喫茶 輪

コーヒーカップの耳

石牟礼道子・『ア・テンポ』

2021-05-21 10:19:04 | 
詩誌、『ア・テンポ』59号をいただきました。
徳島市の詩人梅村光明さんより。



表紙絵はわたしが敬愛していた由良佐知子さんのもの。これはお孫さんをモチーフにしたものですね。
今も彼女の作品を使ってくださっていて、わたしはうれしいです。

今号は偶然でしょうか、梅村さんと丸田礼子さんが共に石牟礼道子に関することを書いておられます。
重いものです。

梅村さんの「人閒暮色」にはご自分が石牟礼を意識したなれそめのようなものを詩作品として。
そして丸田さんの「私の石牟礼道子ノート②}は、石牟礼のミニ評伝のようなもの。
こんな箇所がある。
《道子は「どういう気持ちで苦海浄土を書いたのですか。」と尋ねた人に「新しい詩の形を示してみたいと思った。」と語ったことがあった。また「近代詩や古典的な詩もあります。それらとは全く違う表現が欲しかったんですよ。水俣のことは、近代詩のやりかたではどうしても言えない。詩壇に登場するための表現でもない。(略)」とも述べている。》
そうなんですね。石牟礼は方言で、土語で書かねばならなかった。
わたし大いに共感します。
この『苦海浄土・わが水俣病』はわたしも所持しています。



本に「S46、2、16 kinji」とメモしています。
ということは、まだわたし独身時代ですね。大いに感動したのを覚えています。
その後のわたしに少しは影響を与えたのかもしれません。

『コーヒーカップの耳』
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