喫茶 輪

コーヒーカップの耳

『かげ日なた』17号

2024-11-28 14:08:49 | 本・雑誌
姫路の古書店「あまかわ文庫」さんからお贈りいただきましたフリーペーパー『かげ日なた』です。
 
 
今、読まねばならない本たくさんあるのですが、これはページ数も少なく、内容も軽そうなので先に読ませてもらいました。30分もかかりません。
 
みんなコーヒー飲みながら読んだら良さそうな文章です。軽い味わいのもの。
 
ところが、最後の清水裕也さんの「古本屋の椅子」は、短い文章ですが内容が重かったです。人生の中でこんなことありますよね、というような話。
 
おざきさん、ありがとうございました。
 
追記 
今日の神戸新聞夕刊を見ていたら、上に上げた『かげ日なた』に執筆してはる窪田泰子さんが書いてはる記事が載ってました。
偶然でした。
 
 
『完本・コーヒーカップの耳』面白うてやがて哀しき喫茶店。 今なら本屋さんでも買えます。宮脇書店ダイエー西宮店(浜松原町)のノンフィクションのコーナーに有ります。
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『紀国の徳人』

2024-11-28 09:34:39 | 出久根達郎さん

出久根達郎さんの新著『『紀国の徳人』と『布衣の農相』』(出久根達郎著・藤吾堂出版・2024年11月30日刊)1500円を読んでいる。

この中の『紀国の徳人』の部分を読んでいるのだが、難しい。しかしすごく勉強になる。

初めの方に1999年に美智子皇后がおっしゃった言葉が紹介される。

《子供のころ教科書に、確か『稲むらの火』と題し津波の際の避難の様子を描いた物語があり、(後略)》

この稲むらの火の主人公が濱口梧陵なのだが(物語では五兵衛)、わたしはこの話、単純に考えていた。

単に稲むらに火を点けて津波を村人に教え救った話だと。

ところが実際はもっともっと話は複雑だったのだ。

実在の人物、濱口梧陵のことを出久根さんはいろんな書物を渉猟して書いておられるのだが、これが大いに勉強になる。

濱口梧陵は幕末から維新にかけての人。私財を次々と投げうって世のため人のために尽くし続ける。この続けるところが常人ではない。

これまでこの人のことを本格的に書いた伝記はないとのこと。

なので、出久根さんはあらゆる文献を細かく当たっておられる。

これは万巻の書を読んでこられ、しかも内容を細かく覚えておられる出久根さんにしか書けないものでしょう。

梧陵自身が書いたものも極端に少ないのだと。だから、彼に所縁のある人(勝海舟や福沢諭吉など著名人も多い)の文献から探し出して来て繫いでおられる。これはこれまで誰もやっていない凄いこと。終りの方にこうある。

《最初に述べたが、梧陵には未だ本格的な伝記が編まれていない。唯一あるのは『楚人冠全集』の第七巻「濱口梧陵伝」のみである。これとて不備多く、不明な部分が目につく研究書である。たとえば梧陵の家族構成や動向にはほとんど触れていないし、(夫人の名すら明記していない)、》

これは出久根さんが本格的な濱口梧陵伝を書くしかないですね。今読んでいるこの本だけでも結構詳しいが本格的なものを待ってます。出久根さん、どうかお元気で。

 

『触媒のうた』出久根さん推奨の本。

 

 

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