☆ブレードランナー ファイナル・カット(2007年 アメリカ 117分)
原題 Blade Runner: The Final Cut
staff 原作/フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
監督/リドリー・スコット
製作総指揮/ブライアン・ケリー ハンプトン・ファンチャー
脚本/ハンプトン・ファンチャー デイヴィッド・ピープルズ
撮影/ジョーダン・クローネンウェス
美術/ローレンス・G・ポール デイヴィッド・L・スナイダー シド・ミード
衣裳デザイン/チャールズ・ノッド マイケル・カプラン
特殊効果/ダグラス・トランブル リチャード・ユーリシッチ デイヴィッド・ドライヤー
音楽/ヴァンゲリス
cast ハリソン・フォード ルトガー・ハウアー ショーン・ヤング ジョアンナ・キャシディ
☆レプリカントは一角獣の夢を見たか?
この映画がどれだけ面白くて、どれだけ物凄くて、
撮影されるのにどれだけ苦労して、どんな裏話があったのかとかいう、
数え切れないくらいのいろいろなことは、あえて書き留めておくこともない。
要は、また観ればいいんだから。
1982年、初めてこの映画を観た。
当時は、
ハリソン・フォードとショーン・ヤングのネクサス7型ふたりが、
オーバー・ルック・ホテルをめざしてコロラドの山の中を飛んで行きながら、
なんともハードボイルドなハリソン・フォードの独白が重なる場面が、
ラストシーンだった。
11PMだったかなんだったかで、SF映画の新作が出来たっていう宣伝があり、
そこにハリソン・フォードが出てるけど、小難しいんだっていう噂だけが先行してて、
あまり評判はよくなかった。
けど、当時、大学に通ってたぼくや友達たちは、みんな、
「おおおお」
と、声をあげてた。
こんな映画観たこともなかったし、
あまりにも哲学的すぎて、なにがなんだかよくわからなかったけど、
それは当時の映画としては、そんなに珍しいことじゃなかった。
もっと小難しい映画はごまんとあったし、ぼくらはそういうのが好きだった。
このファイナル・カットで嬉しかったことは、
ジョアンナ・キャシディが透明なコートをいまだに自前で保存してて、
それを使って追加撮影をしたっていうことと、
どちらかといえば否定的な態度に出てたハリソン・フォードの息子が、
当時のハリソン・フォードと同じ年になって吹替えで出演したっていうこと。
なんだか、嬉しい。
ただ、いろいろと見比べておもうことは、
リドリー・スコットはもちろん嫌がるだろうけれど、
やっぱりハリソン・フォードのラストの独白はあった方がいいな~と。
それと、
ファイナル・カットにするんだったら、
未公開のシーンをもうあと30分、つけたしてほしかったわ。
もしかしたら、舞台になってる2019年に、
『ブレードランナー2019』
とかってタイトルで、出してくれるとか?
それは、観るわな。