喫茶 輪

コーヒーカップの耳

『木想』第4号

2016-04-15 11:54:24 | 文学
高橋冨美子さんから、二人誌『木想』第4号をお贈り頂いた。

表紙の写真は、高橋さんのご子息、高橋俊仁さんの作品。
写実でありながらシュールですねえ。

冨美子さんは三篇の詩を載せておられるが、中の一篇、「春霞」。
←クリック。

何度書き直されただろうか。よ~く推敲された作品のような気がします。
ユーモラスであり、ファンタジックであり、そしてピリッとしていて、実は辛口。
彼女はやはり実力のある詩人だ。

もうお一人の同人、山下寛さんも詩を二篇。
「残されて」は面白い作品だと思ったが、「木想Ⅳ」はわたしには難しい。
評論できません。

氏の短編小説、「おばさんの家」が面白かった。
リアル感がありながら、幻想的な不思議な世界。
作者の哲学の表現なのでしょうか。
「夕陽とは何か」というのが底流にある。
そこに作者の思い入れがあるが、これは読者の誰でもが感得できるものではなさそう。
読者が自分なりに感じて、共感するなり、違和感を持つなりするものであろう。
実はわたしにも「小さな火」というものを底流に秘めてものを書いているのだが、誰にもわからないだろうなと思いながらのことである。また、それでいいのでしょうね。

コメント
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