△恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ(1989年 アメリカ 109分)
監督・脚本/スティーブ・クローブス 音楽/デイヴ・グルーシン
出演/ジェフ・ブリッジス ミシェル・ファイファー ボー・ブリッジス
△80年代、シアトル
予定調和な展開は仕方ないもので、たぶん演奏と歌を心地好く聴くことができればそれでいいんだろうけど、それ以上のものはやはり期待したらあかんのよね。
パセリは料理にあってもなくてもどっちでもいいものだとミシェル・ファイフアーがいい、喧嘩したことで兄のジェフ・ブリッジズから「パセリはおまえだ』といわれるんだけど、恋愛がこじれてグループから抜ける抜けないの厄介な展開を見、やけに落ち着いた風情のジェフがもののわかりすぎた態度を最後まで取り続けるのがいいのかどうか。
まあ、たしかに兄弟喧嘩のとき地に這いつくばってでもお愛想笑いをしても生きていこうとする兄に対して「プライドはないのか、三流め」というが「おまえはいつもだんまりを決め込む。意気地なしの卑怯者の負け犬だ。そんなものはプライドとはいわないんだ」というように罵倒される。
それはたしかにそのとおりで、結局、ちっぽけなプライドを棄て切れずに三人は別れることになるんだけれども、それにしてもミシェル・ファイフアーの『フィーリングズ』は歌いたくないていう設定からそうなるものの、やはり、下手な歌は嫌だな。