◎エンド・オブ・ホワイトハウス(2013年 アメリカ 120分)
原題 Olympus Has Fallen
staff 監督・脚本/アントワン・フークア
製作/ジェラルド・バトラー マーク・ギル アラン・シーゲル
撮影/コンラッド・W・ホール 美術/デレク・R・ヒル
衣裳デザイン/ダグ・ホール 音楽/トレヴァー・モリス
cast ジェラルド・バトラー アシュレイ・ジャッド モーガン・フリーマン アーロン・エッカート
◎オリンパス、陥落
ホワイトハウスのコード名がオリンパスっていう話は初耳だったので、
ほんとうかどうかはわからない。
毎度のことながら、知識と情報が不足してるわ~。
でも、
ギリシャ神話に出てくる「神々の住まう山」だってことくらいは、
どれだけ物を知らないぼくでも知ってる。
いや~、いかにもアメリカ合衆国のつけそうな隠語だよね。
矜持のかたまりっていうか、もう、なんもいえない。
ただ、北朝鮮そのものの派遣した武装集団ではないにせよ、
工作員がAC-130を乗っ取ってワシントンまで侵攻できたり、
日本海から第七艦隊を撤退させるのが最初の条件だったり、
合衆国中の核弾頭ミサイルを自爆させようとするなんてことは、
アメリカに敵対している国が陰にいないかぎり、無理だ。
設定では、もちろん、北朝鮮との関係は曖昧なままにしてあるから、
まあ、そういうことで観るしかない。
それにしても、
AC-130の凄さはどうだ。
AC-130HスペクターかAC-130Uスプーキーなのか、
見る人が見れば一発で違いがわかるんだろうけど、ぼくにはわからん。
けど、どっちだっていい。
ものすげー強い。
この空中戦と対地攻撃の場面を観るだけでも興奮したけど、
気になったのは、女優のふたり。
大統領夫人を演じた聡明な美しさが魅力のアシュレイ・ジャッドが、
冒頭で事故死?するのは、ちょっとばかり残念だったけど、
そのかわりに、国務長官を演じたメリッサ・レオが非常に好かった。
彼女は『フローズン・リバー』でやけに上手な女優さんだなとおもっていたら、
『オブリビオン』ではモニター画面を通してしか顔が見られず、
ちょっとだけ物足りなかった観はあったものの、今回は大活躍だった。
まあ、細面で皺が深い分、なんだか貧相に見え、苦労してきた印象は濃くなるけど、
そうした人生の味わい深さが、
合衆国に忠誠を誓う鉄のような女って感じで、よいです。
ただ、現代の時間設定では、
ホワイトハウスが陥落するのはタブーかとおもってたんだけど、
そうでもないのね。
このあたり、アメリカは寛容っていうのか、
「たとえ、ホワイトハウスが陥落しても、アメリカは闘うのだ」
っていうプロパガンダと捉えて許容したのかは、わからないけど。