◇ドント・ウォーリー(2018年 アメリカ 113分)
原題/Don't Worry, He Won't Get Far on Foot
監督・脚本/ガス・ヴァン・サント 音楽/ダニー・エルフマン
出演/ホアキン・フェニックス ジョナ・ヒル ルーニー・マーラ ジャック・ブラック
◇自分を許せない人生
ホアキン・フェニックス、見事に太ったわ。大した役作りだよね。
ま、その根性はまず讃えて、筋立ての作りはさすがだ。
ドキュメント・タッチで撮られた挿話を順不同のように並べながらも、アル中と交通事故による半身不随から他人を赦し、当事者つまりべろべろに酔っぱらいながら運転していた友人を赦し、そして助手席に乗り込んでいっさい止められなかった自分を最後に赦すという精神的な復活を遂げていく過程がばらばらながら上手に組まれてた。
ただ、その中で、子供たちと真剣に戯れることができるようになったひとこま風刺画家の半生が見えてくるという最初と最後の括り方はよくわかるけれども、ちょいと単調かな。
それとルーニー・マーラーがあまり入り込んでこない介護ボランティアのスチュワーデスなんだけど、こういう地味な役をよくやったなとはおもいながらも、彼女がやらなかったら埋もれちゃうな、ともおもった。