがぅるーるぐるる!」(←訳:レンガのシャトーとワイン!)

 西日本エリアでは、
 京都国立博物館明治古都館(京都・東山)、
 同志社大学の彰栄館やクラーク記念館ほか(京都・上京区)
 琵琶湖疏水関連の施設(京都・左京区など)、
 大阪市中央公会堂(大阪・北区)
 といったあたりが目を惹き……ややっ?

「こッ、これはッ!」
「がるぐるるるるる??」(←訳:奈良少年刑務所跡??)

 現存する日本最古の監獄建築の、
 まあなんと赤レンガの表門の、庁舎の、
 美しいこと!

 重要文化財に指定されているのも頷けるわ!

「れんがァけんちくゥはァ~」
「ぐるるがる!」(←訳:内装も素敵!)

 本文のラストを飾っているのは
 熊本大学の五高記念館ほか(熊本県・熊本市)。
 階段教室のベンチ、
 教室の窓の形にも
 職人さんの手仕事の気配が……。

「これからもォ、ずッとォ!」
「がるるぐるる~!」(←訳:大事にしたい~!)

 煉瓦の赤い壁、
 頑丈な木の梁、
 アメ色の艶を放つ階段の手摺りの写真に、
 なぜか、こころがホッとします。

 建築好きな御方も
 旅好きな御方も
 ぜひ、手に取ってみてくださいね。
 おすすめです♫
 
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― ここに、再生 ―

2019-02-02 19:40:45 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 まだまだァ、じゅけんしーずんッなのでスゥ!」
「がらうる!ぐるるるがるるる!」(←訳:虎です!気温差に注意だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 今週は中学と高校で受験が行われたそうですね。
 寒い中でもガンバってる学生さんたちへのエールも込めて、
 週末恒例となっている展覧会情報は、
 こちらの特別展を、さあ、どうぞ~!

  



        ―― REBORN 蘇る名刀 ――



 静岡県三島市の佐野美術館にて、
 会期は2019年1月7日~2月24日(木曜休館)、
 刀剣ブームが依然として続く中で、
 この展覧会はちょっと異色……というべきでしょうか。

「もうゥだめかァ~とォ、おもッたけどォ!」
「ぐるるがる!」(←訳:見事に復活!)

  

 現代では美術品として認識されている日本刀――

 ですが、そもそもは武器であり武具でしたから、
 持ち主とともに危険な場所へ同行せねばならぬのは、
 当然のことでした。

「たいへんでス! おしろがァ~」
「がるるぅ!」(←訳:燃えるぅ!)

 刀剣にとって
 戦火は常に大敵。

 どれほど強い武者の腰に佩かれていようと、
 不落を謳われるお城の武器庫に収められていようと、
 火に見舞われれば、ひとたまりもない……。

「ああァ~…てんかのォめいとうゥがァ~…」
「ぐるるぅっる……」(←訳:焼けちゃった……)

 大阪城で、江戸の町を襲った大火で、
 幾振もの名刀が焼けた鉄の塊と化しました。

 それを、《焼き直し》という手法で
 再生=REBORNさせたものが、
 この展覧会に出品されているんですけど、
 どれも由来を背負った名品ばかり!
 
  

 とりわけても、
 大河ドラマなみにドラマティックなのは、
 『義元左文字』!
 (上の画像の、右から2番目の刀です)

 南北朝時代に作刀され、
 『宗三左文字(そうざさもんじ)』とも呼ばれるこの名刀は、
 今川義元さんの愛刀でしたが、
 桶狭間の戦いに勝利した織田信長さんの所有となり、
 のちに豊臣秀吉・秀頼の父子、
 さらに家康さんの手に渡って徳川家の所有となるも、
 明暦の大火に遭って焼けてしまった……。

「すごいィ~れきしィ!」
「がるるるるぐるがる!」(←訳:重要文化財指定です!)

 約50件の刀剣が出展されるこの展覧会では、
 期間中、一部替えがあります。
 『義元左文字』の展示は2月1日~2月24日なので、
 ちょうど現在、展示中です。

 アクシデントにもめげず復活、再生する名刀たちにあやかって、
 どうか、受験生さんたちも難路を乗り越えてくださいね。

「ぐッどォらッくゥ!」
「ぐるる!」(←訳:幸運を!)





    では、ここで“冬にもこれ!”なオマケ画像も♫
   
    『ベン&ジェリーズ』のアイスクリーム
    《マイチェリーアムール》は、
    サクラ咲くチェリー入り!
    「んまいッ!」
    「がるる~!」(←訳:大好物~!)
    アイスクリームじゃなくてもいいんです、
    乾燥対策に水分を充分摂って、
    皆さま、穏やかで健やかな休日を♪


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愉しきは、お買いもの。

2019-02-01 22:16:22 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぱふゥ! にがつゥにィ、なりましたでス!」
「がるる!ぐるるがるる~…」(←訳:虎です!2月といえば~…)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、2月と言えば、もちろんショコラのシーズンです♪
 専門的なショコラトリー、デパート、
 駅ビル等に咲きいずるショコラのブースを浮き浮きと眺めつつ、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~♫

  


 
        ―― ごめん買っちゃった ――



 著者は吉田戦車(よしだ・せんしゃ)さん、2018年10月に発行されました。
 『マンガ家の物欲』と副題が付されています。

「ずばりィ、でスねッ!」
「ぐるるがるぐるるるるる!」(←訳:心境をよく表わしてます!)

 年齢なんて問題じゃありません。
 性別だって関係ありません。

 ……ごめん買っちゃった……。

 ああ、なんという普遍的な言葉でしょう。
 きっと英語にもフランス語にもイタリア語にも
 同じような言葉があるに違いないわよね。

「どうしてもォ、ほしくッてェ~」
「がっるぅっるるる!」(←訳:買っちゃったんだ!)

 人気漫画家・吉田戦車さん。

 少年だった頃――
 小銭を握りしめ、初めて買いものをした頃の
 買った物の記録があったら、
 いま読んでどんなに楽しいだろうか。

 そんな思いで、
 21世紀の今、
 “大人になった”自分は何を買っているのだろうかと、
 あらためて買ったものリストを書きだしてみると……

「うるとらァかいじゅうゥ!」
「ぐるっるがるぐる!」(←訳:食玩ってヤツだね!)

 スーパーマーケットで、
 ついつい買ってしまったのは
 ウルトラマンや、セブン、ゼットン他のソフビ。
 え? 食玩に付いてきたガムはどうるかって?
 食べます、もちろん!

「むッ? こッちのはッ!」
「がるる~!」(←訳:軽トラ~!)

 それは、軽トラとはいえど軽トラにあらず。
 マンガの資料のための、
 ミニカーの軽トラックです。
 
 はい、資料です。
 お仕事に使うんですから。
 ホントです、ウソじゃないんですから~!

「おッ! これはァ~!」
「ぐるがるる!」(←訳:お鍋だねえ!)

 プロユースの、和食店でおもに使われる打出料理鍋。
 厚くて丈夫で、
 男子のお料理ココロもくすぐるハイスペックお鍋!

 ……いや、うーん、そのぅ。
 業務用と思われるお鍋は、厚すぎて、丈夫すぎて、
 家庭で気軽に使えるモノでは……?

「ふァ~、おかいものッてェ~…」
「がるるるぅ~…」(←訳:難しいよぅ~…)

 猫じゃらし、猫つぐら、といったニャンコのためのグッズ。
 タマリンド(←スパイスですね)。
 ダッフルバッグ。
 
 物欲を刺激する数々のお買いものの中で、
 私ネーさが、同感ですっ!と叫んでしまったのは、

 カール!

「おォー!」
「ぐるー!」

 2019年2月1日現在、
 東日本の多くのお店ではすっかり姿を消してしまった
 明治さんのスナック菓子『カール』……!

 もしも、コンビニの棚にあるのを
 見かけたりしたら。

「かッちゃうゥ~!」
「がるぐるるる!」(←訳:ほぼ買います!)

 欲しくなる、
 手元に置きたくなる、あれや、これや。

 読み進むうち、
 ほわわんと元気が湧いてくるようなお買い物エッセイを、
 週末のひととき、
 ちょっと疲れちゃったとき、
 ぜひ、一読してみてくださいね。
 おすすめです♫

 
 
コメント
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