◇ポストマン(1997年 アメリカ 176分)
原題/The Postman
監督/ケビン・コスナー 音楽/ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演/ケビン・コスナー ウィル・パットン ラレンツ・テイル オリヴィア・ウィリアムズ
◇2013年、世界崩壊
あらま、もう、その時代になっちゃってるね。
世界がぶっつぶれた後、ゴールドラッシュの時代に遡ったようなアメリカが舞台なんだけど、なんか、主役の設定に違和感があるんだよね。
神格化された流れ者が、やがて奮起して、国家再興の英雄になっていく過程を描くには、舞台役者という設定があんまり好いとはいえないし、嘘から出た誠にはちょっと成りにくいんじゃなかって気がした。シェイクスピアって呼ばれてるところからして、そうなの~?っていう反発が聞こえてきそうだし。
やっぱり、根っからの郵便配達夫っていう物語にした方が好かったような気がするんだけどな。
それと、目をつけた男の顔を忘れる独裁者もまぬけだし、性交の理由づけも共感しがたかったりするし、要するに、ケビン・コスナーをいかにして英雄に仕立て上げるかってのが前提なもんだから、ちょっとしたところにほころびができてちゃったって感じなのかもしれないね。
それにしても、全尺176分。ケビン・コスナーが監督すると、どうしていつも長尺物になるんだろ?
迫力はそれなりにあったけどね。