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インクハート/魔法の声

2013年06月12日 02時39分59秒 | 洋画2008年

 ◎インクハート/魔法の声(2008年 アメリカ、イギリス、ドイツ 106分)

 原題 Inkheart

 staff 原作/コルネーリア・フンケ『Tintenherz』

     監督/イアン・ソフトリー 脚本/デビッド・リンゼイ=アベアー

     製作/イアン・ソフトリー ダイアナ・ポコルニー コルネーリア・フンケ

     撮影/ロジャー・プラット 美術/ジョン・ビアード 音楽/ハビエル・ナバレテ

 cast ブレンダン・フレイザー ヘレン・ミレン イライザ・ベネット ポール・ベタニー

 

 ◎ジェニファー・コネリー、カメオ出演

 幼い頃から、童話が苦手だった。

 本を読むということがどうしてもできなくて、おかげで未だに活字は苦手なままだ。

 ただ、後悔はしてる。

 どうしてもっと本を読んでおかなかったんだろうって。

『オズの魔法使い』『ハックルベリー・フィンの冒険』『ヘンゼルとグレーテル』

『シンデレラ』『ラプンツェル』『アリババと40人の盗賊』『ピーターパン』……。

 読んどきゃよかった。

 読んどけば、この映画でところどころに本の中から飛び出してくるキャラクターに、

 もっとおもいいれができただろうし、そうした遊び心を嬉しく感じ、愉しめただろう。

 でも、ぼくにはできないんだよな~。

 で、どうして童話の中から現実に登場してくるのかといえば、

 主人公ブレンダン・フレイザーが魔法の舌を持ってるからだ。

 ところが、この舌のせいで、

 9年前に悪魔のような悪党カプリコーンを現出させてしまい、

 それとひきかえに奥さんを本の世界に閉じ込めてしまった。

 その世界の名前っていうか、本の題名が「インクハート」ってわけだ。

 で、この悪党が世界征服を企み、ブレンダン・フレイザーの舌を利用して、

 もともといた世界から手下をはじめ、さまざま事物を引き出そうとするって話だ。

 ま、おもしろかった。

 派手派手しい場面はないけれども、子ども向きに作られた良質さはよく出てた。

 ことに、大叔母役のヘレン・ミレンはいいね。

 髪をふりみだしてのばーちゃん活劇にちゃんとなってる。

 そうした活劇が繰り広げられるカプリコーンの城について、

 もちろん、城郭そのものはミニチュアなんだけど、

 城内および城下の町は、実際にある。

 イタリアのバレストリーノという地中海からやや内陸に入った村で、

 ニースとジェノバのほぼ真ん中あたりにある。

 あるんだけど、廃墟だ。

 地震による倒壊の危険があるとかで、住民が去り、過疎集落になったんだと。

 だから、今もなお、中世そのままの村がぽっかり残されてる。

 行きたいわ~!

 ところで、

「インクハート」っていう本の題名だけど、映画では「闇の心」って意訳されてる。

 なんで、闇の心なんだろ?

 インクで書かれた心、つまり、活字の世界の心って直訳になるよね?

 インクって、闇っていう意味も持ってるのかな?

 外国語がまるでわからないぼくは、首を傾げたままでいる。

 あほなんだね、たぶん。

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