テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 記録を、歴史を、いま ~

2021-06-10 23:44:00 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あちゅちゅいィ~ッ!」
「がるるぐるがるるっ!」(←訳:虎です!真夏ですかっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 熱中症の恐怖を
 ひしひしと感じる連日の暑さ……
 ほどよく冷やした紅茶を飲みながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~!

  


 
     ―― 歴史のなかの地震・噴火 ――



 著者は加納靖之さん・杉浦玲子さん・榎原雅治さん・佐竹健治さん、
 2021年3月に発行されました。
 『過去が示す未来』と副題が付されています。

 地震と噴火――

 日本列島に暮らす私たちは
 多くの自然災害から
 逃れることが出来ませんが、
 わけても、地震・噴火という
 ふたつの災害は
 “天敵”であると言っても大袈裟じゃないわね。

「よそくゥするのはァ~」
「ぐるるるる!」(←訳:難しいよう!)

 この御本では、
 とことん”過去の事例“を掘り起こし、
 何が起こったか、
 被害はどのようなものだったか、
 どのような対処がなされたのか、
 さまざまな角度から調べ上げてゆきます。

 本文は、

 第一章『東北の地震』
 第二章『南海トラフの地震』
 第三章『連動する内陸地震』
 第四章『首都圏の地震』
 第五章『歴史地震研究の歩みとこれから』

 と、五つの章で構成されていて、
 未だ記憶に生々しい
 東日本大震災から始まり……と思ったら?

「いきなりィ~へいあんッ??」
「がるるるるる?」(←訳:千年以上も昔?)

 貞観11年、
 西暦では862年のこと、
 陸奥の国で大きな地震がありました。

 東日本大震災との類似を指摘し、
 三陸地方では他にも
 大地震があったという記録を引用しながら、
 第二章に進むと、
 西日本でもまた、
 幾つもの地震の記録が。

 そして、
 富士山の噴火による災害に関しても
 データや図版が記載されていて。

「ちけいィがァ、かわッちゃうゥ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:溶岩流が樹海へ!)

 富士山噴火、なんていうと、
 SFみたいですけれど……
 決して空想譚ではないのだと、
 背筋が冷える思いです。

 それに、
 慄然とさせられたのは、
 明治24年(1891年)の
 濃尾地震(M8.0)……

 国内最大級の内陸地震、ですって?
 
「しらなかッたでス!」
「がるるぐるるる……!」(←訳:そんな大地震が……!)

 熊本の地震、
 関東大震災や富士山の噴火、
 安政の地震、
 もっと遡って
 天正の地震、
 文禄の地震……

 報道などで
 東日本大震災が取り上げられるたび、
 地震への意識を強くしてきたつもり……でしたが、
 いいえ、まだ足りませんでした。

「もッとォ、かんがえなくちゃッ!」
「ぐっるがるるるるぅ!」(←訳:もっと知らなくちゃ!)

 いま、あらためて見詰め直す、
 過去の記録。
 そこからは、たぶん、
 災害を乗り越える方法を
 汲み取ることも出来ようか、と切に期待して。

 ノンフィクション好きな方々に、
 歴史好きな方々に、
 いえ、敢えて全活字マニアさんに
 手に取っていただきたい力作です。
 みなさま、ぜひ!

 
 
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~ あたたかな日の色の果実 ~

2021-06-09 23:46:16 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 かんきつるいのォ、おうさまとォいえばッ?」
「がるる!ぐるーるるるーる?」(←訳:虎です!グレープフルーツ?)
「れもんにィ、らいむゥ!」

 こんにちは、ネーさです。
 ブブー!
 柑橘類の王さま、
 それも日本で、といえば……
 はい、答えは↓こちらですよ。
 という訳で、本日の読書タイムは、
 あの文豪さんの名作短編を、どうぞ~♪

  



         ―― 蜜柑 ――



 著者は芥川龍之介さん+げみ さん、
 2018年7月に発行されました。
 立東舎さんから刊行されている
 《乙女の本棚》シリーズ第七弾です。

 大正・昭和の時代の文豪さんの名作と、
 現代の人気イラストレーターさんたちの組み合わせで
 新たに創り出される
 “ものがたり画本”ともいうべきこの御本、
 隅から隅まで美しい~!

「いろあいィがァ~」
「ぐるるる!」(←訳:みかん色!)

 そうですね、
 書籍の装画を数多く手掛けていて、
 活字マニアさんにもお馴染みの
 イラストレーターのげみさん、
 この御本では
 表紙はもちろん、
 本文でも、
 様々なみかん色を用いています。

 鮮やかなみかん色、
 ちょっとくすんだみかん色、
 渋いみかん色、
 どっしり重いみかん色……

 そして、
 みかん色に彩られた物語の方は。

「ゆうめいィなのでスゥ!」
「がるぐる!」(←訳:忘れ難し!)

 1919年に発表された短編小説は、
 もとは『私の出遇った事』と題されていたものが、
 のちに『蜜柑』と改められた、
 と伝えられています。

 物語は、
 ある曇った冬の日暮れ、
 横須賀発の上り二等客車――
 現在のJR横須賀線の横須賀駅、
 そのホームに停車中の、
 列車内から始まりました。

 疲労と倦怠感に苛まれている
 《私》は、
 発車の笛を待っていますが。

「あれれッ?」
「ぐるがる!」(←訳:誰か来た!)

 客車には、
 珍しく《私》の他に
 一人も乗客はいない……と思っていたのに、
 発車間際に飛び込んできた
 お客さんが?

「おんなのこォ、でスゥ!」
「が~るるぅ?」(←訳:あ~でもぉ?)

 十三歳かそこらの女の子が、
 膝の上で握りしめている手には、
 三等の赤い切符。

   三等?
   ここは二等の客車だぞ?

 苛立ったせいでしょうか、
 貧しげな身なりの女の子を
 《私》は冷ややかに眺めますが、
 その後、
 女の子は意外な行動に……?

「ほわわッ!」
「ぐぅっるがっるる!」(←訳:ちょっとびっくり!)

 物語のクライマックスであるその情景を、
 げみさんは見事に視覚化!

 まるで映画みたい!と
 私ネーさ、声に出してしまいましたよ。

「おんがくもォ~」
「がるるるるるる!」(←訳:聞こえてきそう!)

 “絵ものがたり“としての、
 『蜜柑』。

 熱烈なファンも多い
 芥川龍之介さんの名作と、
 イラストレーター・げみさんの作画の
 幸福なマリアージュです。

 ファンの方々にも
 『蜜柑』を読んだことがない方々にも
 激おすすめですよ。
 本屋さんで、図書館で、
 ぜひ、探してみてくださいね~♪
 

  
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~ 紙好きさん、必読! ~

2021-06-08 23:25:19 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ひゃあァッ! かゆいィ~ッ!」
「がるる!ぐるるるがるぅ!」(←訳:虎です!ヒリヒリするぅ!)

 こんにちは、ネーさです。
 怖ろしいことが起こりました……
 ビワの実を食べていたら、アレルギー症状が!
 すぐに治まったんですけど、
 花粉症のひとはビワアレルギーになりやすいとか?
 どうか皆さまもお気を付けくださいね。
 では、気を取り直して、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

 



   ―― デザインのひきだし 43 ――



 編者はグラフィック社編集部の皆さん、
 2021年6月に発行されました。
 毎号人気の『デザインのひきだし』誌、
 今回のテーマは
 《日本の各地でつくられる魅力的な紙 和紙のステキさ再発見》です。

「わわわわッ! ひょうしィがァ!」
「ぐるがる!」(←訳:既に和紙!)

 ええ、そうなんです。
 あでやかなブルーの表紙、
 表紙だけでなく本文のページもすべて、
 和紙和紙和紙~!

 良いですねえ、
 指から伝わるこの感覚……
 ザラっとしていたり
 スルっとしていたり、
 フワっとしていたり!

「しかもォ~」
「がるるぐるぅーるぅる!」(←訳:物凄いバリエーション!)

 私たち日本人の身辺に
 ごく普通にあるというのに、
 詳しく知ってはいない
 《和紙》というもの。

 この『デザインのひきだし43』では、
 
 《和紙ってなに?》
 《日本和紙マップ》
 《日本各地でつくられている 魅力あふれる和紙の現場》
 《刷りもの・紙ものに使ってみたい オススメ和紙紹介》

 と、徹底的に《和紙》を追求してゆきます。

 そして、特筆すべきは、
 製紙所さんを訪ねる
 《和紙の現場》の充実度!

 越前の、
 土佐の、
 製紙所さんの仕事ぶりときたら――

「かッこいいィ!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:最高の職人さん!)

 また、それぞれの製紙所さんの特長の解説や、
 《和紙》を買うことが出来るお店の紹介なども
 楽しい上に。

「おまけがァ、わんだふるゥ!」
「がるっるぐっる!」(←訳:付録って言って!)

  

 ↑上の画像は、
 『特別付録・和紙見本帳』です。

 特集で取り上げられた和紙の中から
 156枚の和紙をセレクトしたものですが、
 付録なんて呼んだら
 申し訳ないような
 すっばらしい出来映えなんです。

 そうして、
 もうひとつの付録が↓こちらの、

  

 『和紙グッズ 全5種類』。

 ・扇型ペーパークラフト
 ・ミニ色紙
 ・マスクケース(ソフトタイプ)
 ・マスクどーむ
 ・和紙のエンボス・箔押しシール

 の5品がセットになっています。

「ぜんぶゥ、わしィ!」
「ぐるるがる!」(←訳:発色の良さ!)

 タブレットやスマートフォンで
 小説を読み、
 マンガを読む……のも
 嫌いじゃないけれど、
 やっぱり紙の本がいい!
 紙の本が好き!
 という活字マニアさんに
 おすすめしたい一冊です。
 
 ネット書店さんでは、
 売り切れ&入荷待ちとなっているようですが、
 アート系に強い実店舗の書店さんでは
 店頭で販売されていますよ。
 デザイン/アート本のコーナーで
 ぜひ、探してみてくださいね~♪
 
 

 
 
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~ 着ごこち、ふわり~

2021-06-07 23:38:43 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ごろォ~さんがァ、かえッてくるゥのでスゥ~♪」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!偉大なグルマン!)

 こんにちは、ネーさです。
 あの『孤独のグルメ』が帰ってくる!
 シーズン9が7月から放送開始とのニュースは
 嬉しいものでした♪
 井之頭五郎さんの新たな冒険を楽しみにしながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  


 
   ―― もう一つの衣服、ホームウェア ――



 著者は武田尚子(たけだ・なおこ)さん、
 2021年3月に発行されました。
 『家で着るアパレル史』と副題が付されています。

「これはァ~…めずらしィ?」
「ぐるがるるる!」(←訳:レアなのです!)

 あるとき、
 著者・武田さんは気付きました。

 美術の中の服飾史、
 ドレスや制服・軍服の歴史、
 テキスタイル史など、
 衣類(アパレル)を扱った書籍は数々あれど。

 《家で着る衣服》についての書籍って、
 ほとんどない、
 ということに。

「いえでェ、きるものォ?」
「がるるぐるる?」(←訳:部屋着ですか?)

 家でのんびり
 くつろぎたいときに着る衣服、
 それが《ホームウェア》。

 と言いたいところですが、
 実態は混沌としています。

 ルームウェア?
 ラウンジウェア?
 ナイトウェア?
 インナー?
 普段着とも外着とも違う衣服、とは?

「むむゥ~…それはァ、えェ~とォ?」
「ぐるるるる?」(←訳:ぐうたら着?)

 定義が未だ決まっていないというのなら、
 よし、探そう!
 とばかり、
 武田さんは調査に乗り出しました。

 家で着る衣服――
 《ホームウェア》に求められているのは、
 何よりも、
 《着ごこち》、
 そして
 《肌触り》の良さ。

 身体を解放してくれるもの。

 それはまた、
 《締め付けるファッション》に対する
 反動だったのかもしれません。

「おなかをォ、ぎゅうゥぎゅうゥ!」
「がっるるる~!」(←訳:くっ苦しい~!)

 コルセットよ、さらば。

 腹部をギュ~っと締め上げる矯正下着なんて、
 もうイヤだわ。
 お腹も胸も締め付けない、
 ゆったりした衣服の、
 なんと心地良いことか。

「もうゥ~もどれないィでス!」
「ぐぅるぐぅるがるぐる!」(←訳:ギュウギュウ生活には!)

 モードの歴史における身体の解放、
 パジャマが着られるようになった理由、
 戦後の日本で流行したナイトウェア、
 有名デザイナーさんによる
 ブランドもののウェアが流行、
 オーガニックコットンの普及……

 武田さんが次々に探り当ててゆく
 《ホームウェア》の鉱脈は、
 一見、地味……のように思われますが、
 とても重要な問題を秘めています。

 それは、
 誰にとっても大切な――

「すいみんッ!
「がるぐる!」(←訳:眠りだよ!)

 眠って、
 体力を回復して、
 明日へ。

 “家で過ごすこと“が
 必須となったコロナ禍の中、
 あらためて見詰め直す
 《家で着る》衣服、
 私たちの健康を支えてくれる
 《ホームウェア》の
 “今まで”と”これから“。

 ファッション好きな方々、
 アート好きな活字マニアさんにも
 おすすめのノンフィクション作品です。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫
 
 
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~ モフっと白く、やさしくて ~

2021-06-06 23:52:29 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 むむむゥ~! ずつうゥちゅういほうゥ~!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!気象病だね!)

 こんにちは、ネーさです。
 不安定なお天気のせいでしょうか、
 頭が痛かったり、
 身体ががる~く感じられる一日でしたが、
 さあ、読書タイムで元気をチャージ!ですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

 



     ―― 犬がいた季節 ――



 著者は伊吹有喜(いぶき・ゆうき)さん、
 2020年10月に発行されました。
 2021年本屋大賞にノミネートされた長編……
 いえ、正確には連作短編集なのでしょうか。
 6つの物語が収録されていて、
 冒頭から――

「わんこッ!」
「ぐるるるぅるるがるぐる!」(←訳:メインキャスト登場だよ!)

 第1話『めぐる潮の音』。

 ここで私たち読み手は、
 “雑種“らしき或る小犬ちゃんと
 出会うことになります。

 イマドキでしたら、ええ、
 “雑種“なんて言わず、
 “MIX“と呼びますよね。

 その違いのみなもとは……
 時代性にあるようです。

「しょうわァなのでス!」
「がるるるる!」(←訳:1988年!)

 昭和63年、つまり1988年。

 三重県四日市市の八稜(はちりょう)高校、
 通称『ハチコウ』の美術部室は
 ちょっとしたパニックに陥りました。

 ……え?
 犬が、いる?

 まだ小さくて、
 なぜか砂まみれの、白い犬が?

「うッ、うごいてるゥ!」
「ぐるるる?」(←訳:どこの子?)

 どこの子なんでしょう?
 美術部員さんと顧問の先生は
 白いワンコの飼い主を探してみましたが、
 見つかりません。

 では、新しい飼い主さんを!
 と探す相手を変えてみましたけれども……
 やはり、見つからなくて。

 ここでも、顕著になるのが
 昭和の時代性ですねえ……
 ワンコがいて、
 でも飼い主が見つからない、となると
 保健所へ――

「そんなのォいやでスゥ~ッ!」
「がるる~!!」(←訳:止めて~!!)

 美術部の生徒さんたちも、
 思いは同じ。

 コーシローと呼ばれるようになった
 白い犬を、
 ……そう!
 ここで飼おう!

「うんうんッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:それがベスト!)

 こうして、
 難を逃れたコーシローくんは
 『ハチコウ』で暮らし始めます。
 しかし、
 彼を可愛がり、
 慈しんでくれる生徒さんたちの身の上にも
 さまざまな難事が……?

「しょうわからァ、へいせいィ!」
「がるるる!」(←訳:令和へも!)

 進路という、
 人生の重大事を向かい合う高校生さんたち。
 彼/彼女のかたわらに、
 これみよがしではなく、
 そっと、ごく自然に、
 コーシローがいる。

 第1話から最終話まで、
 どれもステキに愛らしいのですが、
 私ネーさのイチ推しは
 第3話『明日の行方』です。

 皆さまも、
 わたしはこのお話が好き!
 僕はこれ!
 というコーシローくんの物語を
 ぜひ探してみてくださいね。
 全活字マニアさんに
 おすすめの一冊ですよ♫

 
 
  
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~ 夜明けのファミリーツリー ~

2021-06-05 23:39:05 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しゅうまつゥ~きましたでスゥ!」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!ドラマの時間だ!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい! 土曜&日曜は
 録り溜めたドラマの鑑賞に忙しくなってますよ。
 朝ドラや、民放の連ドラ……と数ある中で、
 私たちがいま最も感情移入しちゃってるのは、
 ↓こちらのドラマです~♪
 
  



      ―― 青天を衝け 前編 ――



 作者は大森美香(おおもり・みか)さん、
 監修はNHKドラマ制作班の皆さん、
 2021年2月に発行されました。

 前編・後編・完結編の刊行が予定されている
 2021年NHK大河ドラマガイドの、
 こちらは前編になりますね。

「よしざわァさァ~んッ!」
「ぐるるがっるる!」(←訳:お目々パッチリ!)

 表紙を飾るのは、
 映画『キングダム』、朝ドラ『なつぞら』でも
 くっきりぱっちりのお顔立ちが
 印象的だった吉沢亮さん。

 豪農である渋沢家の
 跡取り息子・栄一くんとして登場し、
 ドラマが進行するとともに、
 お武家さんになっちゃった?

「おとうさんッおかあさんはァ~」
「がるるぐるるる!」(←訳:驚いただろうね!)

 その渋沢本家、
 伯父やら伯母やら従兄弟やらの分家も含む
 ファミリーツリー図が
 この御本には収録されていて、
 そうかぁ、こいいう血縁関係かぁ、と
 納得いたします。

 そして、
 渋沢家以上に
 パワーバランスが錯綜し、
 勤務先や派閥が入り乱れる
 幕府側の相関図も載っていますよ。

「ほんとゥはァ、もッとォ~いたかもッ?」
「ぐるるがるるるぐる!」(←訳:無名の偉人さんたち!)

 現在のところ、
 『青天を衝け』は
 幕府側の視点から描かれた物語……
 と言えましょうが、
 はたして今後はどうなってゆくのか?

 薩摩側の偉人さんたちにも
 スポットライトが当たってゆくの?
 黒船の異人さんたちは
 もう出てこないのかしら?

「それにィ~…」
「がるるる!」(←訳:我らの星!)

 私たち多摩っ子の“星”、
 土方歳三さんの出番はいつ?

 さらに期待したいのは、
 ドラマ内での役割りは終了してしまったけれど、
 新たに”発掘“されたと表現したいのが、
 平岡円四郎さんという人物……

 堤真一さんが演じた平岡さんと、
 草彅剛さん演じる一橋慶喜公の
 ほのぼのしたやり取りは
 観ていて本当に楽しかったわ♫

「みたいィしりたいィ!」
「ぐるるるるがる!」(←訳:平岡さんの業績!)

 この『前編』から
 『後編』に移れば、
 慶喜公と栄一さんコンビの躍動にも
 光が当たることでしょう。

 『後編』は6月の下旬に
 発売されるようですから、
 ドラマファンの皆さまは
 それまでの間、
 『前編』パートを復習してみては
 いかがでしょうか。

 私ネーさも、
 幕末史の勉強をやり直しま~す!
 
 
 

    では、週末のオマケ画像も!
   
    先日ご紹介しました『文明堂』さんの
    《3時のおやつあんぱん》に続いて、
    ↑こちらは
    《カステラ ラスク》!
   「はちみつのォかおりィ!」
   「がるるるぐる!」(←訳:カリカリ食感!)
    コーヒーによし紅茶によし、
    緑茶にも合いそうなお菓子をいただきながら、
    皆さま、どうか穏やかな休日を。



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~ 名作の《場所》を訪ねて ~

2021-06-04 23:44:22 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あさからァ、しょうげきィでしたでスゥ!」
「がるる!ぐるるっるるる……」(←訳:虎です!つらかったよね……)

 こんにちは、ネーさです。
 今日の朝ドラ『おかえりモネ』は、
 “あの日”の描写に泣かされました……
 モネちゃんと友人たちに心からのエールを送りつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
     ―― 児童文学の中の家 ――



 著者は深井せつ子さん、2021年4月に発行されました。
 題名にあるような、
 文学作品に登場する《家》や《建築》、
 《間取り》《調度品》って……
 そうそう、例えば。

「おおきなァ~いしょうゥだんすゥ!」
「ぐるがるぐるるるる!」(←訳:その奥にナルニアが!)

 《異世界への扉が開く場所》
 《北欧の空気を感じる住まい》
 《異国の暮らしに触れる》
 《昔話と寓話の家》
 《名探偵たちの晴れ舞台》

 と、5つのパートに分けられた本文で
 取り上げられているのは、
 
 C・S・ルイスさん著
 『ライオンと魔女――ナルニア国ものがたり《1》』

 J・M・バリーさん著
 『ピーター・パン』

 セルマ・レーゲルレーヴさん著
 『ニルスの不思議な旅』

 など27の児童文学作品と、
 その中で重要な役割を果たす
 《家》や《場所》です。

「むむッ? これはァ?」
「がるるぐるるる?」(←訳:これも児童文学?)

 本文54ページで紹介されているのは、
 ウィリアム・シェイクスピアさん著
 『ハムレット』。

 『ハムレット』は児童文学じゃないでしょ?
 という気もしますが、
 悲劇の舞台となるデンマークの
 クロンボー城へ、
 著者・深井さんは訪れたことがあって。

 戯曲中のセリフに
 「寒い」とある通り、
 実物のお城は、寒~い!

「ぶるるるッ!」
「ぐるがるるる!」(←訳:北欧だもんね!)

 ここも寒そうな土地柄だなぁ~
 と思ってしまうのは、
 エーリッヒ・ケストナーさん著
 『飛ぶ教室』。

 ドイツの全寮制学校で学ぶ
 五年生の少年たちの、
 温かさと切なさが混在する物語は
 クリスマスのイベントが
 背景になっていますから……

「やぱりィ、ぶるるッ!」
「がるるるぅ!」(←訳:凍えるよぅ!)

 名探偵シャーロック・ホームズさんの下宿、
 ポアロさんが乗るオリエント急行、
 ミス・マープルが訪れる郊外の邸宅、
 といったミステリ作品の《家》も
 イラスト化されていて、
 ミステリ好きな活字マニアさんは
 ついニヤニヤしちゃいますね。

「おりえんとォきゅうこうゥ~♫」
「ぐるるがるるる!」(←訳:豪華でステキだ!)

 『メリー・ポピンズ』のさくら通り、
 『幸福の王子』の広場、
 『ハイジ』の冬の家……

 画家である著者・深井さんが描く
 愛らしいイラストと、
 解説の文章も楽しい一冊は、
 かつて児童文学に夢中になった方々に、
 いま夢中になっている少年少女さんたちにも
 おすすめですよ。
 本屋さんで、図書館で、
 ぜひ、探してみてくださいね~♪
 

 
 
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~ お菓子を、語ろう! ~

2021-06-03 23:44:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もぐぱくッ! おいしィ~でスゥ」
「がるる!ぐるーるがる!」(←訳:虎です!ユニーク食感!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日はどんな御本を……
 と考えていたところへ、
 美味しいお菓子をいただきました♪
 そこで、本日の読書タイムも、
 美味しく!可愛く!こちらの“お菓子本”を、どうぞ~♪

  


 
     ―― 美しい和菓子の図鑑 ――



 監修は青木直己(あおき・なおみ)さん、
 2021年5月に発行されました。
 イラストや図版も満載の
 “和菓子エンサイクロペディア“ですよ。

「にほんのォおかしィはァ~」
「ぐるるがるる!」(←訳:季節とともに!)

 季節ごと、月ごとに、
 様々に工夫を凝らされ、
 お店に並ぶ和菓子たち。

 この御本では、

 第一章『十二ヶ月の和菓子』では
 お正月や雛祭りなどの
 行事に合わせて作られる“定番”的な和菓子が、

 第二章『人生の節目と和菓子』では
 婚礼や棟上げ式、初節句などで使われる和菓子、

 第三章『神仏と和菓子』では
 神社仏閣と縁ある“名物“和菓子、
 
 第四章『《歴史》を彩る和菓子』では
 長い歴史や独自の発祥を持つ和菓子が、

 第五章『和菓子の基礎知識』では
 餅、おかき・あられ、饅頭、煎餅など
 スタンダードな和菓子の
 特徴や由来が紹介&解説されています。

 中でも、
 『神仏と和菓子』
 『《歴史》を彩る和菓子』は、
 読み物としても大充実!

「みたらしィだんごッ!」
「がぅるる!」(←訳:梅ヶ枝餅!)

 『玉兎』という
 丸いウサギ型の和菓子は、
 ウサギの反省のポーズ。

 『団子』は、
 砂糖や醤油が江戸中・後期に普及して、
 各地で名物団子が誕生。

 菓子や餅を配るのは
 厄払いの意味もある。

 伊勢街道は餅街道、
 お伊勢参りには餅菓子がつきもの。
 
 なぁんて、
 初めて知りましたよ。

「おかしのォ、かげにィ~」
「ぐるるるがるぐる!」(←訳:ロマンと雑学あり!)

 令和のいまも
 日本のあちこちで愛される
 和菓子たち。

 お菓子好きさん、
 甘いもの好きな方々に
 おすすめの一冊をご紹介した締め括りには、
 はい!
 ↓こちらの画像も、どうぞ~!
 
  

 これは美味しい!
 と私たちが舌鼓を打ったのは、
 文明堂さんの
 『3時のおやつ あんぱん』です。
 
  

 ↑クマちゃんの焼印も可愛い『あんぱん』は、
 一見、洋菓子風ですけれど……

  

「かすていらッ!」
「がるるぐる~!」(←訳:生地がいい~!)

 カステラ、
 すなわち『南蛮菓子』をベースにした
 珍しい食感の生地は、
 やっぱりどこか和菓子風ですね。
 
 大人気だという『3時のおやつ あんぱん』、
 文明堂さんのお店で見つけたら、
 皆さま、ぜひ~♪
 


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~ もしも、あの日 ~

2021-06-02 23:53:19 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぜひにィ~およばずゥ!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!剣戟の響き!)

 こんにちは、ネーさです。
 本能寺の変が起きたのは、
 天正10年6月2日(西暦では1582年6月21日)
 早朝のことでした。
 歴史の大分岐点となった一日に想い馳せつつ、
 本日の読書タイムは
 さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
     ―― 戦国大名の戦さ事情 ――


 
 著者は渡邊大門(わたなべ・だいもん)さん、
 2021年1月に発行されました。
 経済・文物・食料・争いごとのルールなど、
 戦国時代の《リアル》をテーマに据えた
 ノンフィクション作品です。

「おとのさまもォ、たいへんッなのでスゥ!」
「ぐーるるがっるる!」(←訳:ルールがいっぱい!)

 戦国時代、っていうと、
 誰もが自由に下克上し放題!のように
 思いがちですけれど、
 実情はいろいろタイヘンです。

 著者・渡邊さんは、
 『戦国』の時代区分や
 戦国大名の定義等を考察しつつ、
 戦さに明け暮れた大名たちが
 どうやって《家》を運営していったか、
 資料をもとに明らかにしてゆきますよ。

「くうかッ、くわれるかッ」
「がるぐるるぅがる!」(←訳:隙を見せちゃダメ!)

 序章『戦国大名の権力構造』
 に続いて、本文は、

 第一章『将兵の動員』
 第二章『軍装と武具』
 第三章『戦場の掟』
 第四章『兵糧の確保』
 第五章『軍師と戦術』
 第六章『戦いの実相』
 第七章『戦後処理』

 と七つの章で構成されていますが、
 現代の私たちにとって
 最も親しみやすい、というか、
 “思い描きやすい“のは、
 軍装と武具の章でしょうか。

 映画やドラマ、ゲームに登場する
 武将さんや兵士さんたち。

 実際の兵士さんたちは、
 どのような甲冑を着け、
 どんな名刀を佩いているか、
 どの場面でどんな武具を使ったのか?

「ゆみよりもォ、てッぽうゥ?」
「ぐるるる?」(←訳:刀より槍?)

 最先端の武具や
 流行りの鎧に身を固め、
 いざ戦場へ!
 と行きたいけれど、
 これが一筋縄ではゆかないのよね。

 軍令・軍法が
 たーくさんあって、
 このルールを破ったらアウト!
 抜け駆け厳禁!
 なんて規則尽くめで。

 毎日のゴハンだって、
 おろそかには出来ないわ。

 陣中や野営場所へ、
 朝も夕も食糧を運んで、
 馬や荷車のメンテナンスも
 サボれないし。

「……やぱりィ、せんそうゥよりもォ~」
「がるるぐるる!」(←訳:平和がいいね!)

 読み進むうち、
 天下統一まであと数歩に迫った
 織田信長公の艱難辛苦が
 少しばかり見えた……気がしてきます。

 兵を動かす。
 他国へ攻め入り、
 戦さをして、勝つ。

 そのはてに、
 ようやく大名への道が、
 将軍や大臣や関白への階段が整い、
 しかし、
 昇り詰めてはみても、
 眼前に広がるのは……?

「さきゆきィ~ふめいィ?」
「ぐるる!」(←訳:闇かも!)

 歴史の流れからではなく、
 ときに軽んじられがちな
 “細部“から歴史を見直す
 大名さんたちのリアルワールド。

 歴史好きな方々に
 おすすめの一冊です。
 もしもあの日、
 京の街が平穏な朝を迎えられていたら……
 などと夢想しながら、
 みなさま、ぜひ♫
 
 
 
 
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~ 引っ込み思案の《名探偵》? ~

2021-06-01 23:43:01 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ろくがつはァ~ころもがえェ~♪」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!湿度に注意!)

 こんにちは、ネーさです。
 冴え冴えと青いアジサイに
 梅雨の気配を感じつつ、
 さあ、6月最初の読書タイムと参りましょう。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  


  
       ―― 天の川の舟乗り ――



 著者は北山猛邦(きたやま・たけくに)さん、
 2021年3月に発行されました。
 『名探偵音野順の事件簿』と副題が付されています。

 引っ込み思案で引きこもりで、
 でもなぜか名探偵!な
 音野順(おとの・じゅん)さんと、
 大学以来の友人である《私》こと
 ミステリ作家の
 白瀬白夜(しらせ・びゃくや)さん。

 ひたすらネガティブな音野さんと、
 常にポジティブシンキングな白瀬さんの
 凸凹な二人が構えるのは、
 《音野探偵事務所》――

 そこへ、今日も押しかけてきたのは。

「いらいにんッではァなくゥ~…」
「ぐるるがる!」(←訳:単なる友人!)

 白瀬さんの友人である
 旗屋千一(はたや・せんいち)さんです。

 いえ、旗屋さんだけではありませんね。
 
 彼は風呂敷包みを抱えていて、
 その包みの中には……あらららっ?

「ひゃわわわァっ!」
「がるるぅ!」

 包みの中から現れたのは、
 髪が異様に長い日本人形、でした。

 音野探偵さんも
 『ひっ』と息を呑んだほどの、
 え~そのぅ、
 ”雰囲気”ありまくりな
 お人形さんですが、
 現在の持ち主・旗屋さんによれば
 ……いわくつき?
 いえ、呪いつき?

「なむゥ~!」
「ぐるる!」(←訳:怖すぎ!)

 それは5年前のこと。

 当時はまだ大学生だった旗屋さん、
 出版社の雑誌編集部で
 アルバイトをしておりました。

 そのアルバイト先の、
 新しいものや怪しいものを
 ごった煮にして伝える
 ”インチキ系オカルト雑誌編集部“に
 一通の葉書が届いたのです。

「……それがァ、つまりィ?」
「がるるぐるる?」(←訳:呪いのお人形?)

   我が家には
   夜になると髪が伸びる
   呪いの人形らしきものがあります。
   この人形について調べてください。

 この手のメールやハガキに慣れている
 編集者さんたちは
 まるで興味を示しません。

 ただ、旗屋さんだけは……?

「ひッかかッちゃッたのでス!」
「ぐるぅ~!」(←訳:あちゃ~!)

 呪いの人形に秘められた謎を、
 旗屋さんの回想のみを手掛かりに、
 音野さんは解くことができるのでしょうか。

 所々でぷぷっと笑ってしまう、
 ユルくて、のどかな
 『人形の村』には、
 油断ならないオチが隠されています。

 百戦錬磨のフリー記者・旗屋さんの、
 真の依頼とは……?

「くすくすッ!」
「がるるる!」

 『人形の村』に始まり、
 表題作品『天の川の舟乗り』、
 『怪人対音野要』
 『マッシ―再び』
 の短編4作品からなる
 《名探偵》さんの華麗なる事件簿は、
 ミステリ大好きな活字マニアさんに
 ぜひのおすすめですよ。
 本屋さんで、図書館で、
 探してみてくださいね~♪
 
 
 
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