テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

またしても、映画を、《語る》。

2019-10-21 22:40:13 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 じてんしゃもォ~がんばりィましたでスゥ!」
「がるる!ぐるるがるぐる!」(←訳:虎です!林道に響く歓声!)

 こんにちは、ネーさです。
 10月20日に宇都宮市で開催された
 ジャパンカップサイクルロードレース2019の優勝者は、
 バウケ・モレマさん!
 (国籍はオランダ、所属チームはトレック・セガフレード)
 2015年に続く2度目のジャパンカップ優勝です♪
 おめでとうモレマさん!
 オフタイムには日本の秋を楽しんでね~と拍手を送りながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~♫

  



   ―― 町山智浩・春日太一の日本映画講義 ――



 著者は町山智浩(まちやま・ともひろ)さんと
 春日太一(かすが・たいち)さん、
 2019年6月に発行されました。
 『時代劇編』と副題が付されています。

 先日は、町山さん&春日さんの『日本映画講義』の
 『戦争・パニック映画編』を御紹介しましたが、
 こちらは『時代劇』……ん?

 『戦争映画』と『パニック映画』は
 2ジャンルで1冊、だったのに、
 『時代劇』は1ジャンル1冊なの?
 と、疑問を抱きながら読み始めてみれば――

「うむむふゥ! これはッ!」
「ぐるるるがる~!」(←訳:スゴイぞコレ~!)

 いやーメチャクチャ面白い!
 1冊まるごとが時代劇を論ずるのに費やされたのも
 納得の面白さ、愉しさです。

 御本の本文は、

 第一章『七人の侍』
 第二章『宮本武蔵 五部作』
 第三章『剣 三部作』
 第四章『子連れ狼 シリーズ』
 第五章『竜馬暗殺』『浪人街 RONINGAI』
 第六章『御用金』『人斬り』
 
 という6つの章から構成されており、
 いきなり読み手の好奇心をグイっと掴むのは――

「くろさわァかんとくゥ!」
「がるるるるぐる!」(←訳:日本映画の頂点!)

 画質が4Kにブラッシュアップされた『七人の侍』をサカナに、
 町山さんと春日さん、
 黒澤明さんについて、
 映画会社首脳陣との駆け引き、
 撮影現場でのエピソードや、
 黒澤さんの『用心棒』『椿三十郎』が
 いかに日本の時代劇を一変させたか等を
 嬉しそうに語り合います。

 そして、
 『七人の侍』が
 世界に与えた影響の大きさを。

「あらためてェ、びッくりィ!」
「ぐるるがるるる……!」(←訳:物凄いことだね……!)

 映画に詳しくない人にもよく知られている
 『七人の侍』を入口に、
 町山さんと春日さんの対談は
 第二章へと進みます。

 内田吐夢さんによる『宮本武蔵』五部作は
 実は、戦争映画?

 アウトローを演じる原田芳雄さんの
 “だらしない感じ”のかっこよさ。

 ホントにもう、
 膨大な知識に裏打ちされた
 《時代劇映画》談義に圧倒されるばかりですが、
 その中で、私ネーさが、

「ええええェ~ッ?!?」
「がるぅ~!」(←訳:うそぉ~!)

 と引っくり返ったのは、
 本文180ページからの、

  『機動戦士ガンダム』の名シーン
  ジェットストリームアタックの原型は、
  劇場版『子連れ狼』の第2作
  『三途の川の乳母車』にある。

 という指摘です。

「ほわわッ!」
「ぐるるる??」(←訳:そうなの??)

 《ガンダム》を知らぬ御方には
 何のこっちゃ?なお話で、
 《ガンダム》マニア諸氏には
 よく知られたお話なのでしょうけれど、
 私ネーさは初耳でしたので、
 ぽかーんとしてしまいました。

 時代劇……侮っちゃいけませんね!

「あらためてェ~」
「がるるる!」(←訳:見直そう!)

 日本映画の、
 黄金の日々と、
 挑戦の日々。

 監督さん、俳優さん、
 《時代劇》という
 独特であり普遍的でもある世界を構築する
 撮影所のスタッフさんにも
 目配りを忘れない町山さん春日さんの名講義は、
 映画マニアさんにも
 活字マニアさんにもおすすめです。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
 
  
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めぐりあわせの、リンゴの樹。

2019-10-20 22:20:40 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あううううううゥ~…!」
「がるる!ぐるるるるぅ~…!」(←訳:虎です!あううううぅ~…!)

 こんにちは、ネーさです。
 ブレイブブロッサムの皆さん、
 選手さんもスタッフさんも、お疲れさまでした。
 素晴らしい試合、
 重圧をはね返しての素晴らしい走りとタックルを、
 ありがとうございます。
 準決勝に残った4チームの健闘を祈りつつ、
 さあ、どうにかこうにか呼吸を整えたら、
 読書タイムもしっかりと!ということで、
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  


 
    ―― イギリスのお茶と暮らし ――



 著者は北野佐久子(きたの・さくこ)さん、
 2019年9月に発行されました。
 題名からお分かりのように、
 この御本のテーマは
 お茶大国である英国の《お茶と暮らし》……ではありますが、
 もうひとつ、
 或る“裏テーマ”が仕掛けられています。
 それは――

「いちもくゥりょうぜんッ!」
「ぐるがるる~!」(←訳:あの赤い実~!)

 そう、それは、丸くて赤い、
 おっと、黄色や緑色のものもあるんですけど、
 まあ一般的には、赤色でイメージされる
 バラ科の植物である、

  リンゴ。

 英国に住む方々が何より愛する
 《心の果実》――それがリンゴ。
 いえ、《魂の果実》というべきでしょうか。

「みィ~んなァだいすきィ、なのでス!」
「がるるぐぅるる!」(←訳:パイもチャツネ!)

 日本でお料理用のリンゴといえば、
 先ず思い浮かぶのは、紅玉(こうぎょく)。

 対して、
 英国でお料理用のリンゴといったら、
 第一に挙げられるのは
 ブラムリー(BRAMLEY)という品種のリンゴです。

 色合いは、赤ではなくて、
 明るいグリーン。

 形は、やや歪(いびつ)な丸型。

 人気はとても高くて、
 イギリスのリンゴ生産量20万トンのうち、
 45%を占めているそうです。

「そのォとくちょうゥはァ~…」
「ぐるるるがるる!」(←訳:交配種にあらず!)

 ブラムリー誕生の経緯というのが
 ちょっと変わっています。

 これとこれの品種を交配させて新種を、と
 計算して造り出されたのではなく、
 1809年頃の、或る日のこと。

 英国ノッティンガム州、
 サウスウェルの町のチャーチ・ストリートのコテージで、
 メアリー・アン・ブレイスフォードさんという女の子が、
 お母さんが切ったリンゴの種を貰って、
 鉢に播きました。

 どんなリンゴの種であったかも分からないという
 その種が、やがて芽を出し、
 庭に植え替えて大きくなって、
 実をつけますが。

 ブレイスフォード一家は引っ越してしまうのです。

 名もなきリンゴの樹を、
 庭にそのままにして。

「なごりィ、おしいィけどォ~…」
「がるるぐるるる!」(←訳:さらばリンゴよ!)

 事態が大きく動くのは、1846年。

 ブレイスフォード一家が引っ越した後、
 コテージを買い取ったのは
 精肉店主のマシュー・ブラムリーさん。

 そうして、ブラムリーさん宅のリンゴに
 苗業者のヘンリー・メイウェザーさんが目を付けました。

「これェ、くださいィ!」
「ぐるがるぐるる!」(←訳:この実の苗木を!)

 苗木を作る穂木の提供を、
 ブラムリーさんは承諾しました。

 品種名に自分の名前を付けることを条件に。

「それがァ、いまやッ!」
「がるる~!」(←訳:45%~!)

 不思議な偶然が重なって、
 英国を代表するまでに成長したリンゴ――ブラムリー。

 この御本には、
 上記のようなブラムリー誕生のエピソード、
 ブラムリーを用いたリンゴ料理のレシピ、
 イギリス各地のリンゴ農家さんの様子など、
 英国の暮らしと切り離せない
 “リンゴの物語”が
 全編にちりばめられています。

 さらに、時を経て。

「りんごはァ、うみをォわたッたのでス!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:信州に来たんだ!)

 ええ、ブラムリー種のリンゴは、
 現在、長野県内でも栽培が行われているんですよ。
 流通量はまだ多くないらしいんですけど、
 皆さま、長野県のPRショップや
 スーパーマーケットでブラムリーを見かけたら、
 台風で被害を受けたリンゴ農家さんを応援するためにも、
 手に取ってみてくださいね。

 もちろん、ブラムリーと英国のお料理について
 たっぷり教えてくれるこの御本、
 お料理好きな方々にも
 英国文化好きな方々にも
 おすすめですよ。
 ぜひ、一読を♪
 
 
    
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~ 宮廷の花が咲き誇る ~

2019-10-19 23:12:06 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 えェ~とォ、らぐびィ~にィ、じてんしゃにィ~…」
「がるる!ぐーるーるるるる!」(←訳:虎です!モーターバイクも!)

 こんにちは、ネーさです。
 熱戦続くラグビーW杯に、
 ジャパンカップサイクルロードレース2019、
 そしてオートバイのグランプリであるMOTO GPの日本GPも、と
 この週末はスポーツイベントラッシュ!
 どのスポーツのどのプレイヤーさんも
 ガンバレ~!と応援しながら、
 さあ、本日は読書……をサボって、
 こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪
 
  



 ―― ルネ・ユイグのまなざし フランス絵画の精華 ――



 東京・八王子市の東京富士美術館にて、
 会期は2019年10月5日~2020年1月1日
 (月曜休館、ただし祝休日の場合は開館し、翌火曜日が休館、
  年末年始の12/26~1/3は休館)、
 『大様式の形成と変容』と副題が付されています。

「むゥ? ゆいぐゥさんッ??」
「ぐるるる?」(←訳:それは誰?)

  

 ルネ・ユイグ(René Huyghe)さん(1906~1997)は、
 前ルーヴル美術館絵画部長にして、
 アカデミーフランセーズ会員、
 また、
 東京富士美術館の開館記念展覧会開催の折には、
 フランスの重要な美術館から
 貴重な作品を借用する交渉に
 尽力してくださった御方、なのだそうです。

  

 この展覧会では、
 ユイグさんへのオマージュをこめて、
 17世紀から19世紀半ばを代表する画家さんたちの
 《フランス絵画の精華》というべき名作――
 油彩画67点、
 素描作品12点が展示されます。

 ↑いちばん上の画像は、
 日本初公開となる
 ジャン=アントワーヌ・ヴァトさんー作
 『ヴェネツィアの宴』(1718~1719頃)。

 ↑2番目の画像の中央は、
 こちらも日本初公開、
 二コラ・プッサンさん作
 『コリオラヌスに哀訴する妻と母』(1652~1653頃)。

 ↑上の画像の中央は、
 フランソワ・ブーシェさん作
 『羊飼いのイセに神の姿を見せるアポロン』(1750)。

 そして、↓こちらは――

  

 エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ルブランさん作
 『ポリニャック公爵夫人』(1782)。

「ふァいッ! きいたことォありまスゥ!」
「がるるる~!」(←訳:宮廷の花~!)

 ポリニャック公爵夫人も、
 画家のルブランさんも、
 マリー・アントワネット王妃の物語には
 必ず登場する人物ですね。

 という訳で、
 フランス革命関連のフィクションや
 ノンフィクションを愛読書にしておられる
 活字マニアさん、
 『ベルサイユのばら』ファンの方々には
 激おすすめの企画展です。

 東京富士美術館は
 JR八王子駅からはちょっと離れているので、
 美術館HPのアクセス方法等をご参照の上、
 ぜひ、お出掛けしてみてくださいな♪




    では、ここでオマケ画像も、じゃじゃん!
   
    『シャトレーゼ』さんの
    カスタードプリンと――
   「わきゃッ♫だいすきィ~!」
   
    ベルギーショコラダブルシュークリームで――
   「ぐるーるるがるぐる!」(←訳:クリームが美味だよ!)
   
    元気と英気を補給して、
    明日20日の日本×南アフリカ戦に備えましょう!!


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― 名建築の、あで姿 ―

2019-10-18 22:38:25 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うェるかむゥ、じゃぱんかッぷゥ~!」
「がるる!ぐるるるがるる~!」(←訳:虎です!踏み込めペダル~!)

 こんにちは、ネーさです。
 祝!ジャパンカップサイクルロードレース2019開催!
 10月20日、宇都宮の古賀志林道をメインコースに行われる
 国内最大級のワンデイレースには
 海外の強豪チームも参加しますよ♪
 宇都宮市内で19日に催行されるクリテウムレースにも
 じ~っと注目しながら、
 はい、本日の読書タイムは
 こちらの御本を、どうぞ~!

  



     ―― 東京建築遺産さんぽ ――



 著者は大内田史郎(おおうちだ・しろう)さん、
 写真は傍島利浩(そばじま・としひろ)さん、
 2019年8月に発行されました。
 
「げんきィにィ、げんえきィ~!」
「ぐるるるがる!」(←訳:おきれいです!)

 題名に『建築』『遺産』と文字が並ぶと、
 近年流行している《廃墟》の写真集かな?
 と思う御方もおられることでしょうが、
 いいえ、違うんですよ。

 写真集であり、
 建築ガイドでもあるこの御本に掲載されているのは、
 現在もちゃあんと使用されている現役の建物、
 もしくは
 美術館/博物館に準ずる形で
 大切に管理に保存されているものばかりです。

「いがいィとォ、みぢかァなのでス!」
「がるぐっるるる!」(←訳:ここ知ってるよ!)

 御本の表紙になっているのは、
 東京国立近代美術館工芸館、
 旧陸軍の近衛師団司令部庁舎であった
 1910年竣工のレンガ造り・地上2階の建物は、
 1972年、国の重要文化財に指定されました。

 そして、いざ本文へ、と
 ページをめくってみれば……

「おおッ! しぶいィ~!」
「ぐーるる!」(←訳:ドームだ!)

 外見は、いかにも年代物、
 けれど内部は、
 造船所の技師さんたちの支援を得て作られたという
 珍しい木製のドームに、
 カールツァイス製の口径20センチの望遠鏡――

 1921年竣工、
 現在は天文台歴史観として
 一般に公開されている国の登録有形文化財は、
 国立天文台、
 と言う方が通りがいいでしょうか。

「ここもォ、ゆうめいィでスゥ!」
「がるるぐるるるがる!」(←訳:TVで見たことある!)

 東京都・東久留米市の、
 自由学園女子部食堂は
 フランク・ロイド・ライトさんと遠藤新さん設計による
 学校校舎の一部。
 現在も学生さんたちの食堂として使われています。

 先日、展覧会情報でご紹介した
 東京駅丸の内駅舎、
 それに、
 中央区の日本橋――
 麒麟の彫像が印象的な“日本の道路の起点”も
 1999年、国の重要文化財に指定されてしますし、
 あらっ、ここステキですね!

「すてんどォぐらすゥ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:タイルもすごい!)

 埼玉県川口市の、
 旧鋳物問屋鍋平別邸(川口市母子・父子福祉センター)は、
 ステンドグラスが素晴らしい~!
 これはもう、
 現代では再現できそうにないデザインだわね……。

「どのォたてものォもォ~」
「が~っるぐるがるる!」(←訳:ず~っと保存したい!)

 私ネーさが、個人的に、
 えっ?この建物ってこんなに美しかったかな?
 と今更ながら感激してしまったのが、
 東京・台東区の
 東武浅草駅です。

 写真を担当した傍島さんの腕の良さゆえか、
 まるでマンハッタンあたりの
 レトロなビルヂング……のように見えるこの建物は、
 1931年竣工、
 地上7階地下1階、
 全体がとてもシャレていて、
 このままでいて!
 再開発なんてしないで!
 と嘆願したくなる凛々しさですよ。
 
「だいじにィしなくちゃッ!」
「ぐるがるるぐる!」(←訳:その価値はある!)

 東京と東京近郊、
 遺産などと言わず、
 これからも貴重な財産として保持してゆきたい
 名作建築たちのあで姿を、
 アート好きさん&写真好きさん、
 歴史好きな活字マニアさんは
 ぜひ、ご覧くださいな。
 おすすめです♫ 
 


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~ 旅する花樹たち ~

2019-10-17 22:36:30 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ひィーとてッくゥ、ぷりィーずゥ!」
「がるる!ぐるるーる!」(←訳:虎です!マフラーも!)

 こんにちは、ネーさです。
 いきなり寒くなってしまって、
 ヒートテックや冬用靴下の出番となりましたね。
 コタツは……さすがにまだ早いかなぁ?
 いや、準備しておこうかな?と悩みながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  



     ―― 歴史の中の植物 ――



 著者は遠山茂樹(とおやま・しげき)さん、
 2019年9月に発行されました。
 『花と樹木のヨーロッパ史』と副題が付されています。

 《歴史》――
 という単語だけを耳にした場合、
 思い浮かぶのは、
 戦国時代の勇猛な武将さんたちのエピソードでしょうか、
 それとも、頓智で有名な小坊主さんや、
 国をも傾ける絶世の美女さん、
 或いは……

 名も知らぬ一輪の花、

 ということもあるでしょうか。

「わほゥ! どらまァちッくゥ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:でも有り得るよ!)

 探検隊のおじさんたちが、
 大西洋や太平洋をエンヤコラと越え、
 ジャングルで迷子になり、
 砂漠で脱水状態になり、
 ヒマラヤの麓で凍え。

 これみなすべて、
 一輪の花の、
 一粒の種の、
 一束の苗のため。 

「いッしょうゥけんめいィ、みつけてェ~」
「がるる~」(←訳:育てて~)
「しッぱいィ、したりィ~」
「ぐっるがる~!」(←訳:やっと成功~!)

 御本の本文では、

 Ⅰ《聖書と神話の植物》
 Ⅱ《ヨーロッパを変えた植物》
 Ⅲ《プラントハンターの世紀》

 という、3つの角度から
 人間の歴史に深く係わってきた
 さまざまな植物が取り上げられています。

 その中で、現代に暮らす私たちにとって
 最も親近感を覚えるのは、
 《ヨーロッパを変えた植物》……と言っていいかも?

「おれんじィ、ぱいなッぷるゥ!」
「がぅるるる!」(←訳:ジャガイモ!)

 寒い欧州の冬から
 南国のフルーツであるオレンジを守ろうと、
 建てられたのがオランジェリー、
 日本語でいう温室。

 オランジェリーとはフランス語で、
 イタリア語ではオレンジ用温室を
 リモナイアと呼んでいて、
 つまりヨーロッパの各国はどこも
 オレンジ栽培に相当な資本と労力を注ぎ込んできたのねえ。

 同じように、
 西インド諸島から到来したパイナップルに夢中になったり、
 ジャガイモを世に広めるために
 王様たちは策を巡らせたり。

「ちょこれいとォもッ!」
「ぐるるるるがるっる~♪」(←訳:美味しさにパニック~♪)

 カカオの原産地は
 メキシコや中央アメリカ地域。
 16世紀にはスペインをはじめとする
 欧州諸国に浸透しました、が。

 ドロっとしていて、
 油つぽくて、
 味もしつこい。

 そこで、
 ひとりのオランダ人化学者さんは考えました。

 脂肪分を搾り取って、
 お湯に溶かしやすい粉末にして、
 飲みやすくしよう!
 ついでに、
 搾り取った脂肪分=カカオバターに
 砂糖とミルクを加えて……
 チョコレート完成!

「おおおォ~!」
「がるぐる!」(←訳:見事なり!)

 その化学者さんの名は、
 コンラート・ヴァン・ホーテンさん。

 ええ、私たち、思いっきり感謝しなくては、
 ヴァン・ホーテンさんに!

「わんだふるゥ!」
「ぐるるるる!」(←訳:ありがとう!)

 ちっちゃな花一輪が、
 豆粒が、若苗が、
 どれほど世界を変え得るか。

 絵画や花図譜など、
 多数の図版資料を例にひいての解説が
 抜群に面白い《旅する植物》たちの歴史を、
 活字マニアの皆さま、
 ぜひ一読してみてくださいね。
 実りの秋におすすめの
 歴史ノンフィクションです!



 
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~ 駅の父は、没後100年 ~

2019-10-16 23:23:13 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 じぇいあーるゥさんッ、がんばッてェ~!」
「がるる!ぐるがるるぐる~!」(←訳:虎です!もう少しで復活~!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日10月16日現在、
 JRの中央本線は台風の被害により不通となっていますが、
 18日から試験運転を開始、
 その後は完全復旧となる模様です。
 中央本線ユーザーの皆さま、
 もう数日お待ちくださいね。
 さあ、ではここからは読書タイム……をサボることにして、
 本日は、↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  


 
     ―― 辰野金吾と美術のはなし ――



 東京・千代田区丸の内の東京ステーションギャラリー2階展示室にて、
 会期は2019年11月2日~11月24日(会期中無休)、
 『Architect of Tokyo Station TATSUNO KINGO & His Relationship with Art』
 と英語題名が付されています。

 はい、夜を徹して鉄路修復に取り組んでいる
 JRの技術者さんたちにエールを送るべく、
 今回の主人公は
 《東京駅の創造者》たる
 辰野金吾(たつの・きんご)さんで!

「とうきょうゥえきィのォ、おとうさんッ!」
「ぐるるるるがるるるる!」(←訳:赤レンガのマエストロ!)

  

 辰野金吾さん(1854~1919)は、
 備前国(現在の佐賀県)に生まれ、
 のちに叔父・辰野宗安さんの養子となりました。
 工部省工学寮(現在の東大工学部)に
 第一回生として入学し、
 苦学の末、
 首席で卒業した辰野さんは、
 英国留学に出発します。

「ふむふむゥ、えいこくゥ!」
「がるるぐるるる!」(←訳:だから赤レンガ!)

 ええ、そうね、
 辰野さんの建築の特徴といえる
 赤いレンガの壁&白い石を帯状に配する、という
 ヴィクトリアン・ゴシック風の意匠は、
 《辰野式建築》として
 日本の建築界に大きな影響を与えました。
 
 辰野さんが設計した
 日本生命九州支店、
 岩手銀行本店、
 大分銀行赤レンガ館
 などの赤レンガ建築は
 よほどインパクトが高かったのでしょう、
 デザインを真似る建築家さんも
 多かったそうですよ。 

  

 この展覧会では、
 辰野さんが英国留学時代に出会った洋画家、
 松岡壽(まつおか・ひさし)さん(1862~1944)さんによる
 絵画作品や、
 学生時代の資料、
 東京駅の図面など
 約40点が展示されます。

「これはァ、きちょうひんッ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:東京駅の設計図だ!)

 期間中は、
 ワークショップやギャラリートーク、
 館外ツアー『東京駅発 丸の内近代建築ツアー』他、
 イベントも予定されています。

 辰野さんの没後100年を記念する
 特別小企画展へ、
 アート好きな方々、
 歴史好きさん、建築マニアさんも、
 ぜひ、お出掛けを♪
 




   では、ここでスペシャルなオマケ画像を…じゃじゃん!
   
    プリンで有名な
    『葉山マーロウ』さんからやって来たのは……
    ドラちゃん?!?
   
   「がるるるる~」(←訳:あちこちに~)
   
   「どらちゃんッ!」
   
   「ぐるるる!」(←訳:ここにも!)
   
   「こッちにもッ!」
   
    オンラインショップ限定の
    『ドラえもんBOX』BOX、
    欲しい~!と思ったドラちゃんファンの方々は
    『葉山マーロウ』さんのHPを
    覗いてみてくださいね~♫

    
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深く、深く、だれよりも深く、海へ。

2019-10-15 23:30:57 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きんもくせいィ、さきましたでスゥ~!」
「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!いい香り~!)

 こんにちは、ネーさです。
 ここ多摩西部は台風後の惨禍と格闘中ですが、
 秋を象徴するような
 金木犀の香りに包まれると
 ホッと安らぐ気持ちになりますね♪
 では、花の下で深呼吸しながら、
 本日はこちらの御本……ではなく、
 映画作品を、さあ、どうぞ~!

  


   
      ―― ドルフィン・マン ――



 監督はレフトリス・ハリートスさん、
 2017年に製作され、
 日本では2019年11月29日に公開予定となっています。
 『ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ』と
 副題が付されています。

 前回記事ではアニメーション映画、
 前々回記事では日本映画についての書籍をご紹介しました。
 ならば今日は“本編”たる映画を!
 という訳で、
 ご登場いただくのは……

「まいよーるさんッ!」
「ぐるるがるー!」(←訳:グランブルー!) 

 ジャック・マイヨールさん(1927~2001)。

 人類史上、
 初めて素潜りで100メートルを超える記録を達成した
 偉大なフリーダイバー――

 というよりは、
 リュック・ベッソンさんが監督した映画
 『グラン・ブルー』のモデルとなった御方、と
 言う方が分かりやすいでしょうか。

「みちなるゥ~しんかいィ!」
「がるぐるるるるるるがるるる!」(←訳:誰も見たことのない海の底へ!)

 映画はみごとに世界的な大ヒットとなりました。
 
 或る国を除いて。

「あるゥくにィ??」
「ぐるがる?」(←訳:それどこ?)

 その国とは、イタリア。

 なんでまた?と首を傾げてしまいますが、
 その答えは『グラン・ブルー』作品中にあります。

 主人公のジャック・マイヨール青年に挑むように、
 潜水記録更新を試みる
 エンゾ・モリナーリさん。

 ジャン・レノさんが演じるその役柄は
 私を悪く描きすぎている、と
 エンゾのモデルとされる
 エンツォ・マイヨルカさん(1931~2016)が抗議し、
 イタリアの裁判所は国内での上映を禁止したのです。

 もっとも、イタリア市民さんたちは、
 仏版やドイツ版の『グラン・ブルー』ビデオを
 ちゃっかり入手し、
 自宅で観賞していたとか。

「ぷふふッ♫」
「がるるっ♪」

 そう、
 ことほど左様に『グラン・ブルー』は
 映画を観た人たちに
 これは“実際にあったこと”なのだと思わせるほど
 素晴らしい出来栄えなのですが、
 やはり。

 架空の出来事――フィクションであって、
 ノンフィクションや
 ドキュメンタリーではない、のです。

「それェじゃあァ~…?」
「ぐるるがるるーるるるる?」(←訳:本当のマイヨールさんは?)

  

 この映画『ドルフィン・マン』では、
 マイヨールさん本人の映像を随所に用い、
 また、マイヨールさんのご家族や
 交流のあった方々、
 写真家さん、
 マイヨールさんに影響を受けた現役トップ・ダイバーさんたちが
 インタビューに答えます。

 彼の生涯とは……。

「いるかとォ、ともにィ!」
「がるぐるる!」(←訳:海とともに!)

 日本と、日本の海と、
 ひとかたならぬ縁があったという
 伝説のダイバー、マイヨールさん。

 『グラン・ブルー』大ファンの方々も、
 マイヨールさんの著作を
 愛読書にしている活字マニアさんも、
 映画館へ、ぜひ♪



 
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~ 思い出の、夏の空 ~

2019-10-14 23:33:06 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!」
「がるる!」(←訳:虎です!)

 こんにちは、ネーさです。
 あらためまして、台風19号の被害に遭われた方々に
 お見舞い申し上げます。
 ここ東京・八王子市も大雨のために
 河川敷がこんな状態に……

  

 市内を流れる浅川は濁流と化し、
 
  

 堤防に沿って作られていた
 遊歩道/サイクリングロードの
 アスファルト舗装は流されてしまいました……。

「でもォ、きッとォ!」
「ぐるるるるる!」(←訳:たて直すのさ!)

 そうね、
 このまま終わらせないぜ!の気概を込めて、
 さあ、読書タイムを始めますよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



       ―― 漫画映画 漂流記 ――



 著者は小田部羊一(こたべ・よういち)さん、
 2019年9月に発行されました。
 『おしどりアニメーター 奥山玲子と小田部羊一』
 と副題が付されています。

「わおゥ! なつぞらァ!」
「がるるるぐるぅ!」(←訳:モデルの人だぁ!)

 はい、そうです、
 この御本は、
 2019年9月まで放送されていた
 NHKの朝ドラ『なつぞら』のモデルとされる
 奥山玲子(おくやま・れいこ)さんの夫君
 小田部羊一さんへのロング・インタビューと、
 奥山さん&小田部さんのお仕事仲間さんからの
 寄稿とインタビュー、
 写真・スケッチなどの
 図版資料から構成されています。

「このォおかたがァ~…?」
「ぐっるぅる……?」(←訳:なっちゃん……?)

 ドラマの主人公“なっちゃん”と、
 実在のアニメーター・奥山玲子さん(1935~2007)は、
 まったくの別人、と考えてくださいな。

 “なっちゃん”は東京生まれの北海道育ちでしたが、
 奥山んは、宮城県の仙台市生まれ。
 東北大学教育学部を中退して、
 1957年に東映動画(現:東映アニメーション)入社、
 お写真も掲載されておりまして……
 あらぁ、背が高くてスラリとした美人さんですよ♪

「ふくそうゥもォ、おしゃれッ♫」
「がるるるるるる!」(←訳:ヘアスタイルも!)

 日本のアニメーションの歴史において、
 女性アニメーターの先駆者のひとりであった奥山さんは、
 いったいどういう御方であったのか――

 聞き手の藤田健司(ふじた・けんじ)さんに問われ、
 小田部さんは語ります。

  子どもの頃は病弱であったらしいこと、
  学校もよく休んだりして、
  文学全集とかを読みふけっていたこと、
  大学を2年で辞めて、
  家出同然で東京に出てきちゃったこと。

  東京に来て、
  たまたま映画撮影所と関係のあった親戚から
  東映動画の募集を教えてもらったこと。

  けれど実は奥山さん、
  『動画』ではなくて、
  『童画』だと
  カン違いしていた?

「あちゃちゃッ!」
「ぐるる~!」(←訳:うわあ~!)

   『童画』なら
   絵本などのお仕事ができる、
   と思っていた奥山さん、
   本当はファッションや語学関連の職に
   就きたかったのだとか。

 しかし、このカン違いが
 奥山さんを“数奇な運命”へと導いたのでした。

 絵は、独学。
 先輩アニメーターの大塚康生さんが
 1日に20枚30枚と描くのに負けじと、
 私も!と描きに描く。

 自分で布を裁断して縫って、
 毎日ちがう服を着て。
 モダンジャズを聴いて、
 フォーレのレクイエムを聴いて。

「ますますゥ~」
「がるぅるる!」(←訳:おしゃれだ!)

 小田部さんから見た奥山さん。
 同僚であったひこねのりおさん、
 宮崎朱美さんから見た奥山さん。

 『なつぞら』の“なっちゃん”とは別人であれど、
 ドラマで使用された小道具――
 アニメ制作用のデスクや
 室内を彩っていた60~70年代の雑貨、
 ファッションを思い返しながら読み進むのは
 とても楽しいものでした。

 ドラマが終了してしまって、

「おじいィさァ~んッ!」
「ぐるるるが~る!」(←訳:てんようく~ん!)

 と、『なつそら』ロスに陥っている方々、
 アニメ史好きな方々は
 ぜひ、一読してみてくださいね。
 おすすめですよ♪



 

 
 
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映画を、《語る》。

2019-10-13 23:34:13 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 じゃぱァ~んッ!」
「がるる!ぐるがーる!」(←訳:虎です!ワンチーム!)

 こんにちは、ネーさです。

 勝ったああああ!! 

 ラグビーワールドカップで
 日本は初の決勝T進出!
 念願のベスト8入り~!!
 映画よりも映画のような素晴らしき快勝を祝しつつ、
 本日の読書タイムは、
 さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



   ―― 町山智浩・春日太一の日本映画講義 ――



 著者は町山智浩(まちやま・ともひろ)さん、
 春日太一(かすが・たいち)さん、
 2019年7月に発行されました。
 『戦争・パニック映画編』と副題が付されています。

 映画評論家・ジャーナリストの町山さん、
 映画史・時代劇研究家の春日さん、
 という、
 映画を論ずるなら俺に任せろ!な御二方が、
 日本映画、それも戦争映画とパニック映画を語ったら
 こ~んな面白楽しい映画論本ができちゃいましたよ。

「まじめェなのにィ~」
「ぐるるるがるぅる!」(←訳:ニヤニヤしちゃう!)

 全体の構成は、

 第一章『人間の條件』
 第二章『《兵隊やくざ》シリーズ』
 第三章『日本のいちばん長い日』
 第四章『激動の昭和史 沖縄決戦』
 第五章『日本沈没』
 第六章『新幹線大爆破』
 第七章『MIFUNE:THE LAST SAMURAI』

 と、7つの章から成っています。

 御本冒頭の『はじめに』に於いて、
 町山さんは、

  日本の戦争映画を見たがる人は多くないでしょう、
  国民の300万人が犠牲になった悲惨な負け戦だから。

 と述べていますが、
 はい、ホントにその通りで、
 私ネーさも、戦争映画って
 殆ど見たことがないのですけれど。

 町山さん、畳みかけてきます。

  戦争の悲惨さ、残酷さを徹底的に厳しく描きつつ、
  それでいて、なおかつ、
  圧倒的に面白い作品もある、と。

「ふむむゥ?」
「がるるる?」(←訳:そうなの?)

 町山さんと春日さんが激賞するのは、
 岡本喜八さんが監督を務めたふたつの作品です。

 『日本のいちばん長い日』(1967)
 『激動の昭和史 沖縄決戦』(1971)

 春日さんは、
 かっこよくない、スカッとしない、と
 ダメ出しもしたりしていますが……

「みてみたいィ~!」
「ぐるるるるる!」(←訳:観たいよねえ!)
 
 作品名をメモしたら、
 さて次はパニック映画……というところで、
 ええっ?と考え込んでしまいました。

 『日本沈没』(1973)

 って……SF映画だとばかり思っていたのに、
 実はパニック映画だったの??
 だって、原作者の小松左京さんは
 SF作家さんだし?

「いろいろォ、じじょうがァ~」
「がるぐるる!」(←訳:あるみたい!)

 映画『日本沈没』をめぐって
 町山さんと春日さんが語り合うのは、
 作品そのものよりも、
 制作現場や舞台裏の珍妙なエピソード。

 そしてまた、
 題名も内容もインパクト強烈な
 『日本沈没』の大ヒットは
 日本映画の興行形態に変革をもたらしたのでした。

 2本立ての上映から、
 1本立ての上映へ。
 ヒットしたら
 公開期間を延長する、
 館数も増やす。

 ここから、
 日本映画は大作時代に入ってゆく……!

「しらなかッたでス~!」
「ぐるるがるる!」(←訳:大きな転換点!)

 終章の『MIFUNE:THE LAST SAMURAI』は、
 三船敏郎さんについての
 オマージュ対談、というべきでしょうか。
 
 三船さんの“凛々しい侍姿の裏側”を、
 町山さんと春日さん、
 にぎやかに、愛情をこめてお喋りいたします。

「ちょッぴりィ、しんみりィ~…」
「がるるぐるるる~…」(←訳:寂しさじんわり…)

 日本映画の、
 分かりにくいところ・分かりやすいところ、
 表側も裏側も、
 惜しみなく明かされる
 映画ガイド兼ウンチク本は
 もちろん映画好きな方々に大のおすすめです。
 日本映画の黄金時代を知りたい!と
 お考えの活字マニアさんも、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
 
 
  
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― ミステリアスに、刻む時間 —

2019-10-12 21:08:24 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 こわいィようゥ~!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!もう雨いや~!)

 こんにちは、ネーさです。
 ここ東京・八王子は台風の豪雨により
 市内を流れる浅川(あさかわ)が氾濫寸前になっています。
 怖い!と泣き叫びたいところではあれど、
 荒天の中、お仕事に励んでくださっている
 消防や警察、市役所の方々には感謝しかありません。
 そして、こんな時でも、
 いえ、こんなときだからこそやりますよ。
 本日は、読書……をサボって、
 こちらの展覧会情報を、どうぞ~!

  
 


    ―― カルティエ、時の結晶 ――



 東京・六本木の国立新美術館 企画展示室2Eにて、
 会期は2019年10月2日~12月16日
 (毎週火曜日は休館、ただし10/22は開館し翌10/23は休館)、
 『Cartier,Crystallization of Time』と
 英語題名が付されています。

「ほわわァ~、きらきららッ!」
「ぐるがる……!」(←訳:夢の輝き……!)

 フランス人宝石細工師ルイ=フランソワ・カルティエさんが
 自身の名を冠したお店を開いたのは、
 1847年のことでした。

 のちに、
 《王の宝石商、宝石商の王(Jeweller of Kings,King of jewellers)》
 とエドワード七世に評される
 高級宝飾ブランドの誕生です。
 
  

 この展覧会のテーマでは、
 《時間》をテーマに

 『色と素材のトランスフォーメーション』
 『フォルムとデザイン』
 『ユニヴァーサルな好奇心』

 という3つの章で
 カルティエの革新的なデザインの世界を探求します。

「みどころォはァ~…!」
「がるぐる!」(←訳:展示空間!)

 会場構成を手がけるのは、
 新素材研究所/杉本博司さん+榊田倫之さん!

 しかも、展示されるのは
 あまり公開されることのない 
 個人所有の現代作品と、
 カルティエ所有の歴史的な作品約300点!

「はわわわわァ~…」
「ぐるる~…」(←訳:ため息~…)

 私ネーさおすすめの必見ジュエリーは、
 カルティエが誇る名作
 《ミステリークロック》シリーズです。

 水晶(?)の円柱や円盤の中に、
 時針と分針だけが
 ぽかりと浮かんでいる……?
 その他の機械は一切なし……?

 という、ミステリアスな置時計を
 以前に東京都庭園美術館での展覧会で
 拝見したんですが、
 どういう仕組みになっているのか、
 さっぱり分かりませんでした。

 あの衝撃を体験すべく、
 アート好きな皆さま、
 ぜひ、お出掛けくださいね♪




    では、ここでオマケ画像も、ちょこっと。
   
    『治一郎』さんのバウムクーヘンを、
    緊急避難時用に作った手荷物の中へ
    詰め込んでみます……
    どうかこれ以上の被害が出ませんように、と
    祈りつつ……。


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