団塊の世代のつぶやき

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風力発電

2007年01月12日 | エネルギー 環境

  第1898回第1921回第2334回第2461回などで何度か取り上げた風力発電ですが太陽光発電に比べると極端に少ない回数です。と言うのも何度も書いているように、太陽光発電のように稼動部分が無いという故障に対する圧倒的な利点が無いことが私の興味を引かない一番の要因です。
 つまりは、稼動部分があるということは必ず故障の原因になると言うことです。動くところが少なければ少ないほど故障する要因が減ると言うことは故障が少ないと言うことです。こんな単純なところが太陽光発電の最大の利点でしょう。それに比べれば、回転することにより発電する風力発電には常に故障が付き物と思えてしまうのです。

  そんな風力発電機が倒壊したそうです。

   YOMIURI ONLINEより

  68mの巨大風車、風もないのにナゾの倒壊

  8日午後10時ごろ、青森県東通村岩屋の風力発電施設「岩屋ウインドファーム」で、25基ある風力発電機の1基(デンマーク製、1300キロ・ワット、高さ約68メートル)が根元から南東方向に倒れた。

 けが人はなかった。

 事業会社「ユーラスエナジー岩屋」(本社・東通村)によると、設計上は風速60メートルでも倒壊しない。青森地方気象台によると、8日午後10時40分ごろ、約20キロ離れた地点の最大瞬間風速は7・7メートルだった。

 他の24基に異常はなく、同社は「天候や地形などから局所的な突風は考えにくく、原因は見当がつかない」としている。

ファームは2001年に開業。発電機は約100~200メートル間隔で「つ」の字形に並び、倒れたのはほぼ真ん中の11号機。鋼鉄製の本体(直径3・6メートル)は、鉄筋コンクリートの基礎部分(深さ約4メートル)に数十本のボルトで固定されており、地表近くの接合部分から折れていた。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「風力発電機の強度は国としての基準がなく、メーカーごとに異なる。原因は、施工方法や設計なども含めて分析する必要がある」としている。(2007110311読売新聞)

 故障なんてもんじゃないですね。構造的な欠陥か施工のミスかいずれにしても風を利用する機器にとって風が敵というのも皮肉ですね。

 さて、話は変わりますが、このユーラスエナジーに関して最近気になる記事がありました。

 FujiSankei Business i.

  電力各社、欧州で風力発電事業強化 2007/1/8

  地球環境問題や原油価格の高騰などを背景に、日本のエネルギー業界が海外での風力発電事業の強化に乗り出している。東京電力と豊田通商の共同出資会社、ユーラスエナジーホールディングス(東京都港区)は今年中にも欧州4カ国目となるギリシャで風力発電プロジェクトに着工、電源開発(Jパワー、東京都中央区)も東欧諸国で事業化調査(FS)に着手し、6月までに候補地を選定する。

 ユーラスエナジーは、世界で合計132万キロワットの風力発電事業を展開、このうち欧州での実績が約半分を占め、英国、イタリア、スペインで操業している。ギリシャでのプロジェクトはこれに続くもので、同国では風力発電計画のロードマップが策定されるなど事業環境が好転してきたことから、新規に着手する。設備容量は計2万キロワットを計画している。

 欧州以外では韓国での事業を拡大。新たなパートナーと組んで、現在操業中(9万8000キロワット)の場所とは別の地域でもプロジェクトを積極的に推進していく。

 一方、日本とスペインで風力発電プロジェクトを展開しているJパワーは、新たにポーランド、ブルガリア、ルーマニアの3カ国でFSを進める。これらの国では今後、風力発電について一定の需要が見込めると判断しており、立地条件などを綿密に分析した上で事業化に乗り出す方針だ。同社では、中国でも事業化調査に乗り出す準備を進めている。

 太陽光発電と並び、再生可能エネルギーの“切り札”として注目されている風力発電は、全世界で5925万キロワット(05年実績)が稼働。04年比で25%増、00年比では3・2倍という驚異的なスピードで普及している。石油や天然ガスなど資源調達を巡る世界競争が激しさを増す中、風力発電に対するニーズは今後も一段と増える見通しだ。

  株式会社ユーラスエナジーホールディングスで見てみると確かに東京電力が60%の株を所有しているようです。
  何だかおかしいですね。
第2619回で取り上げたように、風力や太陽光発電に冷たい東京電力がこんな企業を傘下に持っているとは驚きました。そして、日本より海外に力を入れているというのも何だかなぁと思ってしまいます。
  しかし考えようによっては東京電力は風力や太陽光発電を将来的には必要と考えていると取れます。そうであってくれれば良いのですが。
  もし、本当にその気があるのなら、是非、政府に働きかけて全面的な推進に乗り出して欲しいものです。東京電力が動けば他の電力会社も直ぐに右に倣えになるでしょう。

そうであって欲しい!